2019年12月 定例会
2019年12月7日/連合会館 501会議室/13:30〜17:00
会員発表/千葉慎太郎、加賀良隆、山口芳正 、山崎容道、白石大典
12月 定例会の内容
『何を求めて今迄、これから』
千葉慎太郎 ●ウィング千葉・デンタルラボラトリー
中学の時「歯科技工士って儲かるんだって!」母の魅力有る一言が気になり、私の中の普通高校に進んで大学に行ってという進路が技工士学校になった。細かな作業が苦にならないので無事に卒業・就職。入社した会社の上司達は、すごく稼いでいた。私もいずれは上司達のように儲かるんだろう。やはり魅力有る仕事に思えた。何年かして、何度か自分の製作した補綴物セットに立ち合う機会がやって来た。「有難うございます。」と患者さんやドクターに言われ、私の内に「儲かる」以外の感情が現れた。「儲かる」よりももっと頑張れる気になった。現在頑張れている技工士ならば誰もが経験したこの気持ちを、まだ経験していない人達にどう伝えていけるのかを自身の経験を振り返りながら今回の発表としたい。
『自分の過去から見えてくる幾つかのヒント』
加賀良隆 ●(有)ケイワークス
皆さんは何故歯科技工士になりましたか? どのようにしてこの職業を知りましたか?私が歯科技工士になって17年が経ちました。そこで自分の過去を振り返り、『自分に大きく影響を与えたものは何なのか?』『何故、歯科技工士になったのか?』『きっかけは何だっただろう?』そんな回想をする中で感じたことをお話ししたいと思います。また先日行われた社内研修で講師の先生からある言葉をいただき、その言葉により“忘れかけていた大切なこと”を思い出しました。そのエピソードを少し紹介させていただきます。
『特許について』
山口芳正 ●(有)フェスタデンタルテクノロジー
独自に開発したCAD/CAMシステムについて共同開発会社の推奨もあって特許を取ることになりました。しかしながら、二十年の占有期間のうち半分以上が経過しましたがいまだに一円の儲けも無く徒労に終わっています。今回は、自身が体験してきた特許についての出願から獲得までの流れ、費用、もしかしたら特許侵害事例発生?など、今後皆様が出願されるときの参考になるお話になれば幸いに思います。
『脳出血と脳梗塞になって』
山崎容道 ●(有)ワイデント
昨年6月に脳出血を起こして右半身がマヒになりました。退院してリハビリを続け順調に回復しておりましたが11月に脳梗塞を起こし左半身がマヒになってしまいました。現在はリハビリの効果で殆ど問題なく過ごして仕事もこなしています。まだ話は聞き取りにくいかとは思いますが、病気になった時はどんな状態だったのか、入院中の様子はどんなだったか、などをお話して皆さんの身体の健康と病気の予防に少しでもお役にたてればと思います。
『日本のもの作りへの拘りと歯科技工士の魅力』
白石大典 ●(有)湘南セラミック
本年度のWクリック例会発表のテーマは「歯科技工を魅力有る仕事にするために」でした。このテーマを提案した経緯は、歯科技工士の高齢化、若い歯科技工士の高い離職率、技工士学校の生徒減少や閉校などの情報が行き交い、このままでは歯科技工士がいなくなるのではないかという不安があったからでした。そこで、このテーマに対し、日本のCAD/CAMシステムを使ったデジタル技工は世界一繊細で、高精度であることを日本の若い歯科技工士に伝えたいと強く思いました。日本のデジタル技工が他国とは違うと感じたのは、IDSへの参加や、海外ラボの見学を通し海外のデジタル技工を垣間見たからです。最近日本のもの作りへの拘りが他業種でも注目され、若者が興味を持つことがあると耳にすることがあります。そのMade in JAPANブランドを再認識する事が歯科技工という仕事が魅力的にするのではないかと思い、この演題にしました。しかし、一年間Wクリックのみなさんの発表などを聞き、もっと大切なことがあると気付きましたので、今回一年を通して気付いた事を発表させていただきます。
2019年11月 定例会
2019年11月2日/連合会館 501会議室/14:00〜17:00
会員発表/遊亀裕一、平野周太郎、尾留川泰志、(有)FEA
11月 定例会の内容
『インプラント周囲炎の発症を軽減させる上部構造形態』
遊亀裕一 ●(有)山手デンタルアート
現在のインプラント治療は、予知性の高い包括的⻭周治療として定着しています。 しかし、インプラント治療の普及に伴い、インプラント周囲疾患の発症頻度が4割を超え、その失敗も多く報告されるようになりました。失敗の初期症状のひとつであるインプラント周囲炎には、インプラント体に定着した細菌とそれにかかる力が関与しています。また、インプラント周囲炎は天然歯における歯周病との関連が深く、インプラントを長期的に安定した状態で維持していくには、天然歯を含めたトータルな口腔ケアが重要なポイントになっています。そのため、インプラント周囲組織を長期間健康な状態で維持するには、インプラント上部構造における形態は重要な要素のひとつとなります。そこで今回は、インプラント周囲炎に関するsystematic review を紹介し、歯科技工士の視点からインプラント周囲炎発症率の軽減を目的とした、広義におけるインプラント上部構造の歯肉貫通部形態に焦点を当てて考察します。
『歯科技工士を魅力的な職業にする為に自分が出来る事。』
平野周太郎 ● ケン・デンタリックス(株)
離職率の高さがよく取り上げられる歯科技工業界ですが、私は歯科技工士として働くようになり約20年になりますが、1度も辞めたいと思った事がありません。歯科技工士を魅力的な職業にする為に自分ができる事は、不特定多数の方々に歯科技工の魅力を発信する事は出来ませんが、同じ職場の若い世代、後輩達に歯科技工の魅力を伝え、職場環境をより良くしていく事だと考えています。今回はその為の取り組みを紹介させて頂きます。
『歯科技工士の仕事』
尾留川泰志 ●ビルズラボラトリー
我々 歯科技工士はこれまでどの様な仕事をしてきたのか、現在は、そしてこれから先は?。
この様な事を私なりに考え、お話ししたいと思います。
『仕事の魅力について』
(株)FEA ●田中良範
仕事(職業)の魅力というと、”やりがい” 将来性” ”安定” ”収入” ”ステイタス” など様々思い浮かびます。何に魅力を感じその職業を選択しその後続けていくかは人それそれだと思います。ただ、やはり”やりがい(達成感)”や”収入”という事はかなりウエイトを占めるのではないかと個人的に思います。今回は、やりがい(達成感)と収入に絞って、私が日々の営業活動や主催しているセミナーを通して知合うことが出来た歯科技工士の方で、私から見て楽しそうに仕事をされていると感じた方に聞いたお話と,少しだけ私の思いをお話させて頂きたいと思います。
2019年10月 定例会
2019年10月5日/ストローマンジャパンセミナールーム/13:30〜17:00
会員発表/高辻威志、青山 誠、宮澤宗男 、崎田竜仁、医歯薬出版(株) 、相田化学工業(株)
10月 定例会の内容
『歯科技工所内の衛生管理』
高辻威志 ●J.ジョークラフト
歯科技工所は安全か?清潔か?、歯科医院から来る石膏模型やシリコン印象があります。シリコン印象などは、洗浄されていない物も見受けられます。専門職としてそれらにどう対処しどう扱うか問題です。又働く場である歯科技工室内の環境にも着目し、私なりにお話をさせて頂きます。
『若手社員との接し方』
青山 誠 ●(有)旭技工所
近年、歯科技工業界では深刻な「成り手不足」「離職」「技工士の高齢化」などが騒がれていますが、私が勤務している旭技工所も例外ではありません。社員全体の半数が50代で世代交代も進まず、若手の定着にも苦戦しています。そこで、若手社員の定着のためには「若者の生態」を理解して、時代に合った「接し方」が必要ではないかと考え、調べたこと発表させていただきます。
『中期事業計画作成の試み』
宮澤宗男 ● ケン・デンタリックス(株)
今回、経営コンサルにご教授いただきながら弊社の中期事業計画を作成いたしました。費やした時間は1回あたり4時間、全12回で48時間に渡ります。現状認識として外部環境のSWOT分析や5フォース分析から始まり、内部環境の損益計算書や貸借対照表などの分析とその同業他社の比較分析から、弊社が次の3年どのような経営戦略を立てるべきか考え策定いたしました。歯科技工を魅力的にするためにも、各々の会社に勤める従業員(歯科技工士)にとって賃金を含めた自分が所属する会社の将来性がひとつの大きなモチベーション・働きがいになるのは間違いないかと思います。今回は事業計画を作成する際に何を考えるか、考慮するかなどをお話しできれば幸甚に存じます。
『魅力ある会社になるための当社の取り組み』
崎田竜仁 ●(株)鹿児島ミリングセンター
現在、人材不足倒産が増えているなか当社も今まで人材確保に試行錯誤してきました。人は皆、考え方も違えばスキルも違う、全てを受け止めて定着するまで時間もかかりました。今までの10年を振り返りながら、私が思う魅力ある会社についてお話できればと思っています。
『他の医療職種と比べた歯科技工士の魅力』
医歯薬出版(株) ●担当/高橋夏生
歯科技工士を目指す動機の1つとして「医療に関わる分野で人の役に立ちたい」ということが挙げられるのではないでしょうか.こうした思いを持つ方に歯科技工士を進路として選んでいただくためには,他の医療職種と違った魅力をアピールしていくことが重要ではないかと考えております.当社では様々な医療職種に向け出版物を発行しておりますので,これらの職種と比較したうえで,私なりに考える歯科技工士の魅力を報告させていただければと思います.
『貴金属の基礎知識(Au:金)』
相田化学工業(株) ●担当/佐々木大樹
私たちが日頃から取り扱っております貴金属(今回は金)は非常に多様性のある貴重な資源であり資産でもあります。一般常識として知られている内容から少し細かい内容など織り交ぜてご紹介させていただきます。皆さんがお仕事で使用されている金がどのように価格が決まっているのか、またその価格変動の要因にはどのような事柄があるのかをお話ししたいと思います。
2019年9月 定例会
2019年9月7日/連合会館 404会議室/13:00〜17:00
会員発表/木村義明、安孫子貴祐、ストローマンジャパン (株) 、難羽康博、吉澤和之
9月 定例会の内容
『チームビューアを使って行う遠隔操作はどこまで可能か』
木村義明 ●(有)エステティックアートデザイン
以前から予定をしていた「CAD CAM マネージメント」のサポート事業。今年に入って本格的にスタートさせましたが、現在は北海道、東北、関東、中部、九州と地域関係なく数件の顧客を抱えています。始めたばかりで顧客側がどう聞いていいのかわからないこともあるようですが、メーカーのサポートとは違い、デザインと製作技工工程を遠隔で提供することを目指しています。当初考えていたことが上手くいかないことが多く、携帯電話、パソコン本体、インターネット回線など、今の4Gでできることを模索しながらオンラインセミナー、CADCAMサポートなどの実情を、遠隔操作で発表させていただきます。
『FileMakerを用いた業務の効率化とデジタル化の一考案』
安孫子貴祐 ●asterisk
wclickの書記業務に、毎回の例会案内や会員会議議事録、例会議事録などがあります。議事録を作製する際に把握しなければならないのが、各会員の出席簿の確認、当日の出欠確認、遅刻や早退の確認、オブザーバーの人数や氏名の確認など、事前の準備と当日議事録を取りながら人の出入りを把握しなければならない煩雑さにいつも頭を悩ませていました。色々調べていくうちに、FileMakerで自分のやりたいような記録や管理が出来るかも知れないと購入することにしました。まだまだ改善や改良等あるかと思いますが、その内容について発表出来ればと思います。
『Straumann® CARES® 新サービスについて』
ストローマン・ジャパン(株) ●捻金良太郎
ストローマンは世界的なリーダーとして、デンタルインプラント、インスツルメント、補綴、そしてバイオマテリアルを研究、開発、製造しています。技術の進歩によって歯科治療が根本的に変化しつつある中、通常の治療とデジタルワークフローの両面で、製品やガイデッドサージェリー、口腔内スキャン、CADCAM復元などのソリューションを幅広く提供しています。新製品、新しいサービス等の紹介をさせていただきます。
『アンケートから探る「歯科技工を魅力的にするには」』
難羽康博 ●アスパイア
「歯科技工を魅力的にする方法」を探るために、アンケートを実施しました。アンケートの内容は、まず最初に現在、歯科技工という仕事に「魅力を感じている」「感じていない」を選択してもらい、その次に「どの部分を「魅力的と感じているか」あるいは「感じていないか」を記入してもらい、その次に、「どこをどのようにしたら魅力的に感じるようになると思うか」に答えを記入してもらいました。集まったアンケートは18通にとどまりました。一番注目した「どこをどのようにしたら魅力的に感じるようになると思うか」の回答をまとめると予想通り、「給料の改善」「長時間労働の改善」「環境をキレイにする」「社会的評価・認知を上げる」が目につきました。これらを満足させるには、やはり会社の利益を上げることに尽きると思います。また、個人的には「歯科技工を魅力的にするにはとは異なりますが、社長、幹部、先輩が良くコミュニケーションをとって、適切に対応することが必要と思います。言葉を変えると、「居心地の良い会社」を作る、ということになります。
『魅力ある仕事ってなんだ!』
吉澤和之 ●(株)オーリアラ
技工士がいないと最近ずっと言われています。「仕事量はあるのに技工士が少ないラボ」、「良い給料を出しているのに辞めてしまうラボ」など様々な話を聞きます。私個人は、マンネリは嫌いです。だからと言ってデジタル時代の波に乗れない自分がいます。中途半端に波に乗ろうとしても溺れるのが関の山です。そのような中で私が思っている今年度のテーマ「魅力ある歯科技工」を日常臨床ケースを提示しながら私なりの面白さ、楽しさ、苦痛などのお話をしたいと思っています。
2019年7月 新潟例会(特別地方例会)
2019年7月6日/駅南貸会議室KENTO 会議室 Room B/13:30〜17:00
会員発表/片山貴博、鎌形優介、石澤亮一、コスモサイン(同)、橘田 修、松浦賢治
7月 新潟例会の内容
『私と歯科技工 〜やりがいについて考える〜』
片山貴博 ●星デンタルラボラトリー
Wクリック入会後、初めての発表の機会を頂きますので、まずはじめに自己紹介・歯科技工士になった経緯・日常携わらせて頂いてる臨床内容等を紹介させて頂きます。また、国家資格取得後、歯科技工士として節目となる10年目を迎え、仕事に対する気持ちや捉え方も少しずつ変わってきていると実感しています。それらを踏まえて、私が日々感じている歯科技工士としてのやりがいをお話ししたいと思います。
『怒りという感情に正しく対処する』
鎌形優介 ●ADS
若者に限らず離職理由の上位に「会社内での人間関係が良くない」がある。様々な人がいるので仕方ないと言ってしまえばそれまでだが、仕事を円滑に行うためにも良好な人間関係を築くことは必要である。その為の怒りに振り回されない「感情の抑え方」、怒りの背景にある自分と向き合って「怒りにくい仕組み」を作ることや言い方次第で自分の印象がガラリと変わる「感情の上手な伝え方」などのアンガーマネジメントを紹介したい。
『がん支持療法への歯科技工士の可能性』
石澤亮一 ●(株)シンワ歯研
「がん支持療法」は、がんそのものに伴う症状や治療による副作用に対しての予防策、症状を軽減させるための治療で、がん治療、緩和ケアに並ぶがんの3大治療と言われる。心身の苦痛への緩和が主な目的である。歯科技工士はその技術を発揮して患者に寄り添い、見た目の回復を施し、心のケアの一翼を担い、心の痛みを和らげる役割を果たせるのではないか?と考えている。本報告では、歯科技工によって培われた手仕事の技術(正確性、繊細さ、芸術性)を発揮して、義歯のみならずその医療技術を広く活かすことで自らの可能性を広げる試みの報告である。
『海外貿易の基本的な仕組み』
コスモサイン(同) ●加藤由可子
口腔内スキャナーの普及が始まり、患者の印象が模型ではなくデータとして受け渡しが出来るようになってきている。少子高齢化が進む日本では、海外から仕事を受注し、印象データをインターネットを介して受け取る技工所がますます多くなってくるように感じている。海外の仕事を日本で製作して輸出する場合や、海外からの製品を輸入する場合には、通関などの作業が必要になる。今回は、こうした貿易の仕組みについて簡単に紹介したい。
『財務諸表あれこれ』
橘田 修 ● (有)ケイ・ワークス
どんなに小さい会社でも決算書はあります。決算書とは、貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書などの
財務諸表のことをで、その企業の経営や財務状況正確に把握するものです。会計事務所に任せっぱなしで、数字に弱い経営者代表として私なりの財務諸表の読み方について皆さんと考えていきたいと思います。
『エマジェネティックス(EG)を活用した社内活性法について』
松浦賢治 ●ケン・デンタリックス(株)
エマジェネティックス(EG)は社内の人間関係やコミュニケーションを円滑にするためにアメリカで開発された診断ツールです。最新の脳科学を基に作られており、その統計的な信頼度は非常に高いものがあります。脳細胞がどのようなつながりをもっていて、それが思考と行動にどう表れるのか、EGが導き出す結果を信頼することができます。また、科学的、統計学的に根拠をもつツールでありながら、簡単に理解でき実際に使えることができるのも特徴です。診断結果、特性の結果は円グラフとバーグラフと分析レポートというもので表されます。そしてEGは人の強みに焦点をあてるツールです。またプロファイルは、コミュニケーション能力の向上、チームビルディング、信頼構築、結果を出すためなど、実社会の様々な場面で使うことができます。以上の事から、社内での取り組みについてお話します。
2019年6月 特別講演会
2019年6月1日/ペントロンジャパン(株) セミナールーム/13:30〜17:00
特別講演/WクリックIDS2019報告会 座長/白石大典
崎田竜仁、加賀良隆、コスモサイン(同)、ペントロンジャパン(株)、五十嵐 渉
6月 定例会の内容
『IDS2019展示のCAM機について』
崎田竜仁 ●(株)鹿児島ミリングセンター
IDSで特に気になったCAM機を紹介したいと思います。
まずCAM機を大きく分類すると、ヨーロッパ・日本・韓国・中国・アメリカのCAM機の5つに分類することが出来ます。ヨーロッパは、AMANN GIRRBAH・imes-icore・Zirkon Zahn・IVOclar VIVadentの4社。日本は、ローランド。韓国は、ARUM・Robots and Designの2社。アメリカは、Dentsply sirona。中国は、XT-ceraの全9社です。その他にもイタリアや色々な国の加工機がありましたが、日本で流通しているメーカーと今後期待が出来る上記の9社にしぼり、機能を比較してみましたのでお伝えしたいと思います。
『私の置かれる環境から見たIDS 2019』
加賀良隆 ●(有)ケイワークス
今回IDS に参加して、正直劇的な変化を感じる事はなかった。それでもやはり世界の歯科事情、今後の動向を探る上で有意義なものであり、自らの現状を踏まえた上での参加であれば得るものは大きい。 弊社はスキャナー4台、加工機2台、シンタリングファーネス2台、3Dプリンター1台といった環境であり、口腔内スキャナーでの仕事はまだ経験していない、そんな状況である。そんなラボで働く一技工士が見てきたもの感じた事をご紹介したい。また番外編として、今後IDSに参加される際に役に立ちそうな小ネタをご紹介しようと思う。
『IDS2019で見た3Dプリンターの活用例』
コスモサイン(同) ●加藤由可子
近年、口腔内スキャナーの普及、シミュレーションソフトの多様化、主要特許のオープン化による装置の低価格化、新規材料の開発などの流れによって3Dプリンターの需要が歯科業界においても増えてきている。IDS2019では様々な方式による3Dプリンターが紹介されていた。日本でメジャーな光造形方式の他、金属積層方式の装置や画期的な義歯製造プロセスなど、3Dプリンターに関する出展内容をご報告します。
『歯科における海外製品が日本国内で販売されるまで』
ペントロン ジャパン(株) ●青木典男
2年に1度、3月の中旬に5日間ドイツのKoelnmesse で開催されますIDS(International Dental Show)も、今回で38回目になります。世界各国から展示業者2,300社、歯科関係来場者数約16万人の世界最大歯科見本市となっております。そこで、商品のトレンドを掴み、製品を見つけそして日本国の薬事を取り輸入、販売となる訳です。今回その工程を説明します。
『IDS2019における口腔内スキャナーとマテリアルの現状』
五十嵐渉 ●(株)シンワ歯研
初めてIDS視察ツアーに参加し、海外ではデジタル化が予想以上に進んでいる現実に大きな衝撃を受けた。また、多種多様な新製品が発表されており、日本と海外との差を実感した。今回の視察では、日本国内でも普及しつつある口腔内スキャナー関連と、レジン、セラミック系のマテリアルに注目し、視察を行ってきた。口腔内スキャナーはスペックを追求する方向性から方針転換をした製品が見受けられ、マテリアル関連は、物性を向上させた製品が多数発表されていた。今回、その中からいくつかの注目製品をピックアップし、報告したいと思う。
2019年5月 特別講演会
2019年5月11日/ストローマンジャパン セミナールーム/13:30〜17:00
特別講演/小林歯科医院 副院長 小林明子先生
5月 特別講演会の内容
『歯科技工士・歯科衛生士、それぞれの役割と魅力を再考する』
〜患者中心の歯科医療への展望〜
小林明子 先生 ●小林歯科医院 副院長
歯科医療に携わって40年以上がたちました。この間、国民を取り巻く社会はあらゆる面で大きく変化してきたことを実感しています。健康面においても国民の意識は高まり、歯科に対しても同じことが言えるでしょう。歯科技工の現場では、CAD/CAMの登場により技術、機材が革新的に進化し、Wクリックの皆さんは、まさにその先端を行く立場にいらっしゃると思います。
常々私は、歯科技工物は患者さんの健康を支えている要であるにも関わらず、それを製作する歯科技工士は生体に調和した補綴物を作る意識が稀薄では?、と感じています。歯科技工も歯科医療の一環であるはずなのに、実は患者さんと離れた場所で本当の患者さんを知らずに仕事をしているのが原因と思われます。私は、そのようなことを日々考えながら歯科技工を行い、歯科衛生士としては歯周初期治療、補綴治療後のメインテナンスなどを通し、多くの患者さんの口腔内変化を観てきました。そのなかで、いくら理想的に製作された技工物でも、口腔内のダイナミックな変化に刻一刻と劣化していくのを、歯科衛生士の視点で目の当たりにしています。
私は最新の歯科技工技術をお伝えすることはできません。しかし、歯科医療の本質や疾患に対する考え方の基礎や変換を伝えることはできます。歯科技工士が歯科医療人としての貢献を目指すのであれば、ぜひ口腔内全体の知識を広めていただきたいと思います。
歯科技工士、歯科衛生士のそれぞれの魅力は、各々の役割を理解し医療貢献を実感した時にFeedbackしてくるでしょう。それを感じられた時に、今まで以上に自己満足でないプロとしてのやりがいや誇りを実感できると思います。私が携わった患者さんをご紹介することで、患者中心の歯科医療をもう一度振りかえる機会になっていただけたら幸いです。
2019年4月 定例会
2019年4月6日/ストローマンジャパン セミナールーム/13:30〜17:00
会員発表/杉山雅和、永井麻衣子、浅川 勝、今田裕也、TMSデンタル
4月 定例会の内容
『歯科技工士を魅力ある仕事にするための弊社の取り組み』
杉山雅和 ●(有)アートセラミック
小規模ラボとして長期間働ける会社と認知されるよう労働条件を改善し最低限他業種と
比較されぬよう福利厚生を早くから試みてきた。しかし労働条件を改善するだけが長期
雇用に繋がる訳ではない。
他に重要なのが
1.仕事としてやりがいがある。
2.興味ある仕事として飽きずにできる。
3.ストレスをさほど感じない。
弊社はこの3点を考慮しているが未だ手探り状態である。
魅力ある仕事として捉えてもらうため弊社の取り組みを話してみたい。
『ジルコニアの魅力を伝える』
永井麻衣子 ●(株)シンワ歯研
ジルコニアが歯科材料として認可を受けて14年、歯科技工業界ではジルコニアは審美的でかつ強度がある材料としてセラミック修復の選択の幅は広がりを見せている。しかし、世間一般ではインプラントという名前は誰もが聞いたことがあるほど認知されている中、歯科修復材料として、ジルコニアという名前を知っている人はまだ少ないのではないだろうか。また、それを患者へ薦める歯科衛生士もジルコニアの特性を理解している人はまだ少ない。そこで弊社では歯科医院向けにオールセラミックセミナーとしてスタッフへの指導や、歯科医院の開業時の内覧会で一般の方に直接補綴物を説明し、ジルコニアの魅力を伝える取組みを行っている。また、そのような活動を通して歯科技工士にできることの魅力を考えたいと思う。
『公益法人 愛世会 愛歯技工専門学校のあゆみ』
浅川 勝 ●デンタル・ネット
明治36年に日本歯科医師会が始まり、その以前から歯科医師は治療と共に補綴物も製作していました。したがって歯科技工士という職業は無く、大正14年に歯科医師の鹿毛俊吾先生が日本で初めて歯科技工士の養成を始めたのが歯科技工士の始まりでした。その後、養成所が昭和17年に東亜歯科技工士養成所となり、戦後、愛歯技工専門学校に校名を変更して、本年で94年が立ちましたが、残念ながら2019年3月31日をもってその幕が閉じます。そこで、歯科技工という職業を確立し、業界を先導して来た歴史を少しでも知って頂きたいと思い、今回は、愛歯技工専門学校のあゆみを少し紹介したいと思います。
『魅力を感じた瞬間』
今田裕也 ●(有)協和デンタルラボラトリー
近年歯科技工を取り巻く環境の変化は大きく、今までの技工では考えられなかった技術、技法も増えてきている。また、技工士減少による問題に対し、コンピューター支援による効率化で安定した技工物の供給、残業時間の制限など、これからも変化はつづいていくであろう。歯科技工に携わり15年が経ったが、今後の技工業界の変化に柔軟に対応していくことは必須である。離職率の高いこの業界で、周りの仲間も去っていった背景には、仕事として魅力を感じながら続けていくことの難しさがあるのではないかと感じる。今回のこの発表を機に、今まで自分が感じた魅力を見つめ直し、共に切磋琢磨していく若い世代の技工士に、その魅力を伝えていくことが必要ではないかと思い、自身の体験談も踏まえながら発表をしたいと思う。
『高速3DプリンターSLASHについて』
TMSデンタル ●須藤賢司
昨年ワールドデンタルショーで初展示をし、10月例会の際に紹介しました『SLASH』 販売発表時はForm2の販売当初と同様に様々な試行錯誤がありましたが改善解決を繰り返して来ました。スピードとコストパフォーマンスとを両立した3Dプリンター『SLASH』を改めて紹介させていただきます。
2019年3月 定例会
2019年3月2日/ストローマンジャパン セミナールーム/13:30〜17:00
会員発表/澤畠孝重、佐々木純、ペントロンジャパン(株)、(株)松風、長谷川篤史
3月 定例会の内容
『歯科技工士を魅力ある仕事にするために 〜私が考える歯科技工の魅力』
澤畠孝重 ●JADE
私が歯科技工士という国家資格を取得してから、今年で27年目になります。技工学校で専門教育を受け始めた学生時代を含めると、歯科技工に携わって約30年となります。その間に様々な治療法や機材、使用材料、技術の進歩・改良がありました。それらを活用しながら今日まで歯科技工士という職業を続けてきましたが、私の中で、今も昔も変わらないものがあります。それは「モノを作る楽しさ」です。私が考える歯科技工士の一番の魅力は歯科技工作業になります。 今回は、歯科技工士として携わっている歯科技工の魅力を、個人的意見を入れながら発表をしたいと思います。。
『営業・販促用グッズの実際と活用考』
佐々木純 ●アプローズ
新規取引先獲得のために皆様も日々弛まぬ努力を重ねられてることと思いますが、そのための営業・販促グッズとして低価格で気軽にネット注文可能なノベルティー商品が増えてきてます。しかし、それらを利用するとしてもその品質はどのようなものか、実際に手元に届くまでは分からないため、利用していいものかなかなか判断に悩むところです。そこで、実際にネット注文して届いたいくつかの商品をご覧いただいて、品質や活用性を考察したいと思います。
『患者説明用コミュニケーションツール』
ペントロン ジャパン(株) ●青木典男
患者の視点を重視したインフォームドコンセント(説明と同意 / 歯科医師等から診療内容などについて十分な説明を受け理解した上で患者自身が同意し、最終的な治療方法を選択する)を充実させる事が患者の満足度を上げる大きな要素となります。日本歯科医学会の調査によると、医療機関の46.8%が患者に対する説明を「難しい」あるいは「やや難しい」と回答しがありました。患者側からの歯科医院へ期待する上位2項目を挙げると下記となります。
・歯科疾患に対して、専門家としての適切な処置・アドバイスをしてほしい。
・自分の症状をよく理解できるよう説明をしっかりしてほしい。
この様な歯科医院側と患者側のギャップがあり、いかにコミュニケーションを図り、信頼関係を構築するか、弊社でお奨めするの患者への説明用コミュニケーションツールのご紹介をしたいと思います。
『新製品ヴィンテージアートユニバーサルについて』
(株)松風 ●高橋 均
歯科用セラミックスをめぐる環境は、二ケイ酸リチウム、高透光性ジルコニア等の普及が進み、この10年で大きく様変わりしています。そこで弊社では、ジルコニア材料、二ケイ酸リチウム材料のグレーズ処理に適した特性(熱膨張係数、焼成温度)を有し、またパウダータイプで自由な調整により多彩なペースト性状で色再現が可能なステイン陶材「ヴィンテージアート ユニバーサル」を開発いたしました。今回その特徴をご紹介させて頂きます。
《特徴》
●ジルコニア、二ケイ酸リチウムに最適な製品設計(焼成730℃)
●優れた表面光沢性 ~薄い層でも高い光沢性~
●高い蛍光性 ~他社製品比較No.1~
●優れた化学安定性(低溶解性) ~他社製品比較No.1~
●幅広い色調再現が可能
●粉液の自由な調整により多彩なペースト性状に
●「山本リキッド」の実現により、ステイニングの作業段階で色調確認が可能
『アマンギルバッハのデンチャーシステムについて』
長谷川篤史 ●Organ Dental Lab
近年におけるCADCAMシステムにおいて、義歯の分野においても多くのメーカーがシステムを開発し、現在のジルコニアクラウンや保険CADCAM冠と同様に、何かしらの形で日本の歯科技工の世界に影響を及ぼす事になるであろう。そのために私たちは現段階でのシステムを知ることにより、将来日本の義歯分野においての未来予想ができるのではないだろうか?今回はアマンギルバッハの義歯のシステムをご紹介する。まだ日本での認可の問題で、実際の患者への製作は困難であるが、本会においてシステムやマテリアルなどや、今後の展望などのデスカッションに発展することを期待したい。
2019年2月総会・特別講演会
2019年2月2日/連合会館 501会議室/13:10〜17:00
会員発表/杉山雅和、宮澤宗男、石澤亮一、永井麻衣子、コスモサイン(同)
2月 総会・特別講演会の内容
『ボストン視察旅行で感じたこと』
杉山雅和 ●(有)アートセラミック
我が国ではラボサイドにおけるデジタル化に加え、チェアサイドにおいてもIOSが少しづつではあるが導入されてきている。国土が広く東西で時差さえあるデジタル先進国の米国で、またアカデミックなイメージの強いボストンで、どのような使われ方をしているのか大変興味があった。
今回視察したボストンの診療室やラボでの実感を報告したい。
『アメリカ合衆国ボストン視察の報告』
宮澤宗男 ●ケン・デンタリックス(株)
ボストンは、アメリカ合衆国東海岸のマサチューセッツ州の州都であり、アメリカで最も歴史の古い街の一つであります。イギリスからの独立戦争はボストンで始まりました。今なお世界9位の金融センターである世界都市であり、ハーバード大学や野球のボストンレッドソックスなども有名です。今回幸運にも皆様のおかげで初めてボストンに行かさせていただき、タフツ大学・一般歯科医院・歯科技工所など世界でも先端を行っているアメリカの歯科事情を視察させて頂きました。今回の視察で感じたことをご報告させて頂ければと存じます。
『ボストン視察2018』
石澤亮一 ●(株)シンワ歯研
2018年9月前回のIDSで知り合った齊藤昌行さん(SAKI DENTAL LAB代表)を訪ねて我々は、ボストンへ行きました。ボストンは、マサチューセッツ州の州都であり、アメリカで最も歴史の古い街の一つです。アメリカにおける歴史、文化、教育、産業の中心地でもあります。歯科技術も先進的な役割を担っており、これからの我々の方向性を示すヒントになると期待しての訪問でした。 当地における日本人歯科技工士は、補綴専門医にとって無くてはならないパートナーというポジションを確立してました。同じ日本人技工士として勇気をもらえる訪問となりました。 本講演会では、タフツ大学見学、デンツプライ、ストローマン社などメーカー見学、さらに日本人技工士によるラボ見学、加えて歴史の街ボストンの文化に触れ感じたことをご報告します。
『上海国際デンタルショー・DenTech China2018 視察報告』
永井麻衣子 ●(株)シンワ歯研 関東支社
今回初めて海外デンタルショーへに同行させていただき、まずは中国の歯科事情を肌で感じることを目的に視察して参った。デンタルショーでは、その展示内容からもお国柄を感じることができ、以来、中国という国に大変興味を持つような研修旅行となった。デンタルショーの視察は最終日ということもあり、はわずかな時間ではあったが、今後また上海デンタルショーに参加する際には研修をより充実させられるような情報を得られたと感じている。衝撃も受けた中国の旅行事情を含め、今回の研修で感じたことを報告させていただきたい。
『中国の歯科用ジルコニアメーカー、AIDITE社の見学報告』
コスモサイン(同) ●加藤由可子
中国は経済成長が著しい新興国の中でも群を抜いた成長を続け、2010年以降、アメリカに次ぐ世界第2位の経済大国となっている。世界の成長性の高い企業を抽出したランキング、Growth Champions List2018(フォーブス社)ではトップ5社が、全て中国企業であった。歯科市場も同様にこの10年間で急成長を遂げている。中国のジルコニアメーカー、AIDITE社は2007年の創業以来、年40%の成長を続け、2017年3月にはIPOを達成した。デジタルデンティストリーを提唱する中で、2年前にリリースした3Dマルチレイヤーディスクの売れ行きが世界的に好調だ。
今回は、貪欲に成長を続ける新興企業、AIDITE本社を見学した結果を報告したい。
2018年12月定例会
2018年12月1日/ペントロンジャパン(株) セミナールーム/13:00〜17:00
会員発表/ストローマンジャパン(株)、橘田 修、今田裕也、青山 誠、加賀良隆
12月 定例会の内容
『Straumann® CARES® デジタル ソリューション』
ストローマンジャパン(株) ●捻金良太郎
Straumann® CARES® デジタル ソリューションは歯科技工所における作業効率を向上、全てのステージに対応可能なデジタルワークフローです。医院様向けも含め様々な製品を市場にお届けしています。新製品、新しいサービス等の紹介をさせていただきます。また私自身製品サポートでの各種ソフトの対応や日頃のサポート時に気づいたこと、これからの課題なども交えて日頃感じたことをお話しさせていただこうと思います。
『発達障害をもつ社員の雇用雑感』
橘田 修 ●(有)ケイワークス
最近、従業員の離職があった。離職には様々な理由やそれを取り巻く状況もあり、本人の将来のためにも軽率な発言は避けたいと思うが、発達障害を持つ社員と会社の2年6ヶ月をお話しようと思う。 会社と本人の両方にとって残念な気持ちが残る離職であったが、お互いが成長できた時間であったと思いたい。検証や実験の出来る事柄でないため、推測や思い入れで話をする部分も多く、まとまりのない話となる事をお許し願いたい。
『デンチャーの生産性向上』
今田裕也 ●協和デンタルラボラトリー
生産性向上の必要性は常に感じていることではあるが、社員一人ひとりに生産性向上が浸透しているかは分からない。プライベートを優先したい社員もいれば、残業したい社員など求めている環境は様々であり、できるだけ希望に応えられる会社が求められていると感じる。日々の臨床の中で、CAD/CAMの普及によって技工の効率がよくなった面もあるが、多くはクラウンブリッジでその効果が見られ、デンチャーに関してはまだまだ向上させるまでは至ってない様にも感じるが、いずれ訪れるこの流れにどう対応していかなくてはいけないのか、現場として何ができるか、今回は発表させていただきたい。
『生産性向上の取り組み』
青山 誠 ●(有)旭技工所
私が勤務している(有)旭技工所は保険技工を主体としたラボです。以前は保険技工主体故に1日の仕事量も多く週休1日で深夜まで仕事をすることも多々ありました。4年前からのCAD/CAM導入が徐々に軌道に乗り昨年のラボ移転を機に労働環境が整備されたことでスムーズに分業ができるようになりました。更に、昨年から社内で就業時間を定めその中でできる仕事量を把握するために技工物製作にかかる時間を工程別に割り出しポイント(数値化)化することにしました。ポイントを社内全体で共有する事で会社全体が一定の時間で終われるようにしています。まだ始まったばかりの試みで未完成では有りますが紹介させていただきます。
『何のための生産性向上?』
加賀良隆 ●(有)ケイワークス
そもそも「生産性が高い」とは何を意味しているのでしょうか? この定義を明確にし、会社全体での共有がスタートです。弊社の現状、経営サイドと現場サイドとの理解にギャップがあるように感じています。CAD/CAMを導入したら生産性向上につながるでしょうか? 実際に扱うのは現場のスタッフです。どんなに高額な投資をしようともスタッフが機械導入の意図を理解していなければその能力を最大限に生かすことはできないでしょう。更には生産性向上どころか、「仕事が増える」と社員の不平不満の引き金になってしまう可能性も十分にあります。生産性向上の鍵となるのは現場のスタッフであり、そこにどのように働きかけ、一緒に取り組んで行くべきか日々悩んでいます。 生産性をどう捉え、どう向上させていくのか、経営と現場に関わる立場として考えてみたいと思います。
2018年11月特別講演会
2018年11月10日/ストローマンジャパン セミナールーム/13:00〜17:00
特別講演/大手ラボ経営者3氏による『生産性向上』について
11月 特別講演会の内容
ゼルナ・インゴ氏 ●ストローマン・ジャパン株式会社
『生産性向上に向けた歯科用CAD/CAMシステムの運用について』
山賀英司氏 ●株式会社SDL・HD 代表取締役CEO
(代理講演:株式会社札幌デンタル総務担当取締役 藤田岳志氏)
当社では、平成11年(1999年)より自費製品に特化した歯科用CAD/CAMシステムの運用を開始し、システムの進化に合わせてアルミナ、ジルコニアの切削加工を行ってきましたが、平成25年(2013年)5月よりクラウンブリッジの生産性向上を目的としてワックス切削加工機「WAXY」の導入を行いました。ところが時期を同じくしてフルジルコニアクラウンのニーズが高まり受注が急増したため、CADでデザインする歯科技工物のほとんどがジルコニアのデザインに用いられており、その後、CADを増設するも平成26年(2014年)4月のCAD/CAM冠の保険適用によって歯科用CAD/CAMシステムはCAD/CAM冠とジルコニアで活用されておりました。その間、一部のクラウンブリッジやプレスセラミックのワックスパターンをWAXYで切削していたものの、当初予定していたクラウンブリッジの生産性向上については様々な問題をクリア出来ぬまま実現しない状況でしたが、平成30年に入り諸問題が解消され、生産性向上に向けた歯科用CAD/CAMシステムの運用がようやくスタートし始めました。
生産性向上に向けた歯科用CAD/CAMシステムの運用の問題として、「CAD/CAM機器の不足」「CADオペレーターの不足」「CAD/CAM機器の設置場所の不足」などの項目があげられ、それらのバランスが整わなくては生産効率が悪化する懸念もあるため、今回、これまで当社で運用してきた歯科用CAD/CAMシステムの活用事例や、問題解決に向けた取り組みについてご紹介させて頂きます。
※私は2004年私が55歳の時、予期せぬ形でSDLの代表になり今年14年目を走って順調に右肩上がりで推移をしています。当然スタートは先代家が株の51%以上を持っており、人事権、決定権を持っていましたので私は雇われ社長の立場でありましたが、先代の奥様=会長とも何の軋轢・確執も無く快適に経営を行って来ました。しかし、私も60歳になり後継者問題を考えなくてはならない環境になり関口家と相談した中で円満解決を図って来ました。事業を行っていますと必ず、後継者問題、株問題が発生します。心して掛かる事が重要であると思います。お時間の都合もありますが、事業継承において私の失敗談も併せて報告させて頂きます。※
『生産性の向上のために個別で出来ること、皆で出来ること』
島 隆寛氏 ●株式会社シケン 代表取締役社長
「生産性の向上」と一言で表されますが、この認識が経営者と社員で異なっていれば良い結果は出せません。定義を合わせることが重要です。一時間あたり一人あたりの製作目標数を決めてそこに向かって努力していくこと、複数工程が担当できる多能工化を推進することなどやるべきことはシンプルですが、出来るかどうかはそこまでの努力の蓄積が大事です。部署別の月次決算をきちんとやって結果を検証し、次月にどう取り組んでいって年間の目標値にどう近づけていけるかなどPDCAサイクルをきちんと回すことも重要です。他にも売値向上のために個人や会社のブランド化も有用でしょうし、機械導入による省力化も有力な方法と考えられます。
方法論が固まっていてもやるのは人間です。一人、一人が別々の方向を見て努力していては成果が出るまでに多くの時間が無駄に過ぎます。社長や管理者が常に目を配り、誤ったやり方をしていた場合にその場、その場で軌道修正していくのも限界があります。歯科医院との対応も社員によってレベルが違っていては相手に不信感を抱かれます。会社が追求する理念、未来のあるべき姿を示したビジョン、守るべきマニュアルなどを組織の構成員が共有していると改善のスピードは上がります。
最後にですが、各歯科技工所が個別の努力をするだけでは歯科技工士の待遇改善が進まないことがあると思います。規模の大小を超えて共通のビジョンを作り、業界の内外に訴えていくことが大事だと思います。私自身は歯科技工士や歯科技工所に勤める方々は、患者さんの個別の状況に応じた非常に繊細な仕事をし、国民の健康を守っている社会性の高い職業だと感じております。その気高い仕事に見合った待遇を得られるように一致団結して取り組むべきことを提案させていただきます。
『和田精密歯研 の「生産性向上」』
和田主実氏 ●和田精密歯研株式会社 代表取締役社長
組織ラボであれ個人ラボであれ、生産性向上に大きな差はないと思います。歯科技工は、CAD/CAM化、IT化と言われながらも、まだまだ工程の大半が手作業です。大半を設備機械で生産しない限り、生産性に最も影響を及ぼすものは「作業者のモチベーション」だと考えています。
今回、当社でこの30年間に行った活動のうち、いくつかをご紹介します。「効果があったが既に行わなくなったもの」、「まだ始めたばかりで結果の出ないもの」もありますが、その中から以下の8つを選んでみました。
(1)再製半減活動
(2)VPM活動
(3)斎藤治郎氏式置時計法
(4)定時内点数と全国標準かんばん
(5)生産管理システム
(6)貴金属自動計量化と台帳管理
(7)指示書の簡素化と営業端末
(8)作業分析ソフト(新導入)
全ての活動に言える事ですが、放っておくと、飽きたり、忘れたりして自然消滅し、その後、その成果は徐々に減少し、元に戻っていきます。一気に元に戻るなら問題視されても、徐々に戻るとそれが当たり前になって、また一からのやり直しなります。理想的には全く違うアプローチの方法が良いのですが、実績が未知の方法に再び時間とお金をかけることとなります。
一方、一旦 設備やシステムに大金を投下すると、不利益な結果と判っていれば、それを捨てる勇気が必要ですが、なかなか難しいものです。
生産性向上の活動同様、経営がすべてそうであるように、同じような内容でも、時代と人と条件が異なれば、上手く適合することもしないこともあるので、経験則に縛られずに常にトライ&エラーを繰り返すことが重要です。そして、組織を維持し、より大きくするためには、一歩上からの目線で、情熱を持った人物に権限を任せ、既に自分がした失敗でも本人に体験させることも重要だと、日々、自身に言い聞かせています。
2018年10月定例会
2018年10月13日/鶴見駅前ホール 第二会議室/14:00〜17:00
会員発表/山崎容道、浅川 勝、医歯薬出版(株)、山口芳正、白石大典
10月 定例会の内容
『脳出血になっての体験と現状』
山崎容道 ●(有)ワイデント
私は6月15日の夜10時に突然、身体に異変が現れました!
それから5時間後に救急車で運ばれ病院の検査で脳出血と診断されました。
幸い現在は退院しリハビリ通院しています。
今回は自分に起きた初期症状などとリハビリの内容などを話すことによって、
自分自身が体験を客観的に理解し受け入れたいと思います。
また皆さんにとっても脳出血にならないように生活習慣を見直すきっかけになればと思います。
『製品価格を考える』作業時間が与える影響について
浅川 勝 ●デンタルネット
作業を始める前におおよその終了時間をイメージして作業をするが、最近では実際の終了時間との乖離が大きく、「時間=経費」と考えると経費が大幅に掛かってしまっている。イメージと実際の乖離が大きいのは、何が原因か考えると1996年に効率よく生産性を高めるための道具として、自分の作業と作業時間を元にその当時の製品価格とその他の経費をふまえ、標準作業と標準作業時間を定めましたが、現在と過去では、作業方法や自分の作業スピードの違いなどによって乖離が生まれ、実際の「時間=経費」が変化しているからだと思います。
そこで、今回は損益に一番影響すると思われる作業時間とそれに伴う製品価格につて考えてみたいと思います。
『リハビリテーションの今と歯科との関わり』歯科技工士の養成・確保に関する検討会について
医歯薬出版(株) ●高橋夏生
この度『歯科技工』編集部へ配属となり,9月よりwclickに参加させていただいております高橋と申します.みなさま,何卒よろしくお願いいたします.
私は以前,リハビリテーションをテーマとした月刊誌の編集を担当しておりました.高齢化に伴い重要性を増している本領域ですが,近年,摂食嚥下障害や言語障害等において,歯科と連携しながら治療を行うケースがよくみられます.また厚労省が2025年を目処に構築を目指している「地域包括ケアシステム」の中でも,歯科の果たす役割の大きさが示唆されています.そこで今回は,歯科との関わりを含めた,リハビリテーション分野における最新のトピックスをご紹介したいと思います.
また後半には,厚労省で5月より行われている「歯科技工士の養成・確保に関する検討会」の第3回を先日傍聴して参りましたので,その内容についてもご報告させていただきます.
『CAD/CAMによるインプラント・ブリッジの精度向上のために』
山口芳正 ●(有)フェスタデンタルテクノロジー
ゴールド・シリンダーを用いた従来のメタル・フレームでは切断・ロウ付によって精度を得ることが可能になるが、CAD/CAMの場合はその特性から一度で適合させる必要性があり、そのためには位置確認用インデックスの精度が重要になる。しかしながら、口腔内のアバットメントは種類・サイズが様々であり、補綴医が口腔内でスクリューで固定する際の締め具合であるトルク値も異なり、さらにはインデックス模型を製作する技工士もレプリカを固定する際、スクリューのトルクを必要最少の場合もあれば、上部構造を固定する最終トルクで固定するなど術者によって異なっている。
これら異なる条件下で同一口腔内でインデックス2個を採得し模型を製作し、それぞれのインデックス・フレームを外し交換して固定しようとすると不適合となる。
以前より各コンポーネントの側方への遊びに注目し、センタリングを提唱してきたが今回は、トルクによる垂直方向への誤差に注目し、仮設を立て検証し考察してみたい。なお、冒頭に以前発表の修理の続報を少し述べてみたい。
『歯科技工のデジタル化と生産性向上の現状』
白石大典 ●(有)湘南セラミック
弊社では近年、口腔内スキャナーからのデータがインターネットを介し送られて来るようになった。データが送られてくるようになってから3年目を迎え、その特徴や扱い方に少しづつ慣れてきた。
当初はマージンラインの設定や、被圧変位の対策、コンタクトの強さの設定等に対し、試行錯誤した。また、3Dプリンターの各種設定にも苦労してきた。
最近は、口腔内スキャナーからのデータを受信し、デジタル技工をスタートすることが、生産性向上に役立つということが少しづつ理解できるようになってきた。今回はデジタル技工と生産性向上に対し口腔内スキャナーがいかに影響があるかを弊社の取組を例に現状を伝える。
2018年9月 定例会
2018年9月1日/ペントロンジャパン セミナールーム/14:00〜17:00
会員発表/松浦賢治、高辻威志、永井麻衣子、(有)FEA、安孫子貴祐
9月 定例会の内容
『作業工程管理システムの改変と現在の運用について』
松浦賢治 ●ケン・デンタリックス(株)
ラボックWin工程管理システムを運用して約20年ほどになりました。当初は、弊社の社員数も10人程度でラボックの工程管理もシンプルなものでしたので社員も入力作業に時間をとられることはありませんでした。しかし、現在まで運用していく上での不備を様々に改変していったことや、社員数が6倍、顧客数も2000件を超えてきているため、データがとても重たく目的の工程を検索し入力する作業がとても時間がかかるようになっていました。社員によっては、入力業務だけで、一日30分以上とられているのが現状でした。本来、工程管理システムを使い作業の効率化を追うべきところ、入力時間がかかるという本末転倒の結果になっていました。
そこで、ラボックWinを改変し(バーコードシステム)、目的の作業工程が簡単に探せる、売上業務でも簡単に顧客の歯科医院が探せるなど、劇的に作業時間が短縮できるようになりました。また、工程管理の画面上にバーコードが表示されるためペーパーレス化もできるようになっています。
以上のことから、現状の作業工程管理システムをお話します。
『現状報告!開業25年経って』
高辻威志 ●J.ジョークラフト
開業25年を迎え、いつも心に「NEXT!」と思いつつ......開業当時に比べると自分自身の考え方や、歯科技工業界の技術の進歩など皆様も知っての通り、かなり変化したなと思っております。しかしながら、その中にも変わらぬ物や、考え方がある事もつくづく感じるところであります。
今回、現在私が毎日どの様な仕事をしているか、勿論効率化考えてます!現在のラボの設備やスタッフへの対応及び感想や、過去発表した物のその後など単焦点でなく多焦点な発表をさせて頂きます。
『抜歯即時埋入オペにおける歯科技工士の役割効率的技工操作を目指して』
永井麻衣子 ●(株)シンワ歯研
インプラントブリッジ製作過程での抜歯即時埋入のオペにおいてチェアタイムの短縮、プロビジョナルの正確なトランスファーは技工士として重要な役割であると考えます。また、効率的に操作を行ううえで主治医、麻酔専門家医、歯科衛生士そして歯科技工士の連携が重要となります。効率的立会いを成功させるため、以下のポイントについてまとめてみたいと思います。
1.プロビジョナル義歯製作時、インプラントとの固定を考慮した設計
2.事前の準備 石膏の計量、研磨セット、アバットメントの処理
3.記録、道具の工夫、自家製サベイヤー
今回は、抜歯即時埋入効率的立会いのための事前の準備と時間のコントロールと、データベースの作業内容を規格化することの重要性についてお話させていただきます。
『事務処理の効率化・間違え防止対策について』
(有)エフ・イー・エー ●田中良範
取り扱っている商品の性質上価格の変動が頻繁にあり、商品によっては毎日価格が変わる商品もあります。
商品の種類や価格の間違えをなくすためのシステムを作り効率化と間違え防止対策をしています。
今回はその事についてお話をさせて頂きたいと思います。
『3DCADソフトについて考える』
安孫子貴祐 ●asterisk
我々歯科技工士が、歯科用CADソフト(デンタルCADソフト)というと、3Shape Dental Systemや、exocad、DentalWings、などが日本では代表的なソフトであり、また日常使用している方が多いCADソフトだと思います。しかし、一般社会、工業界ではCADソフト(汎用CADソフト)というと、2Dから3Dまであり、また価格も無料から存在しており、さまざまな業種や企業で採用され使用されています。
今回、歯科(デンタル)用ではなく、汎用の3DCADソフトに焦点をしぼり、お話させていただき、一部ソフトを使用し操作感や何ができるのかも含め検証できたらと思います。
2018年7月 定例会
2018年7月7日/ペントロンジャパン セミナールーム/14:00〜17:00
会員発表/澤畠孝重、千葉慎太郎、宮澤宗男、吉澤和之
7月 定例会の内容
『デジカメ撮影の基本テクニック』
澤畠孝重 ●JADE
近年、高性能カメラを搭載したスマートフォンが普及し、「写真撮影はスマホで十分」というユーザー意識の変化を受け、深刻なカメラ離れが起きつつあった。カメラ映像機器工業会によると、世界のデジカメ出荷台数は2010年が約1億2100万台であったが、2016年には5分の1の約2400万台にまで減少していた。しかし、2017年には「スマホの撮影から、本格的なカメラでの撮影に乗り換える動き」があり、2010年以来の増加に転じた。デジカメの性能も年々向上しており、また様々な機能が搭載されたことにより、新たに注目が集まって来ている。
今回の発表では、デジカメの基礎知識と撮影時に知っておくと便利な機能を紹介したいと思う。
『臼歯ZRCr咬合面のワックスアップ』
千葉慎太郎 ●ウィング千葉・デンタルラボラトリー
私が、臼歯ZRCrの研磨時に一番ラフに研磨できるのは、マージンから1〜2ミリ以外の部分にあたる。
メタルCrとは比較できないくらいの硬さがそれを可能にする。当然、ZRCrの4面と咬合面の隆線凸部は、
簡単に艶が出る。では、それ以外の溝と窩を、どうしたら同様に研磨できるかが、自分の中では「生産性の向上」に
直結する。
そこで今回は、自分の使用している研磨道具を溝や窩の研磨に有効に使える様に、ワックスアップ段階からの
アプローチで試行錯誤した様子を見て頂きたい。
『適正・適職診断(BPASSサーベイ)を用いた人事配置による生産性向上の試み』
宮澤宗男 ●ケン・デンタリックス(株)
弊社では仕事量の増加・業務の拡大に伴い、スタッフの人数も増加の一途をたどっています。もちろん機械化を進め、人間の手を出来るだけ少なくする仕事の流れにシフトはしておりますが、まだまだ人間の手を必要とする現状があります。人数が少ない時は阿吽の呼吸的な感覚により共通の認識を迅速にして品質を担保していた事が、人数が増えるとそれが自然に出来なくなって来ます。どの職種・組織でもそれは必然と言えるかもしれませんが、高度な知識と品質を要求される我々の仕事においては、それはある意味致命的な事でもあります。
そこで、組織の更なる管理体制の強化が必要となって来ると考えます。現在の弊社の部門管理者は少人数の時代のプレーヤーであった者がプレイングマネージャーとなっておりますが、まだまだプレーヤーの側面が強い現状があります。これらのスタッフがよりマネージャーとしての側面が強い管理者として進化できるか、またはプレーヤーの側面が強いまま変わらないかで会社の将来も変わる大きな過渡期であると考えます。
今回は168問の質問に答えることにより、自分の性格能力適性・マネジメント適性・役割適性等が分かる『BPASSサーベイ』という適正・適職診断をご紹介するとともに、弊社に何故それを取り入れなければならないのか、そして診断の結果を弊社の人事に組み込む事による管理・組織体制からの観点での生産性の向上についてお話しできればと思います。
『再製、修正をなるべく少なくするために』PART1…正中、咬合平面(歯軸)を考える
吉澤和之 ● (株)オーリアラ
今年度のテーマ「生産性の向上」…一般的に機械化に伴う作業工程の刷新、時短、売上向上などが捉えられますが、当社のような小さなラボにおいては相変わらずアナログ技工一辺倒です。今回の発表では、再製、修正を少なくすることで無駄な労働時間(金にならない)の減少、また個々の技工士のモチベーションの低下を減らすことも一つの「生産性の向上」と思っています。再製、修正は、ラボ作業においてケースが来た瞬間から完成、セットまでの様々な工程の中で起こりえます。多要因の中で特に審美技工においての大事な「正中、歯軸」のトラブルは、ともすれば再築盛など振り出しに戻ってしまう事もあります。
失敗例を挙げながら弊社の取り組みを提示し再考していきたいと思います。
2018年6月 定例会
2018年6月2日/ペントロンジャパン セミナールーム/14:00〜17:00
会員発表/佐々木純、鎌形優介、長谷川篤史、杉山雅和、相田化学工業(株)
6月 定例会の内容
『作業効率化のためのキーボードショートカットと画像処理のヒント』
佐々木純 ●アプローズ
作業効率化には欠かせない「キーボードショートカット」ですが、意外とないがしろにされていませんか? PC作業において多用される"コピー&ペースト"もキーボードショートカットを使用すれば、マウス操作だけに比べてあくまでも私見ながら作業スピードは約1/10に短縮されると思われます。あらゆるソフトのメニュー項目に表示されているキーボードショートカットを多用すればするほど、作業時間はドンドン短縮されます。持参されるPCで、皆様も実際にキーボードショートカットの数々を実際にお試し下さい。また、プレゼン制作時に画像処理の作業効率化を計るためのヒントも、併せて紹介いたします。
『人為的エラーについての考察』
鎌形優介 ● ADS
日頃技工をしている中で注意深く作業をしていてもどうしても人為的エラー(ヒューマンエラー)が起こる事があります。これは若手やベテラン問わず必ず起こる事です。エラーを全く無くすことは出来ませんが、この問題にどのように向き合っていったら良いかを人間特性と合わせて発表させていただきたいと思います。
『アマンギルバッハ社モデルシステムについて』
長谷川篤史 ● Organ Dental Lab(株)
近年口腔内スキャナーの発展において、3Dプリンターなどによるデジタルでデザイン・加工するモデルシステムが我々技工士に必要になって来るだろうし、現在も使用している技工士さんも多いだろう。アマンギルバッハも同様にデジタルモデルシステムを開発している。今回このアマンギルバッハ社のモデルシステムの特徴的な部分を紹介したい。
『ジルコニア材料選択で効率化を図る』
杉山雅和 ● (有)アートセラミック
ジルコニア材料を用いた補綴装置の割合が多い中材料も様々なメーカーから様々な種類が出ています。臨床的にも適材適所での材料選択も考慮しなければなりません。弊社のような小規模ラボに於いては、材料の在庫管理も大変ですし、オートチェンジャー機能の加工機が出たからと言って直ぐに揃える事が出来ないのも現状です。そこで弊社の在庫管理と作業効率化の取り組みを発表したいと思います。
『相田化学工業(株)の改善活動《TASK活動》のご案内』
相田化学工業(株) ●佐々木大樹
毎年発表させて頂いております弊社のお客様支援活動や提案型営業は、社として取り組んでいる《TASK活動》の改善活動からなっています。弊社の主な業務である貴金属精錬や廃棄物回収において同業他社さんとの差別化を図るべく日々活動を行っています。今回皆様に活動事例をいくつかご案内させて頂きます。
緊急発表 『(会員発表用)抄録の書き方について』
遊亀裕一 ●(有)山手デンタルアート
2018年5月 特別講演会
2018年5月12日/連合会館 401会議室/14:00〜17:00
講師/木村義明氏 エステティック・アート・デザイン
5月 特別講演会の内容
『CAD/CAMで製作する高精度なメタルフレーム』
木村義明 氏 ●エステティック・アート・デザイン
現在、私のラボでは、
・クラウンブリッジのワックスアップ(フルマウスまで)
・デンチャーフレームのワックスアップ(クラスプ、金属床・ミリングまで)
・テンポラリー ・CADCAM冠
・ジルコニア(インレーからロングブリッジまで)
などをCAD/CAMで製作しています。
今回はその中から、昨年の10月から6回にわたり歯科技工誌に連載された内容を中心に、メーカーとの関係で書けなかった
内容や、クラウンブリッジのフルマウスケースの適合について、ご紹介させていただきます。具体的な流れとしては、下記の
ような項目があります。順序を踏まえながら、説明したいと考えています。
(1)パソコンのスペックや周辺機器の選び方 (2)CADCAMに合わせた模型製作
(3)スキャニング、CADソフトの設定 (4)CADデザインの勘所
(5)CAMソフトの設定や工夫点 (6)WAXディスク・切削バーなどの選び方
(7)埋没操作からファーネス昇温スケジュール設定 (8)鋳造から自動研磨を利用した研磨完成
※当日は実際に削り出したWAXディスク・メタルフレーム・自動研磨用メディアなどをお持ちしますので、
手に取ってご確認いただければと思います。
2018年4月 定例会
2018年4月7日/連合会館 501会議室/13:30〜17:00
会員発表/(株)松風、尾留川泰志、サンエス石膏(株)、石澤亮一、佐野直人
4月 定例会の内容
『新製品についてのご紹介』
(株)松風 ●高橋 均
現在、歯科業界ではCAD/CAMに関連した製品が中心として新製品のご紹介が増えており弊社でもその傾向が強くなって
おります。デジタルを無視できません。今回は、弊社デジタルデンティストリーシステムS-WAVEの新情報と忘れては
ならないアナログ材料の新製品を御紹介をさせて頂きます。
『生産性について考える』
尾留川泰志 ●ビルズラボラトリー
長くワンマンラボの私は、今年のテーマである生産性について考えたことがありませんでした。今回、生産性について
どう考えたら良いのか、何ができるのか、これから考えようと思います。
『新製品についてのご紹介』
サンエス石膏(株) ●生田正樹
サンエス石膏(株)では、今まで石膏、印象材関連の商品ばかり販売しておりましたが、歯ブラシ関連の新商品も販売を開始
しております。この新商品の紹介と、会社で受けた研修の中でちょっと面白い実験がありましたので、皆様の協力を頂き、
実践して社内での報告や相談の意味を実感できるテストをしてみたいと考えております。
『私の生産性向上の捉え方』
石澤亮一 ●(株)シンワ歯研
ラボに働く技工士の環境改善を行うことは、ラボオーナーとして最優先に考えなければならないことです。時短をしただけで売上向上がなければ、給料も上がりません。労働時間を短く、かつ売上を上げることが生産性向上なのではないでしょうか。生産性向上なくしてスタッフの生活の質の向上はありません。弊社では、生産性向上の目的と計測の基準にこだわって社内カイゼンを進めています。今回の発表では、社員と共有する考え方の一端をお示しします。
『生産性向上のための、作業環境』
佐野直人 ●PSYTEC
生産性を考える上で、個々の会社の作業人数と作業面積により自ずと行動範囲も決まってまいります。
私どもは小規模ラボの典型ですが、現状での工夫・改善点をお話させて頂きます。
2018年3月 定例会
2018年3月3日/連合会館 404会議室/13:30〜17:00
会員発表/ペントロン ジャパン(株)、平野周太郎、遊亀裕一、崎田竜仁、TMSデンタル
3月 定例会の内容
『歯科用3Dスキャナー"Aoto Scanシリーズ"について』
ペントロン ジャパン(株) ●青木典男
歯科技工のデジタル化は益々進み生産性向上に寄与しております。そこで、デジタル周辺機器を導入、増設にあたりコストを抑えた設備充実の提案をいたします。新発売の歯科用3Dスキャナー「 Aoto Scanシリーズ」は高精度、高機能、コストパフォーマンスを追及した歯科用スキャナーで、特に「DS-EX」はユニークなボックスレス構造をしており、軽量(5Kg)コンパクト。咬合器にセットしたままスキャン可能です。実機を持参しますのでご覧ください。(機器の説明は弊社担当古川がいたします)
その他、新製品をいくつかご紹介いたします。
『作業効率を考えて生産性向上』
平野周太郎 ●ケン・デンタリックス(株)
自分の考える生産性向上とは、「良いものをなるべく時間をかけずに製作する」事だと考えています。その為には機械化していく事、また手作業でしかできない事の効率化の2つの事が大切だと思います。そこで今回は自社での作業効率を見直しながら発表させて頂きたいと思います。
『インプラントにおける荷重方向を考慮したスレッドデザインについて』
遊亀裕一 ●(有)山手デンタルアート
インプラント治療における重要な事項として機能や審美の回復があります。しかし、最も重要なのは埋入されたインプラントが長期間生体に受け入られ安定することでしょう。インプラント治療成功の鍵はオッセオインテグレーションの獲得にあります。1981年 Albrektssonは、オッセオインテグレーション達成のためにインプラントに求められる要件として、
1.インプラントの材質 2.インプラントの表面性状 3.インプラントのデザイン
4.骨量・骨質 5.外科手技 6.荷重条件
の6因子が重要であることを提唱しました。この中で患者要件である4の「骨量・骨質」は 最も多様であり、その見極めが治療の成否を左右します。今回は、それら因子の中で、骨質を向上させることを目的に開発された、荷重方向に考慮したスレッドデザインを有するインプラントを紹介し、インプラント形状と配向性が、どのように骨質の向上と周囲骨の安定に繋がるのか述べます。
『我が社の10年の変化と生産性の向上』
崎田竜仁 ●(株)鹿児島ミリングセンター
我が社は鹿児島県のさらに地方に位置し、70%は保険の仕事です。人材の確保が難しい中、職人気質の会社から徐々に変化してきました。これまでの10年を振り返りたいと思います。
『マシンツール中央の研削研磨材の紹介と開発の展望』
TMSデンタル ●須藤賢司
発表者/(株)マシンツール中央 西村太輝氏
e-maxやジルコニア等、硬い補綴材料が市場に出回り始めて10年が過ぎました。当時これらの硬い素材の研削・研磨の材料が少なく手探りで材料を販売しておりました。元々ポーセレンのようなセラミックの研削材を製造販売していた(株)マシンツール中央と協力し、また、皆様からの多くのご意見を頂き、現在ペルーラダイヤシリーズはじめ多くの商品を紹介しています。今回は研削・研磨について、(株)マシンツール中央 西村が以下の内容でお話しします。弊社は、ユーザーの皆様からの多くの意見をいただきき、様々な機械、研削研磨材を研究開発してきました。創業から約45年、社員7名の小企業だからこそできること。弊社製品の特長とワンポイントアドバイス、これからの研磨材開発の展望を発表させていただきたい。
2018年2月 特別講演会
2018年2月10日/連合会館 501会議室/14:00〜17:00
講師/難羽康博氏 アスパイア
2月 特別講演会の内容
『CADデザインをやって気づいたこと、わかったこと、そして未来のこと』
難羽康博氏 ●アスパイア
私は5年前に、早稲田歯科技工トレーニングセンターCAD/CAMクラスのインストラクターになって以来CAD/CAMにかかわってきました。その中でも特にCADデザインに特化してやってきました。CADデザインに慣れるうち、そのノウハウをつかみ、そしてアナログとデジタルの同じ部分、違う部分を見てきました。その結果、CADデザインはデジタルの特性を活かしてシステマティックに行うべきとの考えに至りました。
また、AI(人工知能)をはじめとするテクノロジーの知見や、歯科界のニュースを見て、CAD/CAM時代にどんな意味があるのか、そして今後どうなっていくのかを考え続けています。
今回の講演の前半は、exocadを使ってデザインのデモを行い、CADデザインのノウハウを、そしてアナログとデジタルの同じ部分、違う部分などのお話をします。後半では、CAD/CAM時代の意味付けと、歯科技工が今後どうなっていくのかについて私なりの考えをお話しする予定です。
2017年12月 定例会
2017年12月2日/連合会館 501会議室/14:00〜17:00
会員発表/今田裕也、石澤亮一、佐々木純、宮澤宗男、杉山雅和
12月 定例会の内容
『朝礼から見えてきたこと』
今田裕也 ●協和デンタルラボラトリー
毎朝始業時に弊社では朝礼を取り入れています。挨拶から始まり、仕事の入りの確認、部署の状況など情報交換の場として活用されています。今でこそ形ができ社員全員が集合して顔を見ながら朝礼を行なっていますが、それまでは本当に朝礼が必要なのか、続ける意味はあるのか社員同士で話し合う場もありました。
今回はこれまでの朝礼の取り組みとそこから見えた朝礼の効果を発表いたします。
『私の考える社員教育の大切なこと』
石澤亮一 ●(株)シンワ歯研
社員教育では、教育の目的をきちんと伝えることが大切だと思います。どんな社員になってほしいか明確にしないと、社員の努力の方向と会社が目指す方向と一致しない場合があり、不幸な結果をもたらしかねないからです。『自分は頑張っているのに(つもりなのに?)評価してくれない!』となると途端にやる気のない行動になったり、自信を失ったりします。社員と経営者の間には、所詮大きな溝があると考えて良いと思います。本会員発表では、その溝をつなぐために試行錯誤しながら実践していることを報告させていただきます。
『Wクリック会則の再認識』
佐々木純 ●アプローズ
会務としてHP更新作業や出席簿・メーリングリストの管理を担当いたしてますが、Wクリック発足20年を経過した現在では、いくつかの決まり事に対して「少しユルユル(笑)」の状態が散見されます。本年度は新入会員が入られたことでもありますので、会の運営をスムーズに行うためにも、会員として守らなければいけない、提出や記入に関するフォーマットをあらためて説明させて頂きます。ベテラン会員の中にもフォーマットをお忘れの方がおられると思います。そんな皆様を含めまして「復習の意味も込めて」再認識いただければ幸いです。
『百聞は一見に如かず~インプラントの補綴物を入れてみて』
宮澤宗男 ● ケン・デンタリックス(株)
今年の3月に自分の口腔内にインプラントの最終補綴物を装着いたしました。「百聞は一見に如かず」ということわざがありますが、主にインプラント技工を生業としている自分としてこの経験で分かった点等もあります。ファイナルセット後約9カ月の経過のご報告をさせていただき、インプラント技工について皆様とお話できれば幸いです。
『事業継承に向けて後継者育成について』
杉山雅和 ●(有)アートセラミック
小規模ラボ経営をして早34年が過ぎ、年齢も還暦を迎えようとしています。いつまで仕事を続けるか大きな問題となってきました。「自分の代で廃業する」、「大きなラボに吸収してもらう」、「後継者を育成して存続する」と様々な選択肢があります。今年のテーマを「教育」と掲げてきましたので、事業存続をかけて後継者を育成するには何をすべきかを問題提起し、皆様と考えてみたいと思います。
2017年11月 定例会
2017年11月11日/ストローマンジャパン セミナールーム/14:00〜17:00
会員発表/吉澤和之、佐野直人、遊亀裕一、安孫子貴祐
11月 定例会の内容
『個人商店によるスタッフ教育』
吉澤和之 ●(株)オーリアラ
技工士離れが進んでいる中スタッフが、いかに「技工」が好きになってくれるか、またこの仕事でずっと飯が食っていけるか…等 色々考えています。当ラボにおける私のスタッフへの指導の仕方をあらためて考えてみました。
『スタッフ教育』
佐野直人 ●PSYTEC
人にはそれぞれの、性格や環境による日常の行動があります。それらの行動が、仕事上にどのように影響があるのかまた、改善できるのかを検証しこれらを、お話したいと思います。
『スタッフ教育における"良いこと報告会"から学ぶ』
遊亀裕一 ●(有)山手デンタルアート
歯科技工に携わるようになり44年が経ちました。歯科技工士学校入学当初は、一方的に教わることばかりでしたが、年齢を重ねるにつれ教わる立場から、教える立場の場面も増えて来ました。教える側にいても教わることは多くあります。出向先の歯科技工士学校や、学会・メーカーのセミナー等からも毎回気付かされ教わることがあります。そしてこの数年は、スタッフ教育においても私自身が多くのことを教わり学んでいます。
今回の発表では、弊社のスタッフ教育における「良いこと報告会」に焦点を当て、そこから私が学んだ事項を中心に発表をしたいと思います。
『AIについて考える』
安孫子貴祐 ●asterisk
近年、注目をあつめている「AI(人口知能)」について、よく聞く機会が多くなってきました。身近なもので、google検索や、車の自動運転、囲碁AI「Alpha Go」等が有名ですが、つい最近ではソニーがクラウド型AI搭載の新型「aibo(アイボ)」を発表
しています。さまざまな業種や企業でAI(人口知能)が開発され使用されており、NHKでもTV番組にAIを用いて注目をあつめています。今使用中のiPhoneのSiriはAIなのか?近い将来AI(人工知能)に人間の仕事が奪われるのか?など、我々の生活や仕事にどう関わり、そしてどのような変化が予測されるのか、事例を通してAIのことについて考えてみたいと思います。
2017年10月 定例会
2017年10月7日/連合会館 501会議室/13:40〜17:00
会員発表/平野周太郎、長谷川篤史、山口芳正、浅川 勝、千葉慎太郎
10月 定例会の内容
『社内教育を考える』
平野周太郎 ● ケン・デンタリックス (株)
ケンデンタリックスでは、現在約70名のスタッフ、そのうち製造部門では約40名の歯科技工士が勤務しています。製造部門
のスタッフは、「歯科技工士免許を持っている」共通点はありますが、技工歴、勤続年数などは様々で、性格なども個人差
があります。様々なタイプのスタッフが働く職場環境での「社内教育」を日々模索している最中ではありますが、今回は
製造部門にスポットを当てて 「社内教育」について考えてみたいと思います。
『アマンギルバッハ社セラミルシステムと
新材料コバルトクロムシンターメタルシントロンについて』
長谷川篤史 ● (株)Organ Dental Lab
アマンギルバッハ社製セラミルシントロンは、歯科用CAD/CAMを使用してドライミリングが可能なコバルトクロム
マテリアルである。ワックスのような質感を持ち、ジルコニアディスクと同じように歯科用CAD/CAMでドライ加工
することが可能で、専用ファーネスでシンタリングすることにより、メタルボンドのフレームワークやフルクラウン、
テレスコープやバーなどが製作可能である。
今回アマンギルバッハ社CAD/CAMシステムセラミルとシントロンをご紹介したい。
『エビデンスについて再考する』
山口芳正 ● (有)フェスタデンタルテクノロジー
今期は杉山会長の意向で教育に重きを置いています。そこで以前、原稿を書くときや、講演をするときはエビデンスベースに
のっとってと言われるようになりエビデンスについて調べたことがあります。今回はインプラント周囲炎についてのエビデン
スをもとに解説したいと思います。
『歯科医師とのコミュニケーション』
浅川 勝 ● デンタル・ネット
今春、ある歯科医院から値引きの相談がありました。気の弱い私は、すぐにOKを出してしまいそうに成りましたが、
グッとこらえ熟慮した結果、断ることにいたしました。なぜ断ることが出来、今なお仕事を頂いていることが出来るか、
それは歯科医師とのコミュニケーションがあったおかげだと思います。
今回は、歯科医師とのコミュニケーションをどう取るか、考え方と方法を発表させていただきたいと思います。
『ジルコニアの研磨 ―第3弾―』
千葉慎太郎 ● ウィング千葉・デンタルラボラトリー
現在、皆さんとの技術交換が出来ていない私の課題は、相変わらずジルコニアCRの研磨時間が、もう少し早く出来ないか
という事です。自分の納得のいく形を見付けるため、バーや研磨材を試すことに日々の時間を費やしています。この頃は、
メーカーのサンプルが簡単に入手しずらいので、片っ端からという訳にはいきませんが、ほんの少しずつ前に進んでいます。
前回の発表の続きとして、ジルコニアCR研磨の様子を紹介させていただきます。
2017年9月 定例会
2017年9月2日/加瀬の貸会議室 川崎ホール/13:40〜17:00
会員発表/サンエス石膏(株)、医歯薬出版(株)、澤畠孝重、橘田 修、加賀良隆
9月 定例会の内容
『アルジネート印象の除菌固定材 クロルアンカーについて』
サンエス石膏(株) ●生田正樹
歯科医院においてアルジネート印象を最得した場合、石膏を直ちに注ぐことが前提となっていますが直ちに石膏を注ぐ場合、
肝炎などの感染対策についての対策がおろそかになります。また、肝炎などの感染対策を重視すると、寸法精度に問題が
出ます。このジレンマの解消に対する提案を弊社の新商品 クロルアンカーで提案させていただきます。
『第6回国際歯科技工学術大会in台北 取材記』
医歯薬出版(株) ●矢吹陽子
今年の5/27,28に標記学会を取材しました.川島哲先生が個人的に台北の技工士会の皆様と懇意にされているとのことで,
川島先生にお誘いいただき同行させていただきました.
ツアーチームは桑田正博先生,佐藤幸司先生,ほかにも川島グループ(PSD)など総勢20名以上で賑やかに楽しく過ごし
ましたので,その様子を発表します.
『Wクリック例会撮影記録DVDについて』
澤畠孝重 ●JADE
今期より例会撮影記録DVD制作を担当することになりました。現在、撮影動画を各年代の月ごとにDVD変換&書き込み作業
の真っ最中です。今回の会員発表では、その制作方法の紹介と動画の内容についての紹介をしたいと思います。
◎制作予定DVD:1997年DDV’97、2005年10th船上パーティー、2010年15th、2011年6月特別講演、2013年7月特別講演、
2014年5月特別講演、2015年20th、2016年5,6,7,8,9,12月例会&特別講演、2017年2,3,4,5,6月例会&特別講演
『変わるから始めよう』
加賀良隆 ●(有)ケイワークス
今回はwclickに入会してから初めての発表になりますので、初めに“私について”お話をさせていただきたいと思います。
ケイワークスに入社して早13年。先輩に教わる立場から、後輩を指導する立場、同時に経営を考える立場にもなりました。
与えられる役割、任される責任、多くの環境の変化が今もなお私を変化(成長)させてくれます。
最近、自らの変化(成長)が後輩たちの変化(成長)に大きく関わっていると実感することあります。自らが周りに与える
影響を理解し、後輩たちとどのように向き合っていくか、私なりの考えを発表させて頂きます。
『ワークルールズ』
橘田 修 ●(有)ケイワークス
本年は「教育」というテーマを頂いていますが、いまだに技工士の育成に関して完成形を見つけられていません。
最近いくつか読んだ本の中からそのお話をできればと思います。
「ワークルールズ」はGoogleの人事担当役員が書いた本です。主には採用について書かれていますが、就業の環境など
幾つかの衝撃がありましたのでそれを紹介したいと思います。
2017年7月 定例会
2017年7月1日/連合会館 502会議室/13:40〜17:00
会員発表/尾留川泰志、相田化学工業(株)、山崎容道、松浦賢治、白石大典
7月 定例会の内容
『咬合を学ぶ』
尾留川泰志 ●ビルズラボラトリー
複雑な咬合を理解する方法として、最も効果的な方法はWax-upであると考える。歯科医師、技工士共にワックスを
盛り上げ、形成する事によって3次元的に咬頭の位置や溝の方向を 理解できる Wax-pu法が咬合の理解には有効である。
今回はナソロジーの真髄である、『PKTのカスプ・フォッサ・ワクシング・テクニック』をご説明し、咬合の学び方を
皆様と検証したいと思う。
『相田化学工業(株)のお客様支援活動と提案型営業のご案内』
相田化学工業(株) ●佐々木大樹
毎年発表させていただいている弊社の営業活動であるお客様支援活動や提案型営業は、社として取り組んでいる
《TASK活動》という改善活動からなっている。その《TASK活動》で新たに追加された内容を今回皆様にご案内
させていただきます。
『咬合の理解に田中ワンベイクテクニックを応用して』
山崎容道 ●(有)ワイデント
スタッフや学生の教育に技工の技術や挨拶など伝える事は多くありますが、その中でも基本となる歯の形を教える時に、
一本の歯の形態を教えるよりも、歯列の中で調和するバランスや咬合を理解させるように話しています。
その時に田中朝見さんのワンベイクテクニックで教わった資料を参考にしています。
今回はその資料の内容など話させて頂きます。
『工程管理ソフト"LABOC Win X"と材料管理システム"Magic Materi"の効果』
松浦賢治 ●ケン・デンタリックス(株)
歯科技工所(製造業の会社)を経営するにあたり、「高品質の安定」「生産性向上」「製造原価の圧縮」といった、
もの作りの原理原則に則った考え方が必要である。以上のようなことは手作業が多い技工操作では非常に多くの課題
となるが、工程管理ソフトの「LABOC Win X」と、材料管理システムの「Magic Materi」を使用してきた結果、経営の
改善に多く役立っている。
両ソフトは以前にも発表しているが、マイナーバージョンアップを繰り返し様々な改善を行っている。現在では、社員
の勤務時間も36協定内となり有給休暇の消化率も上がってきている。
また、消耗材料費については1割以上の経費削減が可能となり、余った費用を新しい設備投資や福利厚生費に当てる
ことができるようになってきた。そのため、現在の運用を紹介したい。
『歯科技工士のための、より快適な航空機利用について』
白石大典 ●(有)湘南セラミック
近年の歯科技工業界の最新情報を得るためには,海外のデンタルショーへの参加や,海外ラボの見学等をすることが
不可欠である。また,学会,研修会等も国内各地や海外で行われるため,その移動手段として航空機の利用が多くなった。
航空機での移動時間を有意義に過ごす事は,普段,臨床で忙しい歯科技工士にとってとても重要な事であると感じている。
より安価で快適に過ごすための方法を紹介し,皆様と情報交換できたらと思う。
2017年6月 特別講演会
2017年6月3日/連合会館 501会議室/13:45〜17:00
特別講演/佐伯有造氏 ●(有)リソーコスメティックス
6月 特別講演会の内容
『カラーコミュニケーション 〜色と個性の関係〜』
石澤亮一 ●(株)シンワ歯研
人にはそれぞれ似合う色があり、人の第一印象にも色が影響する部分がある。その色をキッカケにコミュニケーションを取ることに活用できれば、仕事上の武器のひとつになると思われる。
今回は『カラーコミュニケーション』をタイトルに「個性に応じた響くトーク」を実現するために「色と個性の関係」を中心に前半はカラーコーディネートの基本となる4シーズンシステムの説明と4シーズンシステムを活用したコミュニケーション
の取り方を講演し、後半は、実演として女性と男性それぞれにテストカラーによるデモンストレーションを行い、実際のコミュニケーションの取り方を見ていただきたい。
講演のなかでは、4シーズンシステムと歯科との関係も少し述べてみたい。
《略歴》
天理大学外国語学部ロシア学科卒業
1999年カラーアナリストアカデミー設立 日本で唯一カラーコーディネート教材の特許取得
多くの美容専門学校および大学でカラーコーディネート指導。
今まで3000名以上のカラーアナリストを世に輩出。美容業界のみならず、着物業界、ジュエリー業界ブイダル業界そして3年まえからレクサス関係でのカラーコーディネートアドバイス。
2017年5月 特別講演会
2017年5月13日/TKPスター貸会議室 お茶の水駅前 201/13:00〜17:00
IDS報告会/石澤亮一、宮澤宗男、橘田 修、白石大典
5月 特別講演会の内容
『IDSから感じた自社の設備計画』
石澤亮一 ●(株)シンワ歯研
IDSに参加する目的はこれからの世界的な業界の流れを感じ、自社の設備計画や事業計画に活かすことにある。
誤った設備投資は資金力に乏しい中小企業にとっては「痛い」ことになってしまうからである。
欲しい機械と必要な機械は別物であることを理解し、業界で伸びていくであろう分野と自社の強みと一致したところに
必要な設備投資を行うことが成功に近づくポイントであろうと考えている。
本発表では自社の課題を共有しながら、IDSで感じたことを報告を報告したいと思う。
『IDSを視察して-前回と今回の比較-』
宮澤宗男 ●ケン・デンタリックス(株)
前回初めてIDSを視察させていただき、お話では聞いておりましたがその大きさ等に驚く事ばかりでした。
今回幸いにも2回連続で視察することができ前回よりも冷静にまた、前回からの機械等の進化と歯科業界の将来の方向性を
感じることができました。
そこで今回はその進化と方向性について、自分なりに感じた事を発表させていただければ幸いです。
『中小規模のラボの視点からのIDS視察』
橘田 修 ●(有)Kワークス
ここ数回 IDS視察をすることができているが、初視察の時のショックや驚きは無くなってきている。もちろん新製品を
見れば驚きと興味は尽きないが、だからと言って明日にその機材が目の前にあるわけではない。
時代のトレンドを見るには良いが、ただそれだけのためにケルンまで行くのか、そんなことを考えながら3Dプリンター、
口腔内スキャナー、新しい加工機、その他機材、社員にとっての海外視察等々、今回は自身のラボにとってどうであるかと
言う視点でお話ができればと思う。
『3Dプリンタの現状とアテンド予約の優位性』
白石大典 ●(有)湘南セラミック
口腔内スキャナーの普及と共に、デジタル模型用3Dプリンタは早急に必要不可欠なものとなります。しかし、国内での
3Dプリンタの選択肢は限られてしまいます。模型以外にもデンチャーや、サージカルガイド等の作製も視野に入れ機種
選択をしなければなりません。そこで、今回のIDSでは3Dプリンタに注目し深入りして参りましたので報告いたします。
さらに今回の「WクリックIDS2017ツアー」では事前に注目しているメーカーにアテンド予約を入れ、日本語での解説を
多数のブースで実現しました。このことでIDSでの時間を濃密で有意義に過ごせたと感じられましたので、合わせて報告
させていただきます。
2017年4月 定例会
2017年4月1日/ペントロンジャパン セミナールーム/13:30〜17:00
会員発表/(株)松風、青木隆雄、鎌形優介、ペントロンジャパン(株)、(有)FEA
4月 定例会の内容
『改良された新製品のご紹介』
(株)松風 ●高橋 均
弊社のハイブリッドタイプ「セラマージュ」は2004年発売から13年が経ち、多くの先生方にご愛用いただいております。
今回その品質評価から更に三井化学社との共同開発によって生まれた素材を用い「セラマージュDUO」が完成しました。
当日は、「セラマージュDUO」の概要を説明させて頂きます。
『education』
青木隆雄 ●BIO DENTAL
教育には勉強はもちろんのこと社会のルールや人生・仕事など、幅広くあるかと思います。
今回は自分の教育方針についてお話ししたいと思います。
『スタッフ教育について考える』
鎌形優介 ●ADS
会社が設立して1年が経ち、まだスタッフが居るわけではありませんが今後は人を増やしていきたいと考えています。
人が増えた時にどのようなことを教えていくか悩んでいるところですので、今考えていることについて発表させて
いただきたいと思います。
『歯科技工からみたOA製作』
ペントロンジャパン(株) ●青木典男
弊社は別会社としてソムノメッドジャパン(株)があり、この会社はSAS患者への口腔内装置を製作提供しております。
現在、歯科における閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)の治療法には、口腔内装置(OA : Oral Appliance)を用いた方法があります。このOAには、さまざまなデザインが存在します。
今回紹介するのは一般的にモノブロックと呼ばれているタイプです。このOAは上下一体型に分類されており、2004年から保険適応となりました。モノブロックの製作を担う歯科技工士はどのようなことに注意を払って製作を進めていくべきか、臨床で良くみかける症例を参考にして考察してみたいと思います。
『私の克服できない課題(苦手な業務)』
(有)エフ・イー・エー ●田中良範
私の業務はおおまかに分けると、一つは商品(メタル)を販売することです。商品や自分を売り込むという事は私の中では、ポジティブな状態で出来た為、先輩方やお客様に色々とご指導頂いた事もありなんとか現在まで楽しく続いております。
もう一つの業務は集金(回収)です。商品を売る行為とは正反対の行為であり、私の性格もあるのだとは思いますが、時にはとてもストレスになる時があります。またとてもデリケートなやり取りになる時もあります。今後自分の下に社員が入ってきた際、このことをどう説明し教育したらいいかとても悩みます。これは歯科技工所においても同じことが言えると思います。
今回は回収に対しての現状を踏まえ、私の思っていることをお話させて頂きたいと思います。
2017年3月 定例会
2017年3月4日/連合会館 501会議室/13:30〜17:00
会員発表/高辻威志、井ノ内由布子、ストローマンジャパン(株)、青山誠、TMSデンタル
3月 特別講演会の内容
『クレペリン検査について』
高辻威志 ●J.ジョークラフト
雇用をする際面接を行いますが、人柄や仕事へのやる気など見るために、自分なりに質問し把握しているつもりでいます。
しかし、自分個人の把握が正しいかは解らないものです。
今回は数年前から行っている、クレペリン検査についての話をさせて頂きます。
『仕事と趣味』
井ノ内由布子 ●(有)プレシジョン・デンタル・セラミック
開業して20年私の中の技工への気持ちというか、仕事としての位置の変化を通して感じたことをお話させて頂きます。
『ストローマン新着情報と成田ミリングセンターの紹介』
ストローマン・ジャパン(株) ●捻金良太郎
straumann® CARES® デジタルソリューションは、ソフトウェア上での診査診断や、CAM処理を用いたコンピューターによる修復物製作までを網羅したデンタルソリューションです。デジタルワークフロー全体を通じて先端の技術と製品を提供します。新しい製品情報や成田ミリングセンターのなどをご紹介いたします。
『CAD/CAM運用方法』
青山 誠 ●(有)旭技工所
私が勤務している旭技工所は、保険技工を中心としてるラボです。3年ほど前にCAD/CAM冠の保険適用に伴い、
時間短縮と作業の効率化を目指しデジプロ社CAD/CAMシステムを導入しました。当初はデジタル操作やマテリアルの
違いに戸惑いましたが、数々の試行錯誤を経て、今となっては必要不可欠な存在となりました。
デジタル化の成功により念願でもあった新社屋に移転することもできました。その経緯についてお話し致します。
『3Dプリンターの基礎知識とコンパクト3Dプリンター formlabs Form2』
(株)YOKOITO ●中島佑太朗/TMSデンタル ●須藤賢司
歯科業界における3D・デジタル化の流れはすでに避けられないものとなっています。その中でも特に3Dプリンターは注目のワードなってきていると思われます。一方で3Dプリンターは、まだまだ歯科業界において情報が少なく、知っているようで意外と勘違いをしている事も多く見受けられます。
今回は、3Dプリンターの専門家が3Dプリンターの基礎知識についてお話しさせていただき、最後に、まだ黎明期である歯科向け3Dプリンターの導入コストや費用対効果の問題を劇的に改善する最新の歯科用コンパクト3Dプリンター“Form2"をご紹介いたします。
2017年2月 特別講演会
2017年2月4日/TKPスター貸し会議室 大森4F/13:30〜17:00
特別講演/4社による3Dプリンター製品説明会
(株)ストラタシス・ジャパン、(株)アイキャスト、コスモサイン(同)、名南歯科貿易(株)
2月 特別講演会の内容
『歯科領域における3D技術の活用事例とソリューションのご紹介』
(株)ストラタシス・ジャパン●新妻和之氏
デンタル専用CAD/CAMの急速な普及により、補綴歯科と矯正歯科の両分野に於いて「デジタル化製法」の如く3D技術の活用が全世界的に進んでいる。補綴歯科では、サージカルガイド、クラウン、ブリッジを作成するストーンモデルを3Dプリンターにて生成。矯正歯科では、クリア・アライナー(透明ポリマーの矯正具)のストーンモデル生成として、それぞれ活用されている。従来の技工所による手作業での生成から、3Dデジタル技術を活用したスピーディ且つ個別化可能な作成工程が実現している。
弊社では、デンタル用途に特化した3Dプリンター群と、欧米で医療認可を取得している生体適合性樹脂材料を開発、保有しており、既にワールドワイドで活用されています。
日本では益々拡大すると考えられる先進的活用事例と共に、弊社製品ソリューションをご紹介いたします。
『BEGO VARSEO(バルセオ) 3Dプリンティング システム』
(株)アイキャスト●吉岡庸夫氏
120年以上にわたり、歯科技工分野の材料・機械の開発、販売を続けるドイツのBEGO社が新旧技術を合わせ、歯科用に特化して開発を行なった3DプリンティングシステムであるVARSEOシステムは簡易な操作で作業者の熟練度に依存しない均質な技工物の安定的な供給が期待される3Dプリンティングシステムであります。
特に金属床パターンのプリンティングに関しまして、最終技工物である金属を念頭に置き、プリンティングされる樹脂と共に専用埋没材を合わせて開発している点が評価されています。
今回お時間を頂きVARSEOシステムの概要、特長をご紹介させていただきます。
『ドイツenvisionTEC社3DプリンターPerfactory Vida 機器構成と実用例の紹介』
コスモサイン(同)●加藤由可子氏
ドイツEnvisionTEC社は2002年に設立された、3Dプリンターのメーカーです。現在66か国に5000台以上が出荷されています。今回は、低価格に導入出来、コンパクトな歯科用3Dプリンター、Perfactory Vidaのご紹介をさせて頂きます。プリンターの基本構成や使用可能マテリアルの他、使用上の注意点、後処理方法、協力ラボである(株)ZERO様にて検証中の維持装置製作の過程についてもご紹介致します。
『3Dプリンター製品説明』
名南歯科貿易(株)●上遠野 功氏
名南歯科貿易(株)が扱うASIGA社製のFreeFrom pro2/pico2HDの特徴である特許を取得しているSASテクノロジーによるプリンティングの説明、およびラインナップの中の405nm/385nmの光源の違い。付属されている専用ソフトであるコンポーザーの特徴および優位点。また、最大の特徴でもあるASIGA社製のマテリアルや、今後予想される3Dプリンターの需要について。
《会場風景》
2016年12月 定例会
2016年12月3日/ペントロンジャパン セミナールーム/13:30〜17:00
会員発表/澤畠孝重、(有)エフ・イー・エー、山口芳正、高辻威志、医歯薬出版(株)
12月 定例会の内容
『クリーンエアーを保つためのエアーコンプレッサーとエアードライヤーについて』
澤畠孝重/JADE
日常の歯科技工操作において、圧縮されたエアーの使用は不可欠であり、近年、クリニックサイドでもラボサイドでも接着技術が多用されることが増え、被着面の清掃に使用されるエアーは、油分・水分を含まないものを使用することが重要であると考えられる。
特にエアードライヤーなどの設備を設置していない場合、知らず知らずの間に被着面や、接着面を汚染させてしまう可能性がある。
今回は、当ラボで行っているクリーンエアーを得るために必要な、エアーコンプレッサー
およびエアードライヤーのシステムについて発表する。
『メタルトラブル処理』
(有)エフ・イー・エー/田中良範
私はメタルをメインに扱っております。
日々の業務の中でお客様よりトラブルのご報告、アレルギーの患者様への対応など、その他にも様々なお問い合わせを頂きます。
お問い合わせを頂いたら出来る限り迅速に的確にお答えすると同時に、そのお問い合わせへの返答がその後何かのお役になればいいなと思い毎回対応させて頂いております。
発表では特にトラブル処理について実例を挙げながら内容をお話させて頂きたいと思っております。
『メタルフリー』や『メタルレス』という言葉が死後になった感じがするくらいセラミックが主役になっている状況の中、メタルの話で恐縮ですが宜しくお願い致します。
『工作機械言語』
山口芳正/(有)フェスタデンタルテクノロジー
今日の歯科用CADは完全に調整された状態のセット販売で人間工学的に簡単で失敗しないように作られているので加工機機に送られるデータを目にする機会は少ないと思います。
実は、ホビー用の工作機から 3Dプリンター GC社のGM-100などまでほとんど同じ機械言語が用いられています。ところがメーカーによって多少違ったりATCの本数など設備が違ったりするので加工機を交換してもすぐには巧く動きません。メーカー側がするマッチング作業が必要です。
今回は、機械言語について簡単に解説したいと思います。
『ラボ内電灯設備、CCLFについて』
高辻威志/J.jawcraft
ラボ内では、細かな作業したり、Takeシェードに色を合わせたり、目を酷使する場所だと開業当初から思っており、長年気にかけている部分でありました、現在はCCLFの蛍光管を使用中です。開業時から現在までのラボ内電灯設備についての話をさせて頂きます。。
『今年1年を振り返る』
医歯薬出版(株)/矢吹陽子
歯科技工の編集担当して3年半が経ちました。常日頃よりご指導いただき誠にありがとうございます。
発表では今年1年間の出版活動を振り返りつつ、来年に向けての展望をお伝えいたします。あわせて、新年号や近刊のご案内もさせていただきます。よろしくお願いいたします。
2016年11月 定例会
2016年11月5日/連合会館 501会議室/13:30〜17:00
会員発表/平野周太郎(宮澤宗男 代理)、今田裕也、橘田 修、井ノ内由布子、長谷川篤史
11月 定例会の内容
『労働時間短縮への取り組み』
平野周太郎(宮澤宗男 代理)/ケン・デンタリックス(株)
人類が過去に経験したことのないスピードの超少子高齢化の波が日本を襲おうとしています。建設や介護等の職業の深刻な人手不足は度々ニュースで取り上げられておりますが、我々歯科技工士の状況もほぼ同じと言っても過言ではありません。「歯科技工士」「現状」と検索すると「長時間労働」や「低賃金」等の言葉がすぐに見つかります。
「就労5年以内で8割の離職率」と謳われている数字の正確性や内容は別として、市場から求められる需要とコストを少ない働き手の長時間労働で補ってきたのは一つの事実ではないでしょうか。
日本歯科技工士会の実態調査でも「現状の問題」と「離職したい理由」の1位と2位に低賃金と長時間労働が入っています。
ある大手コンビニエンスストアは東南アジアに派遣会社を作って日本語を含め接客教育をしてから人材を日本に送っているとのニュースを先日見ましたが、技工士は専門知識や技術、何より法律によってそのようなことはできません。
そこで微力ではありますが弊社で行っている時短への取り組み、特に機械化とそれに伴う仕事の再評価について述べさせていただければと存じます。
『CAD/CAM支援の義歯作り』
今田裕也/(有)協和デンタルラボラトリー
CAD/CAM支援によって技工物を製作することは日常では多くのラボが取り入れ、今では必要不可欠になっていることが多いと思います。デジタル印象もまだ一部ではありますが、導入が進んでおり今後ますますデジタル技工に触れる機会は増えてくると考えられます。昨年、義歯メタルフレームのデザイン、設計を発表させていただきましたが、今回は臨床も交えて今後のCAD/CAM支援の義歯作りを発表させていただきます。
『24年目のラボ改装』
橘田修/(有)ケイワークス
ラボを開業して24年が経った。院内ラボ勤務から開業したが、強いて言えば個人的な技術への挑戦だけを考えた開業で、これといったビジョンもない開業であった。そんなラボが24年後に大幅な改装に踏み切った。稚拙ではあるが今のビジョンや改装の経緯についてお話してみたい。
『パソコン買い替えに伴い感じたOSの進化に関する考察』
井ノ内由布子/(有)プレシジョン・デンタル・セラミック
開業してから間もなくパソコンを買い、今まで買い替えを繰り返しながら使用してきましたがパソコンは古いままでOSをアップグレードするとなぜか不具合が出てくるといった事があり、何故だろうと言う疑問を持っていました。
そこでOSについて調べてみたことをお話させていただきたいと思います。
『日本のラボが海外から受注できるのか?』
長谷川篤史/オーガンデンタルラボ
20世紀後半かグローバル化が進み、社会的あるいは経済的な関連が、国家や地域などの境界を越えて、地球規模に拡大して様々な変化を私たちの生活にもたらしていると考えています。この流れを爆発的に加速させたのは「インターネットの発達」だと考えます。これは、私たち歯科技工士もその例外ではありません。CT、CAD/CAMシステム、オーラルスキャナーなど、デジタルシステムが発展し、まさに歯科技工も「グローバル化」の時代に来ていると感じています。
では、私たちは世界で仕事ができるのでしょうか?
私自身もこれからの課題であり、今回このような演題にさせていただき皆さんにアドバイスを頂けたら幸いです。
2016年10月 特別講演会
2016年10月1日/連合会館 402会議室/13:30〜17:00
特別講演/口腔内スキャナ製品説明会
10月 特別講演会の内容
『デジタル印象採得装置を使ったデジタル技工ワークフロー』
シロナデンタルシステムズ株式会社プロダクトマーケティング部
インラボプロダクトマーケティングマネージャー 西澤省三氏
歯科界には2つのCAD/CAMスタイルが存在してきた。
言うまでもなくチェアサイドによる使用とラボサイドでの使用である。それぞれが、別々に進化発展してきたが、
2014年「デジタル印象採得装置」が追加され、これら2つがいよいよ混ざり合い、チェアサイド光学印象を使用した
ラボサイドでの加工が、ジワリジワリと普及し始めている。
シロナによるデンタル・デジタルアーキテクチャーについて説明いたします。
『TRIOS3を用いたデジタルワークフローについて』
株式会社 松風 東京支社 販売二課 高橋均氏
弊社では、2013年7月から3Shape社のラボ用デンタルスキャナーの取り扱いを開始しました。
その後、その進歩は目まぐるしくD850、D900、D2000と機能アップされた上位機種が製造され皆様にご紹介しております。
その背景のなか、口腔内を直接光学印象する口腔内スキャナーも進歩し国内での注目度が高まってきました。
今回は、歯科用口腔内カメラ「TRIOS3」をご紹介致します。
『口腔内スキャナーの現状と臨床応用』
スリーエム ジャパン株式会社 後藤光治氏
3Mのみならず、様々なメーカーから口腔内スキャナーが発売され、2016年はデジタルデンティストリーの本格到来の年
ともいわれております。
3Mの口腔内スキャナーも弊社の当初予定を上回るペースで導入される歯科医院が増えておりますが、スキャナーの特徴と
ご評価いただいているポイントについて、実際に使用されている開業医の先生の症例を紹介しつつご説明させていただきます。
2016年9月 定例会
2016年9月3日/連合会館 502会議室/13:30〜15:40
会員発表/ストローマンジャパン(株)、青木隆雄、杉山雅和、佐野直人
9月 定例会の内容
『Straumann CARES 最新情報』
ストローマンジャパン(株)/捻金良太郎
歯科技工所は歯科医師からのさまざまなニーズに対応するCADCAMシステムが必要となっています。
もし現在使用しているCADCAMシステムで対応できない場合、歯科技工所は経済面と経営面での負担を強いられる
ことになります。
新しいStraumann CARES CADCAM ソリューションは、高い適合精度と幅広いCARES補綴ソリューションを提供し
歯科技工所をサポート、今後は口腔内カメラ、ガイドソフトともにリンクしてまいります。
『合脳的アプローチ』
青木隆雄/BIO DENNTAL
開業してから15年間いろんな事がありました。波瀾万丈のない人生なんてないと思いますが、僕にとって重要な時間であり
自分を変える良いタイミングだったと思います。
現在の経営を話していく上で、直接技工とは関係ないかと思いますが「合脳的アプローチとは」何かをお話しさせて
いただきます。
『設備投資はどこまで必要か?』
杉山雅和/(有)アートセラミック
貴金属の高騰や新材料の出現もありCAD/CAM時代があっという間に訪れました。
各システムごとのさまざまなスキャナーの導入、またジルコニアの材料の進化やCAD/CAM冠の保険導入に伴い、
インハウスでのシンタリングファーネスや加工機の導入もしてきました。これも時代の流れで必然ではありましたが、
今後の歯科界の動向を想定し、我々小規模ラボがどこまでの設備投資が必要かを会員の皆様と共に考えてみたいと思います。
『プレスセラミック一考察』
佐野直人/Psytec
プレスセラミックは初期導入時の投資もCAD/CAM程の負担もなく小規模ラボにおいても、もはや欠かせない補綴方法と
なりました。しかし、以前よりプレス時の反応層には悩まされて参りました。
私なりのアプローチを試みましたのでお話させて頂きます。
2016年7月 定例会
2016年7月2日/連合会館 501会議室/13:30〜16:40
会員発表/鎌形優介、浅川 勝、安孫子貴祐、尾留川泰志、山崎容道
7月 定例会の内容
『簿記とエクセルを絡める』
鎌形優介/ADS
今年の4月から仲間とラボを立ち上げました。それに向けてどんな準備をすれば良いか分からないまま去年1年間を使って
日商簿記2級を取得しました。会社が始まって3ヶ月が過ぎ、未だに右往左往していますが折角勉強してきたのでこの知識
が会社のためになるようにエクセルと絡めていきたいと思っています。
先輩方のご意見を頂けたらと思い発表させていただきたいと思います。
『原価から技術料金を考える』
浅川 勝/デンタルネット
一般的に販売価格を決定するには、原価計算によるコストプラスによる価格決定・マーケットの需要と供給の関係による
価格決定・競合他社の価格に影響される価格決定の3つバランスを考慮し、製品や会社の特色を踏まえ決定する。
開業時、技術料金の決め方がわからず、友人や他の技工所の技術料金を 参考にした曖昧な価格設定をしたのを覚えている。
現在でもその状況はあまり変わらず「どんぶり勘定 」から脱却できていないように思う。
そこで、少しでも「どんぶり勘定」を脱却出来るように技術料金を決める上で必要な原価について発表することにした。
『バーコード(QRコード)活用術』
安孫子貴祐/asterisk)
バーコード(QRコード)が、物流や商品管理、レジPOSシステム等に普及し、その利便性から今ではいろいろな分野
(場所)で活用されております。バーコードがでた当初は企業や団体等の利用用途が強く、一般にはまだ使えるソフト
がなかったのが現状でした。しかし近年、急激なスマホの普及により、使えるソフトが増え、多種多様に使い方が変化
していることを知りました。
2014年のデンタルショーで構築したレジPOSシステムから、バーコート(QRコード)を作成し利用した時から、今現在
どのようにラボやショップへ利用、活用しようとしているか。またこれからの展望も交えてお話させて頂きます。。
『下顎運動が臼歯咬合面に及ぼす影響について』
尾留川泰志/ビルズラボラトリー
補綴学的には下顎の運動と補綴する臼歯とは密接な関係が生じる。今回は下顎の運動と臼歯の咬合面との関係を、
古典的ではあるが重要な事なので、みなさんと再考したいと考える。
『ドクターとのコミュニケーション』
山崎容道/(有)ワイデント
ワイデントの技工指示書は3枚綴りで、ドクターからの指示内容を書くスペースを広くとってあり納品時こちらからの
連絡事項を書くスペースも広くとってあります。
そして技工指示書だけでは伝えきれない細かい内容を伝える時に、電話やメールで相手に連絡しています。
しかし、最近は指示書や電話で伝えるよりもパワーポイントやキーノートで簡単に作った紙の資料を添付して伝えること
が多くなってきました。今回はそのやりとりの内容を話してみたいと思います。
2016年6月 定例会
2016年6月4日/ストローマンジャパン セミナールーム/13:30〜16:40
会員発表/千葉慎太郎、TMSデンタル、平野周太郎、石澤亮一、遊亀裕一
6月 定例会の内容
『顕微鏡歯科との歩み』
千葉慎太郎/ウィング千葉・デンタルラボラトリー
私にとって顕微鏡歯科との出会いは、PCとの出会いであり、ダブルクリックへの入会のキッカケでもありました。
当時、補綴物のマージンチェックを8倍の顕微鏡から20倍にカスタマイズしてみると、今までの世界とは悪い意味で
別次元でした。
数年後に自らのラボを開業、これを機に7X〜45Xのズーム式実態顕微鏡を導入し、全ての材料、工程、作業時間、
テクニックを見直し、自分の納得のいく形を見付ける事に今日まで勤めてきました。日々変わる材料の進化にも助けられ、
その形は今も進化しています。その中で、現在の課題は、ジルコニアCRの適合と研磨時間がもう少し早く出来ないか
という事です。
今回、前回の発表の続きとして、動画にて、ジルコニアCRの研磨から口腔内セットまでの様子を紹介させていただきます。
『ジルコニアの研磨について考える』
須藤賢司/TMSデンタル
ここ数年CAD/CAMの普及に伴い、ジルコニアの研磨というニーズが非常に多くなりました。
CAD/CAMが導入されたばかりの頃は精度が低く、フレームを大きく調整する必要がありましたが、最近はスキャナー、
ミリングマシーンの性能が上がり、また陶材を沢山築盛するというよりもモノリシックの歯冠形態で仕上げる場面が
増えてきたように思います。
ペルーラダイヤを中心に、(株)マシンツール中央の研削材を紹介させていただきながら大きく削るとき、微妙に調整した
ときなど、場面場面での研磨についてお話しします。
『シェードマッチングの為の口腔内撮影』
平野周太郎/ケン・デンタリックス(株)
私達歯科技工士は補綴物作成の為に顔ぼうや口腔内を撮影し、そこから得られる情報を参考に患者の個性や要望に
合わせた補綴物を制作していく場合があります。
今回はその中でシェードマッチングの為の口腔内撮影を実際の臨床ケースを交えて考察していきたいと思います。
『シンワ的スタッフ評価のメソッド』
石澤亮一/(株)シンワ歯研
「スタッフのやる気がない!シンワではどうしてますか?」ラボオーナーからよく打ち明けられる悩みです。
そんな時私はいつも「私はやる気は求めません」と答えています。尚も訝しがる方に「強いて言えば給与規定が重要では
ないでしょうか」とお話しさせていただいています。
給与規定に着手して20年。。。 未だにこれが正解!とはいきませんが、理論や実践を通じてモチベーションや評価などを
学ぶうちに見えてきた景色をコンパクトにまとめてお話ししたいと思っております。
ただでさえ、技工士の成り手が減ってきたうえに、メーカーに就職する若い技工士が増えてきた現在、中小企業ラボに
おける人財の育成と組織の強化に少しでも役立てれば幸いです。
『部分床義歯の設計について』
遊亀裕一/(有)山手デンタルアート
8020運動の推進や国民の口腔健康への関心が高まることにより、高齢者の残存歯数が増加しています。そのため、部分床
義歯による補綴治療はますます増えることが予想されます。
本来、部分床義歯を製作するうえで、設計を行うのは歯科医師です。しかし、昨今では歯科技工士に設計の提案を求める
歯科医師が増えていると思いませんか。私は、歯科医師の指示により歯科技工士が義歯の設計を提案するには、石膏模型
だけでは情報が不十分だと考えています。残存歯の状態を把握し、新たな欠損歯列の拡大を防ぐ義歯設計には、チェアサ
イドの様々な情報が必要です。
そこで今回は、私の考える部分床義歯の設計について、クラスプ義歯を中心に述べたいと思います。
2016年5月 特別講演会
2016年5月14日/ペントロンジャパン セミナールーム/13:30〜16:20
特別講演 《CAD/CAMシステムの現状とラボ経営について》/宮澤宗男、橘田 修
5月 特別講演会の内容
『CAD/CAMシステムの現状とラボ経営について(労働集約型産業からの脱却)』
宮澤宗男 ケン・デンタリックス(株)
昔は、テレビ・冷蔵庫・洗濯機などの『三種の神器』とたとえられた製品群や、1980年代以降で言えばパーソナル
コンピュータやその周辺機器は、市場に出始めた時点においては新しく先進的な分野の製品でした。
しかし、現在では商品の特徴が少なくなり画一化されてきているのは周知の通りです。マーケットの成熟、技術の
標準化などにより、どの会社の商品も同様の機能を備え似たような商品が量産されることで、購入者は、より価格が
安い商品を求めるようになり価格が下がります。
パーソナルコンピュータの分野では、規格や仕様を統一して互換性を持たせた製品が多いため、コモディティーを
起こす傾向が強くなります。一方、歯科技工における補綴物は一品一様の巧みの世界ですが、CAD/CAMシステムの
進化に伴い特殊な補綴物や矯正装置を省き一般産業界のように機械化の波が訪れています。
私達のラボでは、14年前にKaVo エベレストシステムの導入をきっかけに、様々なCAD/CAMや3Dプリンターを
導入してきました。そういった装置をどのように活用しラボ経営を行っているかについてお話したいと思います。
『ラボ見学から見えてきた技工の将来像』
橘田 修 (有)ケイワークス
おかげさまで色々な方との出会いにより、いままでいくつかのラボ見学の機会を得ることができた。
自分たちの立ち位置を確認するには絶好の機会であり、そのたびに刺激と教えをいただいてきた。
その中には私達、歯科技工士の将来像を垣間見ることもあり、結果として組織化に向かう考えに至った。
今回はラボ見学から感じた技工の将来像について、おこがましいがお話しさせてもらう。
2016年4月 定例会
2016年4月2日/連合会館 404会議室/13:30〜16:40
会員発表/長谷川俊弘、サンエス石膏(株)、(株)松風、白石大典、松浦賢治
4月 定例会の内容
『ラボ合併』
長谷川俊弘 クライム
個人ラボを約13年間経営しておりましたが、歯科業界のデジタル化など今後を考え、(有)ケイワークスと合併いたしました。
合併に至るまでの経緯を発表したいと思います。
『ラボスプレー&マイセップによるアクリルレジン重合試験』
サンエス石膏(株) 生田正樹
昨年発売しましたラボスプレーですが、模型を滑沢にする用途だけでなく、デンチャー作成時の分離材として使用
できる用途をユーザー様よりご報告頂きましたので弊社にて実験をして報告致します。
『s-waveシステムの追加マテリアルとその応用』
(株)松風 高橋 均
弊社より発売させて頂きましたCAD/CAMシステムも、後発ながら徐々にマテリアルの数も増えて皆様にご紹介
させて頂いております。今回は、それらのジスクマテリアル及びシステム関連製品についてご紹介させて頂きます。
(新製品もございます)
『バーチャル咬合器2016』
白石大典 (有)湘南セラミック
近年、CAD/CAMシステムを使った使った補綴物が飛躍的に増加してきました。CAD/CAM冠の保険導入や口腔内
スキャナーの普及もこれに拍車をかけ、ますます増加傾向にあります。CADの技法もダブルスキャンからソフト上で
バーチャルワックスアップする方法が多くなってきたように感じます。
今回はバーチャルでワックスアップする場合重要となる、バーチャル咬合器についてソフト毎の特徴や機能について
考察します。
『マウスピース矯正《KEN LINE》について』
松浦賢治 ケン・デンタリックス(株)
近年、国民の予防歯科の概念が普及し意識も高まったことで、患者口腔内のカリエスは減少傾向にあります。一方、
不正歯列は減少することがなく、小児から成人まで継続的に治療を受ける患者は増えています。つまり、補綴は今後
減少傾向で矯正技工は増加傾向になると予測しています。
また、補綴物を製作する上で、「一部の歯牙が移動できれば非常に良い結果出せるのに、あえて与えられた条件で
補綴物を作ってしまうのはどうなのか?」という疑問をずっと懐いていました。そういった背景から、新しいラボの
事業として3年前より矯正技工を手がけ様々な矯正装置を調べました。
その中でも一番市場が拡大するであろうと思われるマウスピース矯正は、手作業により製作されるものは不正確で
非常に多くのトラブルが発生しています。そのため、手作業によるマウスピースは今後無くなるという判断から、
デジタルで完結する方法を模索し様々な矯正用ソフトを検証しました。
その結果、デジタルシミュレーションと3Dプリンターを使用し、歯列の再現精度や移動数値を確実に実現する方法を
担保した《KEN LINE》を開発しているため、その概要を説明します。
2016年3月 定例会
2016年3月5日/かわさき保育会館 第5会議室/14:00〜16:40
会員発表/相田化学工業(株)、ペントロンジャパン(株)、パナソニックデンタル(株)、
佐々木純、吉澤和之
3月 定例会の内容
『相田化学工業(株)の改善活動《TASK活動》のご案内』
相田化学工業(株) 佐々木大樹
毎年発表させていただいている弊社の営業活動であるお客様支援活動や提案型営業は社として取り組んでいる
《TASK活動》という改善活動からなっている。
その《TASK活動》を今回皆様にご案内させていただきます。
『平成28年度歯科診療報酬改定の要点(簡略版)と弊社新製品情報』
ペントロンジャパン(株) 青木典男
昨年、10月28日に中医協(中央社会保険医療協議会)においてファイバーポスト(GC社)が承認され、今年1月1日より
保険適応となり、2月1日よりペントロン社も保険適応となりました。
また、4月より歯科診療報酬改定があり今回の改定の要点(簡略版)とペントロン社新製品情報をお話しします。
『パナソニックデンタル製品情報:【細菌カウンタ】について』
パナソニックデンタル(株) 坂之上光浩
パナソニックの独自方式による細菌検出技術「DEPIM」により約1分で培養法と同等の細菌数測定結果が得られる
【細菌カウンタ】。
デモ機測定実演のうえ歯科医療における細菌数測定装置の有用性や活用例についてご紹介いたします。
『イラスト素材データの種類や利用法とお薦め素材サイト』
佐々木純 アプローズ
プレゼンスライドやホームページ、パンフレット等に使いたいイラストを探す場合、ネット検索で「無料 イラスト素材」
と入力し、必要とするイラストを簡単に見つけ出すことが可能な時代になりました。
しかし、素材データの特性を知らずに使用していると「拡大したら画質が粗くなった」「背景色と馴染まない」など、
さまざまな壁に突き当たることになってしまいます。
今回は、いくつかの素材データを種類別に解説し、その特性を活かして目的にあった利用法や注意点を述べたいと思います。
また、現在多用しているお気に入りの素材サイトもご紹介いたします。
『メタルフリーの時代に向けての私の悩み事』
吉澤和之 (株)オーリアラ
今までのPFMから従来の透過度の低いジルコニアレイヤリングにおける色出しに
おいて自分なりの対処の仕方がやっと徐々に判ってきたのに、ここにきて急速に
透過度の高いジルコニアが各社出てきています。
様々な支台歯の色をどうとらえ、どう対処して良いか…悩んでいます。
皆さん教えてください!
2016年2月 特別講演会
2016年2月6日/TKPスター貸し会議室 御茶ノ水駅前 カンファレンスルーム2
/13:50〜16:40
講師/伊東和隆氏 (株)ポリゴン・ピクチュアズ アシスタントプロデューサー
2月 特別講演会の内容
『他業種からみた歯科技工』
伊東和隆氏 (株)ポリゴン・ピクチュアズ アシスタントプロデューサー
http://www.ppi.co.jp2000年に歯科技工士を辞めた後もコンピューターに関する仕事を行い、
アニメーション制作を中心にWebモバイル
コンテンツ制作、Web広告代理店、
CG制作とコンピューターにまつわる仕事を行ってきました。
他業種から見た歯科技工業界で活用できそうな事例など紹介させていただきたいと思います。
内容
・インターネット検索、コミュニケーションについて
・クラウド、データシェア
・海外外注(アニメーション業界)、工程管理の紹介
・歯科技工におけるCAD/CAM現状の紹介
略歴
工学院大学電気科情報工学コース
日本歯科大学歯科技工専門専門学校
2015年12月 定例会
2015年12月5日/連合会館 404会議室/13:50〜16:40
会員発表/千葉慎太郎、澤畠孝重、安孫子貴祐、矢吹陽子、平野周太郎
12月 定例会の内容
『ジルコニアCrのマージン合わせと研磨』
千葉慎太郎 ウィング千葉・デンタルラボラトリー
ジルコニアCrの研磨とマージン合わせは、非常に大変ですね。オーバー・アンダーマージン、マージンのチップ、
ワックスでどんなにきれいな溝のラインを作っても、出来上がってくる溝には機械研削時のステップが残り、研磨
出来ない溝や窩になってしまいます。
まだ途中で満足できる段階では無いのですが、これまで様々な研磨ポイントやペーストを使用してきて現在に至っている
私の今を紹介したいと思います。
『コバルトクロム合金の鑞付け強さについて』
澤畠孝重 JADE
現在、従来用いられてきた貴金属合金にかわる修復材料として、ジルコニアやセラミック系材料を用いられる事が多くなった。
しかしながら、大型の補綴装置において適合性を考慮すると、「鑞付け」が可能な金属を使用した治療の必要性も感じられる。
当ラボではコーヌスクローネ製作において近年注目されているコバルトクロム合金を使用しており、鑞付け作業においても
良好な結果を得ている。今回はコバルトクロム合金の鑞付け強さについて実験の結果を踏まえて報告したい。
『インターネット検索について考える』
安孫子貴祐 asterisk
スマホやPCでインターネット検索する(調べる)ことが当たり前の現在。ひと昔前までは、辞書や百科辞典、図鑑で調べ
なければ分からないことも、今ではネットで載っていないことが無いような状態である。
ただ、誰でも検索する(調べる)ことが簡単な反面、論文のコピペ問題や、オリンピックのロゴマーク問題、ステルスマー
ケティング等、あふれる情報の真意についても問題視されてきている。
今回「インターネット検索」に焦点をあて、今一度自分なりに考察してみたいと思う。
『今年1年を振り返る』
矢吹陽子 医歯薬出版(株)
歯科技工編集部に異動して2年半、本会に参加させていただいて以来2年3カ月経ちました。
私なりに今年1年の仕事を振り返りつつ、特に印象深く、勉強させていただいたいくつかのトピックについて発表します。
あわせて、新年号や近々に発刊されます別冊のご案内もさせていただきます。
『ISO感度を考察する』
平野周太郎 ケン・デンタリックス(株)
前回、フラッシュ・絞り・シャッタースピードの設定を決めてしまい、明るさのコントロールはISO感度で調整する方法を
発表させて頂きましたが、ISO感度を変えると周りの光源が画像の色調に影響するのではないかとの御指摘を頂きました。
そこで今回はISO感度による画像の色調の変化を中心に、ISO感度を考察してみたいと思います。
2015年11月 定例会
2015年11月7日/ストローマンジャパンセミナールーム/13:50〜16:30
会員発表/山口芳正、生田正樹、佐野直人、今田裕也
11月 定例会の内容
『プレスセラミックスの考察』
山口芳正 (有)フェスタデンタルテクノロジー
数年前、デンツプライの営業がNPプレスのキャンペーンですお安くします、e.maxもきれいにできます。とのことなので
購入し早速e.maxをプレスしてみましたがうまくいきません。
なめられたり、バリや面荒れが酷く当時行っていたクリセラの方がはるかに良く、やはり専用機でないとダメかなと
考えてた矢先、「それ本当にe.maxですか?」の宣伝に奮起して色々改善・考察してみましたのでご報告いたします。
『石膏と印象材』
生田正樹 サンエス石膏(株)
歯科医院などをプロパーで訪問していると、材料の取扱いが非常に粗雑であることに気が付かされます。
この状況下で石膏や印象材を使用した場合、材料の性能を生かすことが出来ないばかりでなく、結果患者様の不幸に
つながるのではと考えました。
皆様ご存知の内容ですが、現在要望があれば歯科医院様で行っている“石膏と印象材の基本的特性“の話をさせて頂きます。
『上部構造のリペアーとリメイク』
佐野直人 PSYTEK
インプラントの上部構造は、PFMからオールセラミックへまた高分子マテリアルと製作法はあります。
今回は、PFMとHBのリペアーとリメイクについてお話しさせていただきます。
『CADを使ったRPDの設計』
今田裕也 協和デンタルラボラトリー
昨今の技工業界はデジタル技工を目にすることが多くなり、症例によっては欠かせないツールの一つとなっています。
日頃からデンチャーを専門にし、『デンチャーもデジタル化』とは思いつつも、ワックスアップ作業でアナログな臨床を
行っているのが現実です。
今回は、CADを使用したRPDの設計をする機会があり、デジタルとアナログとの違い、臨床に活かすなど実際に使用して
感じたことを発表したいと思います。
2015年10月 20周年記念パーティー
2015年10月3日/東京ドームホテル
パーティー●42階スカイバンケット シリウス/18:00〜21:00
二次会 ●43階 アーチストカフェ
20周年記念パーティー
20年の歩み、歴代会長による座談会、20年記念会誌の紹介、記念品贈呈、他
●ご来賓の皆様(順不同、敬称略)
伊集院正俊、斉木好太郎、上林 健、須山穣氏、新谷浩由樹、羽田政美、伊藤和隆、岩井恭子、中込敏夫
荻野真功、榎戸義明、小嶋康弘、続橋正喜、金刺 聡、吉田秀人、福増一浩、高見哲夫、武藤秀伯、岩元太郎
2015年9月 定例会
2015年9月5日/TKP貸し会議室 御茶ノ水駅前/14:00〜17:00
会員発表/佐々木純、河尻克己、吉澤和之、山崎容道
9月 定例会の内容
『ウェアラブルカメラの選択と使用感』
佐々木純 アプローズ
自身の腕や頭に装着し気軽に動画撮影が可能なウェアラブルカメラ。GoProを筆頭にここ数年で目覚ましい進歩を遂げ
小型化のスピードも増し、 価格も十二分に手を出せるものになったので購入を決めました。
購入に際しては数社の中から選択する基準をどこに置くかで非常に迷いました。選択に至った経緯と実際に使用して
みての感想や、もしかしての技工プレゼンへの応用を探るべく、操作方なども含めて紹介させて頂きます。
『インプラントシステム特定サービス』
河尻克己 (有)ケイ・ワークス
インプラント治療が日常のモノとなった今日、他医院で施術された患者が治療の対象となる事は珍しくない。
既に埋入されたインプラントを絡めた補綴設計を余儀なくされた時、先ず行わなればならない事がインプラント
システムの特定である。患者と前医のトラブルによる転院の場合は、医院名も教えたがらないケースが多い。
そんな時、X線や口腔内写真を手掛かりとしインプラントシステムを特定する事が可能となる。
さらにインプラントメーカーとの連携でスムースなパーツ手配等で取引先として継続的な仕事へとつながる事も少なくない。
当社で業務の一環として行っているインプラントシステム特定サービス(有償)をご紹介する。
『辞めないで!若い技工士さん』
吉澤和之 (株)オーリアラ
若い技工士さん達の離職がより進んでいるように感じられる。なかには技術職だから腕を上げる為に、長時間、
低賃金もいとわないという若者もいるのも事実です。そうやって頑張ってきた若者も4~5年で離れてしまった。
理由を聞くと頑張ってきたけど「やりがい、生きがい、面白さ」が感じられないとのことである。
ふと、自分のラボの事を考えてみたところオーリアラを辞めても様々な所で技工士として頑張っている。
当ラボで行っているスタッフとの一つの試み(私の道楽)を紹介したいと思います。
『ワイデント ラボ建て替え』
山崎容道 (有)ワイデント
二年前、還暦を迎えて家族や知人から、お祝いの言葉とともに聞かれることがありました。
それは、「いつ頃までこの仕事を続けるのですか?」でした。若い頃は60才位まで出来れば良いかなと思っていました。
自分は七人兄弟の下の方のため、高校卒業後に実家を出て寮に入り技工士学校に通い、卒業後は東京に出て院内に務めた
のを経て、自宅でラボを開業しました。その後、自宅から移転して現在の地にラボを建てました。
自分の還暦とともにラボも古くなり、このまま一生過ごしていくんだろうなぁと感じてました。
でももっと快適に仕事をしたいと、改装を考えてるとかなり大変そうでした。だったら自宅も新規建て替えしたことだし、
ラボも新規建て替えしてみない? と話しが持ち上がり、トントンと話が進み建て替えました。
今回は、そんなラボの変遷を話してみたいと思います。
2015年7月 定例会
2015年7月4日/連合会館 404会議室/14:00〜17:00
会員発表/田中良範、長谷川篤史、松浦賢治、遊亀裕一
7月 定例会の内容
『ポーセレンファーネス洗浄材について』
田中良範 (有)エフ・イー・エー
「ポーセレンファーネスの洗浄材を売りませんか?」とある方から言われました。
以前はよく耳にしましたし話にもでましたが、最近は全く聞かなくなりました。
以前の洗浄材はカーボンでマッフルを洗浄し、銀イオンによる陶材の黄変を抑制する目的で行われていたと記憶しております。しかし、これには別に問題点もありました。
今回紹介された洗浄材はカーボンによる洗浄ではなく、また銀イオン以外の金属イオンも取り除くとの事だったので、
少し興味を持ちました。今回の発表ではこの洗浄材の効果について私なりに調べた結果をお話させて頂きたいと思います。
『咬合平面について考える』
長谷川篤史 Organ Dental Lab
私たちが取り扱っている口腔内環境において、咬合平面は非常に重要な要素だと考えている。
咬合平面の角度によってディスクルージョンに左右しチューイングサイクルまたはパラファンクションなどの機能面でも
大きな影響を及ぼす。
今回、私が考える咬合平面を紹介させていただくと同時に活発なディスカッションが行われることを期待する。
『材料最適化発注システム「マジックマテリ」について』
松浦賢治 ケン・デンタリックス(株)
通常、歯科材料を注文する際、数社の材料店と取引して、来た順に注文をするのが一般的ではないでしょうか?
歯科医院や歯科技工所が日常使用している歯科材料品目は、1000〜2000種類程度になるのが一般的です。買っている材料店の中から最安値で材料を買いたいとは思いつつ、膨大な種類の材料ごとに最安値をみつけるのは不可能に近いと思っていないでしょうか?
また、材料の使用法などを詳細な情報を社員に伝えても、伝言ゲームのように間違って伝わることはないでしょうか?
そういったトラブルを未然に防ぐ方法として、「マジックマテリ」というクラウドシステムを開発しました。
イメージとしては、歯科版、価格.comに近いと思います。使う社員にとっては、材料の価格が見えるので、無駄に使わないような気遣いが生まれ高額な材料を無駄に注文することも防げる等、副次効果も出てきています。昨年の7月から運用を始め、今まで無駄にたれ流していた経費を、年間約10%程度自動的にコストカットする事ができています。言い方を変えれば、単に注文の方法を変えただけで、10%の利益をとる事ができ、年間に換算すると非常に大きな金額になります。
そこで、「マジックマテリ」の開発経緯や機能などを紹介したいと思います。
『歯科技工における歯周チャートの有効性を探る』
遊亀裕一 (有)山手デンタルアート
歯周病は成人の8割が罹患していると言われています。その病状を診査するのが歯科における歯周検査です。
現在の歯科治療では、歯周治療が施されていなければ次の治療過程には進めません。
歯周検査は非常にデータ項目が多く手間のかかる検査ですが、チェアサイドではそれを迅速に行い、結果分析と患者さんへの情報フィードバックを正確に行う必要があります。
今回は、歯周チャートに記載されている歯周情報が、歯科技工に役立つのか臨床例から考察し、その有効性を探ってみたいと思います。
2015年6月 定例会
2015年6月6日/ストローマンジャパンセミナールーム/14:00〜17:00
会員発表/井ノ内由布子、長谷川俊弘、尾留川泰志、佐々木大樹
6月 定例会の内容
『1年間ネイルを学んでみて』
井ノ内由布子 (有)プレシジョン・デンタル・セラミック
昨年1年間ダブルクリックをお休みして、ネイルの学校に通い資格を取得しようとしました。
自分の中では1年でと思っていたのですが、なかなか思うようにはいかないものでまだ途中ではありますが、
ネイル業界のことや資格試験など皆さんあまり興味ないかもしれませんがお話させて頂けたらと思います。
『スマートフォンのセキュリティについて』
長谷川俊弘 クライム
高機能な携帯電話端末スマートフォンの利用が急速に広がってます。スマートフォンは便利な携帯電話端末ですが、
パソコンと同じようにウイルスに感染してしまったり、大切な個人情報が外部に漏れてしまう危険性を持っています。
私もスマートフォンを利用することになり、予期せぬトラブルに合わないように基本的な対策をお話したいと思います。
『きのうについての考察』
尾留川泰志 ビルズラボラトリー
『顎機能と調和した補綴物の製作』が技工士の目標の一つである。
顎機能とは具体的にどのようなことであろうか、製作した補綴物はそれと調和しているのか?
今回の発表で答えには辿り着かないかもしれませんが、皆さんと考察したいと思います。
『相田化学工業(株)のお客様支援活動と提案型営業のご案内』
佐々木大樹 相田化学工業(株)
毎年の発表で弊社・相田化学工業(株)の重点活動であるお客様支援活動と提案型営業のご案内をさせていただいており
ます。昨年1年間でまた新たなご提案をさせていただきましたので会員の皆様へのサポートに繋がればと考えております。
相田化学工業(株)独自のサービスを発表させていただきます
2015年5月 特別講演会
2015年5月16日/連合会館 401会議室/14:00〜17:00
会員発表/高辻威志、石澤亮一、杉山雅和、白石大典、宮澤宗男
5月 特別講演会の内容
『ドイツIDS見たもの感じた事』
高辻威志 J.ジョークラフト
『IDSで観たデンチャーCADCAMの今』
石澤亮一 (株)シンワ歯研
『IDS2015で見たかったもの、したかったこと』
杉山雅和 (有)アートセラミック
『IDS2015に参加して感じたこと』
白石大典 (有)湘南セラミック
『ドイツのケルンIDSに初めて参加して見て』
宮澤宗男 ケン・デンタリックス(株)
2015年4月 定例会
2015年4月4日/連合会館 404会議室/14:00〜17:00
会員発表/橘田 修、高橋 均、青木典男、須藤賢司、捻金良太郎
4月 定例会の内容
『ラボにおける各種助成金、補助金について』
橘田 修 (有)ケイ・ワークス
近年のラボ経営において、人材育成への投資や設備投資は必須のものとなっている。
しかし、中小企業にとって未来への投資は負担が大きいのも事実である。このような時に、公共機関の支援施策を利用する
ことも一考ではないだろうか。
支援施策、一般的には助成金、補助金等と呼ばれるもので昨今製造業においては「ものづくり補助金」が話題になっている。
これに焦点を当てつつ、その他の支援施策についても、私なりの経験や知り得ることをお話ししたい。
『VINTAGE LD Pressについて』
高橋 均 (株)松風
今回も弊社より発売する新製品の御紹介をさせて頂きます。
弊社ではこれまで「VINTAGE」シリーズとして各種セラミックスシステムを販売させて頂いております。
そして4月1日より高強度と審美性を兼ね備えたニケイ酸リチウムオールセラミックシステムを販売させていただく事に
なりました。例会では、その製品概要と関連製品についてご紹介させて頂きます。
『プレッサブルセラミックの変遷について』
青木典男 ペントロン ジャパン(株)
ロストワックス法によるプレッサブルセラミックが開発され、リューサイト系プレスセラミック(175Mpa)がリリース
されました。のちに二ケイ酸リチウムのプレスセラミック(300Mpa)が発売され、さらに高強度なハイストレングス
二ケイ酸リチウム(400Mpa)プレスセラミックとなり臨床で多く使用され現在に至っております。
『ジルコニアバーのご紹介』
須藤賢司 TMSデンタル
2015年3月吉日 TMSデンタルで販売代理店をしております(株)マシンツール中央より新製品、ジルコニアバーを
発売いたしました。この商品の特徴や、どのような材料に優位性があるのかをご紹介させていただきます。
『Straumann® CARES®システムについて』
捻金良太郎 ストローマン・ジャパン(株)
Straumann CARES システムは高精度のスキャナー、オープンCADソフトウエア、精度の高いミリングテクノロジー
で構成され幅広いマテリアルとCARESワークフローによる補綴ソリューションを提供します。
CARES Visualソフトウエアはストローマンワークフロー、エクスターナルワークフローから補綴物を製作する
ことができます。
ストローマンワークフローは取り扱いが簡単でシームレスに各ステップを進めることができます。
エクスターナルワークフローではCARESVisualソフトウエアのオープンスタンダードプラットフォームにて提供
され、同じデザイン、ツールを使用して設計することができます。
CARES スキャナーD7は優れたパフォーマンスを提供しあらかじめソフトウエアがインストールされており、
モジュールにはクラウン&ブリッジだけでなく、インプラントカスタムアバットメント、インプラントブリッジが
含まれています。上部構造の長期安定性と治療の成功にはインプラントとのコネクションが非常に重要です。
高精度の製品を卓越した信頼性とともに提供いたします。
2015年3月 特別講演会
2015年3月7日/連合会館402会議室/14:00〜17:00
特別講師/川崎律子先生(長谷川歯科医院 歯科衛生士)
3月 特別講演会の内容
「超高齢化社会を見据えたコ・デンタルスタッフの役割」
特別講師/川崎律子先生(長谷川歯科医院 歯科衛生士)
日本が初めて『高齢化社会』となったのは1970年です。
そしてわずか24年後の1994年に『高齢社会』さらに2007年に高齢率が21%を超え『超高齢化社会』に進みました。
2014年では高齢化率が25.9%となり4人に1人が高齢者となりました。このように早いスピードでの日本の高齢化の
理由は出生率の低下と医療技術の進歩による死亡率の低下といわれています。
また超高齢化社会を迎えた日本の平均寿命は今でも延び続けていますが、すべての高齢者が健康な生活を送っている
わけではなく、自立した生活が送れない“不健康期間”が増加していることも事実です。
そんな中で口腔機能の回復を目的とした歯科医療の概念は『歯の健康』から『歯の健康から全身の健康へ』にシフト
され多くの全身疾患の改善や予防に貢献できるようになっていると感じております。
特に歯科補綴治療はPrimary endpointは咀嚼機能の回復であり、Secondary endpointは“真のendpoint”
として患者さんの栄養状態の改善、代謝改善、代謝性疾患予防、そして健康づくり、と全身の健康増進に不可欠な
治療といえます。
私たち歯科衛生士はこの口腔内に入った補綴・修復物を守るために日々奮闘しながらメインテナンスを行っています。
しかしながら口腔内は温度、湿度、唾液、口腔内細菌、食物、咬合力など補綴・修復物にとって惨憺たる環境下にあり
どんなにすばらしい補綴物でも口腔内に入った瞬間から経年劣化が始まります。なおかつ歯や歯周組織、そして生体は
高齢化と共に刻々と変化し補綴・修復物を含む口腔内を良好な状態で長期に維持することは大変難しいことと痛感して
おります。
であると同時に、不適切な補綴・修復物が口腔内細菌増殖の原因となり口腔の疾患、さらには全身を脅かすものになる
ことをも痛切に感じております。
全身と口腔の健康をより長期に機能させ続けられるか、それは歯科医療における永遠のテーマであり、少しでも
患者さんのQOLを向上できるようこの課題に向き合うことが私達コ・デンタルスタッフにも求められているように
思います。
今回は歯科衛生士の立場から歯科医療の本質とは何か、患者の真に求める医療とは何か、またどうしたらそのような
医療を提供し得るかについて考察を述べたいと思います。
略歴
歯友会歯科技術専門学校(現 明倫短期大学)卒
日本歯周病学会認定歯科衛生士
日本臨床歯周病学会認定歯科衛生士
日本口腔インプラント学会認定インプラント専門歯科衛生士
日本審美学会ホワイトニングコーディネーター
明倫短期大学口腔保健衛生学科非常勤講師
2015年2月 総会・特別講演会
2015年2月7日/ペントロンジャパン セミナールーム/14:00〜17:00
特別講師/浅川 勝 (補佐/橘田 修、須藤賢司)
2月 特別講演会の内容
「エクセルを使ってみよう」(基礎編)
浅川 勝 デンタル・ネット
昨年の会員発表にエクセルで作った原価計算の発表をさせていただきました。
その時使用した原価計算シートを使ってみたいとの希望があり、使う上で説明が必要なため、希望者を募ったところ、
エクセルの基本から話を聞きたいとの希望がありました。
原価計算シートを扱う上でもエクセルの基本が理解できていないと扱うことが難しくなるため今回は、
エクセルをこれから始める方を中心に話を進めさせて頂きます。
2014年12月 定例会
2014年12月6日/スター貸会議室お茶の水駅前 カンファレンスルーム2/13:30〜17:00
会員発表/長谷川篤史、今田裕也、山口芳正
12月 定例会の内容
『Zt.Dieter schulzのオクルーザルコンパスセミナーに参加して感じたこと』
長谷川篤史 Organ Dental Lab
ここ数年、Zt.Dieter schulzのセミナーを受けるべく、ドイツへ通っていました。私が咬合を志し始めた頃、彼の文献を
大学の図書館で見て以来、Zt.Dieter schulz氏に会う事が一つの夢でした。
日本に彼が来たときは受講する事が出来ず、悔しい思いが残っていたために4年ほど前に行って以来、今も家族ぐるみの
付き合いをさせて頂いています。
改めて歯の形態やオクルーザルコンパスについて面白さを気づかされました。
今回、セミナーに参加して感じたことなどをお話しさせて頂きます。
『インプラントオーバーデンチャーの咬合力を考える』
今田裕也 協和デンタルラボラトリー
デンチャーを使用している患者さんに対しインプラントによるサポートを与えることは、咀嚼能力の回復など、
患者満足度を高める有効な手段として多くの論文や臨床の場で目にします。
その一方で咬合力の増加により通常のデンチャーと比較して、力を受け止める負荷は大きくなるという問題が
挙げられます。
インプラントオーバーデンチャー製作後の問題として、床、人工歯のリペアをどう考えていくべきかが必要に
なってくると思います。
そこで今回は、技工サイドでその点をどう対処していくべきなのかを臨床例も交えながら発表させていただきます。
『The修理』
山口芳正 (有)フェスタデンタルテクノロジー
日常臨床において修理を行う機会は多い。修理によってまたその機能を回復し、また暫く働いてくれる。
また、修理を行うことで構造の欠点や故障の原因が見えてきて壊れにくい対策を配慮することができる。
今回は様々な修理のケースを具体的に見ていただき、故障の因果関係を考察してまとめてみたので、
皆様のラボでも何かしら参考になって少しでも長く機能したら幸いです。
2014年11月 特別講演会
2014年11月8日/連合会館 501会議室/14:00〜17:00
「口腔内スキャナの現状と将来展望」
講師/大信貿易(株) 東京営業所 小林正文氏
(株)モリタ マーケティング部3グループ 堀内元就氏
京セラメディカル(株) デンタル法人事業部 石丸 徹氏
11月 特別講演会の内容
『i-Tero basic information』〜システムの概要と口腔内カメラの持つ可能性〜
大信貿易(株) 東京営業所 小林正文氏
弊社は本年より、北米・ヨーロッパを中心に実績のある口腔内スキャナーiTeroの販売を開始いたしました。
iTeroは、インレー/オンレー、単冠からフルマウス、カスタムアバットメントをはじめとするインプラント系補綴物、
さらにはマウスピース矯正インビザラインに対応しています。
また、作業用模型には石膏よりも変形の少ないポリウレタン樹脂を提供し、精度の高い補綴物製作を可能としております。
『チェアサイド CAD/CAM CEREC について』
(株)モリタ マーケティング部3グループ 堀内元就氏
CERECシステムは歯科用CAD/CAMとして開発され、来年30年を迎えようとしています。
発売当初はインレーしか作成できませんでしたが、今では単冠修復物のみならずブリッジの作成も可能となりました。
CERECはもはや一部の先生のみが使う特別な器械ではなく、臨床医の先生が通常診療で普通に使用するツール急速に
普及し、デジタル デンティストリーと言う言葉も定着しつつあります。
CERECシステムは開発当初から口腔内カメラを使用した1Dayトリートメントと言う独自のコンセプトを掲げ、さらに
新たな進化を遂げようとしています。
昨年より発売していますCEREC Omnicamは従来口腔内撮影時に必要としていましたパウダーが不要となり作業効率が
上がり患者様の負荷を軽減することができました。また、今年発売しましたソフトウェアVer4.3を使用することにより、
撮影速度が飛躍的に上昇し さらに少ない時間でデジタルインプレッションが可能になりました。
チェアサイド用のCERECは現在クローズドシステムになっていますが、今後どのような展開が予想できるかを踏まえて
商品のご紹介をさせていただきます。
『3shape社製TRIOSのご説明』
京セラメディカル(株) デンタル法人事業部 石丸 徹氏
弊社は本年より、模型スキャナーを含め、世界各社にOEM供給を行っている実績があります3shape社製の
TRIOSの販売を開始致します。
TRIOSはスキャン速度が非常に速く、カラーによる画像採得が可能です。
今回、お時間を頂き、本製品の特徴を中心にCADソフト(Dental system)との連携による対応可能な症例や、
今後来るべきデジタル通信による技工所と歯科医院の相互コミュニケーションをサポートする弊社のご提案を
ご説明させていただければと存じます。
2014年10月 定例会
2014年10月4日/かわさき保育会館 第5会議室/13:30〜17:00
会員発表/青木典男、尾留川泰志、平野周太郎、生田正樹、宮澤宗男
10月 定例会の内容
『ゲームキャプチャーデバイスを用いた録画システムの活用事例』
青木典男 ペントロン ジャパン(株)
周知の通り、昨今MIの概念が広く浸透し、それを実現する上での重要なツールとして現在多くの歯科医療機関で手術用
マイクロスコープの導入が進められている。手術用マイクロスコープは本来、術者(歯科医師・歯科衛生士)の視覚強化
を主たる目的として使用されてきたが、近年ではマイクロスコープ本体に内蔵するカメラで撮影した術野の静止画像や
動画を患者に見せ、症状や治療計画の解説や、治療の効果をより分かりやすく認識させる際のビジュアルインフォームド
コンセントツールとしても広く活用されつつある。
弊社の販売するマイクロスコープ「ブライトビジョン シリーズ」には1CCDカメラ(解像度370万画素)搭載モデルの
他に、フルハイビジョン(HD 1080)カメラを搭載し、HDMI形式で出力するモデルの2機種がある。
当然のごとくユーザーからは、撮影画像が鮮明なフルハイビジョンカメラ内蔵モデルを希望する声も多いが、一方で画像
が鮮明な故にデータ量が1CCDカメラの数十倍となり、画像を記録するために高額な画像記録システムを導入しなければ
ないという難点も指摘されていた。
そこで弊社では、テレビゲーム画像記録用の安価なキャプチャー装置に着目をした。
本デバイスを使用することで高額な画像記録を使用せずに歯科医療現場のニーズに合わせた効果的な画像記録・プレゼン
テーションをシンプルかつ安価に実現することが可能となり、既に臨床現場からも高い評価を得ている。
今回は、これら市販のゲームキャプチャーデバイスを用いた録画システムの活用事例をご紹介したい。
『下顎運動を再考する』
尾留川泰志 BILL`s LABORATORY
下顎運動の研究とその結果は、無歯顎、有歯顎を問わず補綴治療に大きな影響を与えてきた。
下顎運動研究で得られた知識は、咬合器の設計や調節、咬合の審査、診断、さらには補綴物の構造、
咬合面形態、
人工歯排列などに利用されてきた。
今回はいくつかの研究とその結果について、皆様と再考したいと思う。
『カメラの設定決めちゃおう』
平野周太郎 ケン・デンタリックス(株)
私達歯科技工士はチェアサイドで口腔内をカメラで撮影し、その画像の情報を参考に補綴物を製作したり、
または記録用に口腔内を撮影することが少なくないと思います。
その時にシャッターを押すだけで常に同じ状態の口腔内写真を撮影する事ができるでしょうか?
今回は一眼レフタイプのデジタルカメラの設定による画像の変化を考察し、口腔内撮影に適した設定を
決めてみたいと思います。
『歯科用超低膨張石膏の開発と課題』
生田正樹 サンエス石膏(株)
焼石膏の硬化理論では、焼石膏が水和する過程の針状結晶の絡み合いによって強度が発生し、その時の、結晶間での
押し合いで硬化膨張が発生することが解っています。言い換えれば、針状結晶の発達を抑制すれば、硬化膨張を抑制
できるが、それでは、結晶の絡み合いを少なくなり、強度も低下することになります。
ロック系と言われている超硬質石膏は、膨脹抑制しながら同時に強度を維持するため混水比を低下させることで、
この矛盾を解決しています。
但し、市販歯科用石膏で当社の調査では、硬化膨張ゼロという製品はありません。
海外では「ゼロ」を表示した硬質石膏製品がありますが、当社の検査では2時間硬化膨張は0.08%でした。
当社製品では、咬合器装着用石膏のハイマウントで0.07%、本年1月に発売された歯科用低膨張硬質石膏L−
ストーンの0.08%が最も小さい部類となります。
当社の開発部門でも、いまだに「膨脹ゼロは強度ゼロ」といっているくらいです。
しかしながら、インプラント、ロングスパンブリッジ等の歯科模型用、マウント用などでの用途で「硬化膨張ゼロ」
という歯科医院、歯科技工所様からの要望はいつも言われてきました。
とはいえ、そんな低膨脹が本当に必要なのか、その時の強度で使えるのかという疑問は残ったままです。
今回、膨脹ゼロは無理にしろ、24時間硬化膨張0.025%という超低膨張石膏が試作できましたのでご紹介します。
なお、初期強度、取扱上の注意事項等もあり、充分な予備知識を持って評価試験をお願いしたいと考えておりますので、
今回のプレゼンを聞いて頂いて興味のある方にだけサンプルをご提供、ご評価をお願いしたいと考えています。
『失敗症例から学ぶチェアサイドとラボサイドの連携』
宮澤宗男 ケン・デンタリックス(株)
補綴物製作の手段は近年においては特に歯科用CAD/CAMシステムの発展やe-maxプレスに代表される歯科加圧成形用
セラミックスの材質の進化などにより大きく変わって来ました。各メーカーの研究と競争により、これからもその発展
と進化はとどまる事はないでしょう。
一方、補綴物製作の目的は今も昔も「患者の口腔内に機能的・審美的に調和する」ことであり、これからもそれは
変わることはありません。
そこで、今回はいくつかの失敗症例とそのリカバリーの技工ステップなどを例に上げ「患者の口腔内に機能的・
審美的に調和する」補綴物の製作には何が必要なのか自分なりに考えたことを発表したいと思います。
チェアサイドとラボサイドがいかにコミュニケーションを取り、お互いが情報・技術の共通認識を持つことによって
「患者の口腔内に機能的・審美的に調和する」補綴物をスムーズに後戻りなく製作するためには何が必要なのかを
経験豊かな皆様と考察できれば幸いです。。
2014年9月 定例会
2014年9月6日/連合会館 502会議室/13:30〜17:00
会員発表/浅川 勝、矢吹陽子、高辻威志、安孫子貴祐、佐々木純
9月 定例会の内容
『製造原価を考える』
浅川 勝 デンタルネット
私は、製品価格を決定する際、同じような仕事内容をしている方の価格と市場価格を参考に「感と経験とコツ」によって
製品価格を決めてきました。そこには、製造原価や採算管理など経理的な根拠はなく、顧客とのつながりと月の売上だけを
気にしてきたように思います。
設備投資にしても感覚で意思決定してきましたが、近年、CADCAMなど多額の設備投資費が必要になってきましが、
気の弱い私ではさすがに 「好奇心と感」だけでは、なかなか手がでない状況です。
そこで、「どんぶり勘定」でなく経理的な数字を現場に落としていかないと適正な製品価格出せず、 設備投資も出来ない
状況ではいけないと考え、まず「製造原価」について理解をしようと思い、 今回の発表をさせていただきます。
『弊社より、歯科技工士さん向け近刊のご案内』
矢吹陽子 医歯薬出版(株)
近々に何点か、歯科技工士さん向け書籍を発刊予定です。それらのご案内をさせていただきます。
『SmileLite & SmileCapture & zpex-Smileについて』
高辻威志 J.ジョークラフト
現在、シェードテイキングでは、デジタル一眼レフを使用している。しかし、歯科技工作業を中断し重たいカメラ機材を
持って歯科医院に行くのはひと苦労である。また歯科医にシェードを撮ってもらう事も多くはなっている。
今回は、YAMAKINより発売されたSmile Lineシリーズ「Smile Lite&Smile Capture」を使用しiPoneでのシェードテイキングに
挑戦してみる。
それと、もう一つのSmile!透過性を増したジルコニア「zpex-smile」の使用感も報告する。
『インターネットショッピング詐欺について考える』~実際の詐欺被害から学んだこと~
安孫子貴祐 asterisk
PCやスマホから簡単に商品を注文でき、その日のうちに自宅まで配達してくれることから、急速な発展をみせている
インターネットショッピング。2013年のEC市場(BtoC)は10兆円を超え 、2018年には20兆円になると予想されている
(※野村総合研究所調べ)。
それに伴いインターネットの犯罪も増加しており、特にインターネットショッピング詐欺は近年急激に増加しており
社会問題になってきている。
そんな中偶然にもネットショッピング詐欺に引っ掛かってしまった私が、どのようにして詐欺にあい、またどのように
対応していったのか?実際に起こった詐欺被害を時系列で説明し、また被害にあわないための注意点等もお話できたら
と思います。
『iPad mini を用いたプレゼンの実際』
佐々木純 アプローズ
いままで使用していたMacbook Airがクラッシュしたため 最新型のAir購入を検討しました。
しかし、プレゼンテーションでの使用をメインとするならば Macbookではなく、iPadでも十分に事足りるのではと思い、
携帯性も考慮しiPad miniを購入することにしました。
そこで、iPad用のKeynoteの購入の流れから操作性までと、iCloudを利用したデータのやり取りを紹介いたします。
2014年7月 特別講演会
2014年7月12日/連合会館 201会議室/14:00〜17:00
演者/遊亀裕一先生 (有)山手デンタルアート
7月 特別講演会の内容
『歯周にやさしい歯冠修復物を目指す』
遊亀裕一先生 (有)山手デンタルアート
歯周にやさしい歯冠修復物と言う観点で考えると、歯と歯肉と骨が適切な関係になっている生物学的幅径の状態で製作した
歯冠修復物でしょう。しかし、実際の技工に発注されるケースは、生物学的幅径の状態とは異なるっていることが多くあり
ませんか。
捻転歯や矯正治療を行う予定のない歯列不正、歯頸線が不揃いでエンブレジャーが不規則な広さで観察される歯列群、歯周
治療の安定後大きく歯肉退縮した歯などが修復対象で、むしろ生物学的幅径の歯周組織環境による技工依頼は少ないのが
現状です。
しかし、私達歯科技工士が、多くの患者さんあるいは歯科医師から求められているのは、生物学的幅径の環境も含めた
術後トラブルの少ない機能と審美を維持できる生体にやさしい修復物です。
今回は、生物学的幅径の状態を含め、それとは異なる症例にも対応するには、歯科技工士としてどのような知識と技術が
必要か、様々な条件下でも「歯周にやさしい歯冠修復物を目指す」私の考えを臨床例とともに述べ、皆様のお役に立ちたい
と考えています。
2014年6月 定例会
2014年6月7日/ペントロンジャパン セミナールーム/13:30〜17:00
会員発表/杉山雅和、橘田 修、佐々木大樹、須藤賢司、高橋 均
6月 定例会の内容
『ITI World Symposium Geneve 2014レポート』
杉山雅和 (有)アートセラミック
4月24日〜16日に行われたITI World Symposium Geneve 2014に参加いたしました。
「Knowledge is Key(知識はカギ)」をテーマとして科学的根拠に基づく情報を日々の臨床診療に応用することの重要性を
挙げていました。
インプラントにまつわる最新のエビデンスを中心に 審美領域のセッションに加え、最近話題に上ることが多いデジタル
ワークフローや歯科技工士とのコラボレーション、インプラント周囲炎へ対する最新のアプローチや合併症を考慮した
トリートメントプランニングなどの様々な角度からの内容を含んだ充実した講演会でした。
その中から私たち歯科技工士に関連する部分を時間内で簡単に報告をいたします。
『EXCELを使った配当表その2』
橘田 修 (有)ケイ・ワークス
3年前に弊社で使用しているEXCELを使った配当表を紹介した。少量多品種生産の業態における煩雑な配当作業の効率化を
目指すもので、当時は仕事量の把握と調整を目的に使用していたが、少しずつ変更を加えて使っていくなかで、最近は配当
と共に仕事量の出来高を見ることが出来るようになってきた。配当量と出来高の視える化は社内においても有用である。
今回はこの配当表について報告する。
『相田化学工業(株)のお客様支援活動と提案型営業のご案内』
佐々木大樹 相田化学工業(株)
毎年の発表で弊社・相田化学工業(株)の重点活動であるお客様支援活動と提案型営業のご案内をさせていただいております。
今回は新たな内容も加え会員の皆様へのサポートに繋がればと考えております。
他社には無い相田化学工業(株)独自のサービスをご提案いたします。
『簡易フォトスタジオ Photobox他新商品のご案内』
須藤賢司 TMSデンタル
「誰でも簡単・キレイに撮影」
四方を取り囲むCCFLとLEDによって、従来煩わしかった照明の当て方などを気にすることなく簡単に撮影するための簡易
フォトスタジオを私どもが代理店を務めます(株)マシンツール中央で取り扱う事になりました。
こちらの商品のご紹介を中心に、最近取り扱いを開始した医院専売のサプリメントなども併せてご紹介させていただきます。
『松風S-WAVE CAD/CAMシステム』
高橋 均 (株)松風
ここ数年で歯科業界でのデジタル技術の発展はめまぐるしい状況にあり日々進化しております。
その中で昨年、弊社からもCAD/CAMシステムの販売をさせて頂きました。
松風S-WAVE CAD/CAMシステムは、そのノウハウを「スキャナー」「ソフトウェア」「加工機」「焼結炉」に凝縮した
歯科技工のトータルソリューションシステムです。
各システムには材料や製作する補綴装置に応じた当社独自のノウハウが凝縮され、高精度で効率的な製作を可能にします。
今回は、そのシステム概要をご紹介させて頂きます。
2014年5月 特別講演会
2014年5月10日/連合会館 401会議室/13:30〜17:00
特別講演/『CAD/CAMの現状と将来展望 パート2』
5月 特別講演会の内容
『トータルデジタルソリューション』
デンツプライ三金株式会社 デジタルソリューション営業 小山直道氏
近年の歯科市場での急速なデジタル化において、CAD/CAMの存在感は増大し、新しい機器、材料が使用されている。
弊社では世界各国のグループ会社の強みやノウハウを集約、導入しデジタル戦略を強化している。
今後の歯科界において、技工所・診療所を問わずCAD/CAM関連機器・材料が臨床応用の幅を広げていくことは間違いない。
今回、弊社のデジタルソリューション戦略を新たなマテリアルやCAD/CAM冠へのスタンスも含め紹介する。
http://www.dentsply-sankin.com/professional/txt/pro_labo.php
『ベレッツァ4xミリングマシンについて』
株式会社アイキャスト 吉岡庸夫氏
本年4月より上下顎小臼歯のCAD/CAM冠が保険治療に取込められ日本の歯科界が本格的なCAD/CAM時代に突入したと
皆様認識されている事と存じます。弊社でもこのCAD/CAM時代の到来に備え、波に取り残される事の無きよう数年前
からCAD/CAMに関する研究開発をすすめてまいりました。
スキャナーCADソフトに関しましては歯科界において実績のある3Shape社の商品を取り扱う事となりましたが、
ミリングマシンに関しましては弊社独自の考えのもと研究開発を進めてまいりました。そして、この度無事に商品化に
成功しましたのが「ベレッツァ4xミリングマシン」です。(CAMソフトに関しましては各社ソフトで検証を重ねた結果、
弊社ミリングマシンとの相性が1番良かったハイパーデントを採用いたしました。)
今回「ベレッツァ4xミリングマシン」のご説明をさせていただきます。
http://www.i-cast.jp/BELLEZZA/index.html
『AMANNGIRRBACH社インハウスCAD/CAM Ceramill(セラミル)』
朝日レントゲン工業株式会社 関東第二営業所 岡田光司氏
Ceramill(セラミル)システムは、アマンギルバッハ社(オーストリア/コブラッハ)が展開するオープンシステムのCAD/CAM
である。3Dスキャナ、CAD、ミリングマシン、材料、咬合器などを含めたトータルシステムで構成され、スムーズな
操作や精度の高さが特徴であり、ドライとウエットのミリングが可能な為ジルコニアはもちろんセラミックやワックス、
ハイブリッドレジン等の様々なマテリアルに対応している。
また、スキャナとミリングマシンはオープンであるため、他社のCAD/CAMとデータの連携することも可能である。
今回、アマンギルバッハ社セラミルシステムの特徴についてご紹介する。
http://www.asahi-xray.co.jp/products/cad-cam
『〜真のオープンシステムを理解する〜 「Roland DWXシリーズのメリット」』
株式会社歯愛メディカル CAD/CAM事業部 油谷秀明氏
4月からのハイブリットレジンブロックの保険収載で歯科業界にCAD/CAMシステムの風が吹きました。厚生労働省からの
オフィシャルな発表にも「オープンシステム」の文言が見え、耳にするようになりました。
皆様がこれから導入予定のシステムは本当のオープンシステムですか?
また、オープンシステムで一番大切なことを説明出来ますか?
今回、ハイブリットレジンに対応するシステムで自社の進むべき方向性を確定させ、2年後の保険改定も視野に入れながら、
自らの道を決断しなければならない時が来ています。
今後の流れを理解し、経営戦略の一助になれますようご説明できればと思います。
http://www.ci-medical.com/shop/w/w1315/
『国内向け歯科用CAD/CAMシステム DORA、WAXY について』
デジタルプロセス株式会社 藤原稔久氏
近年、クラウン、ブリッジの作製に多くの歯科用CAD/CAMシステムが利用されている。しかしその多くは欧米製であり、
必ずしも我が国の歯科治療に適しているとは言 えない。
そこで我が国の歯科治療の9割以上を占める保険治療(ワックス、ハイブ リッドレジン)向けに特化した歯科用CAD/
CAMシステム「DORA」、「WAXY」 を開発したので紹介する。
ハードはいずれも信頼性の高い国産とし、特に計測機に関しては位相シフト法を用 いたLED光投影方式。
加工機についてはユニークなパラレルリンクメカを採用する ことにより、高精度、高速でありながら外国製の約1/2の
価格を実現した。
またCAD部は独)フラウンフォッファ研究所開発のexocadを採用することで修得しやす く、安定した操作、稼働が
実現できている。
http://www.dipro.co.jp/products/dental/dora/index.html
2014年4月 定例会
2014年4月5日/ペントロン ジャパン(株)/13:30〜17:00
会員発表/田中良範、遊亀裕一、石澤亮一、白石大典、澤畠孝重
4月 定例会の内容
『Acrobatを使ってみました』
田中良範 (有)エフ・イー・エー
前回のWクリックの発表で、当社の売り上げデータや住所録等をPDFにしてタブレットで観覧することについて
発表させて頂きましたが、その際にアクロバットを使ってみては?とアドバイスを頂きましたので、実際に使って
みようと思いました。
まず、アクロバットを使ってどのようなことが出来、それが私の日常の業務にどう使えるかを知りたいと思い
Acrobat9の無料体験版をインストールして試してみました。
今回はAcrobat9を使ってみた感想と自分の日常の常務にどう生かせるかについて私なりない思ったことを
発表させて頂きたいと思います。
『CMSにおけるモニター内蔵式キャリブレーターの有効性』
遊亀裕一 (有)山手デンタルアート
CMS(カラーマネージメント)とは、異なるデバイスの色領域を近付けるための管理システムを言います。
歯科技工にも、修復物製作時における色の正しい観察や再現に活用できます。
そのための重要なデバイスのひとつに
モニターがありますが、常に適切な色表示を保持させるには、定期的にキャリブ
レーションを行う必要があります。ただ、その重要性は理解しても、定期的に行うのは作業が煩雑で、面倒なのは誰もが
実感しています。
しかし、高精度なモニターにキャリブレーターが内蔵されている機種は、維持管理コストの削減や業務効率の向上が見込め、
なにより作業者の手間が軽減できます。それは、実施タイミングをあらかじめスケジュール設定することで作業者の不在時
やパソコン電源がオフの状態でも、モニターが自動でセルフキャリブレーションを実行するからです。
今回の発表では、その内蔵式キャリブレーターの有効性を示し、皆様のお役に立ちたいと考えています。
『ICTを用いた社内コミュニケーションインフラ』
石澤亮一 (株)シンワ歯研
社内外のコミュニケーションは重要な業務であるが、実際は日々の技工に追われ、なおざりにしてしまう場合が多い。
しかしながら、歯科技工物の評価は、顧客の歯科医師の思考に左右されることが多く、その傾向を作り手が共通認識する
必要がある。クレームが発生した場合も全体での認知することが再発防止となる。
また、技工物の生産管理においても、受注数や在庫数などの見える化が必要である。
このように情報の伝達はラボの品質評価、業務効率化の為に極めて重要な業務であると言える。そのため自社では、情報伝達の効率化を目指し、ICTを用いた社内コミュニケーションインフラ整備を試行錯誤しながら構築しているところである。
本発表では、現在状況を報告し、皆様のご意見を頂戴する機会としたいと考えている。
『CAD/CAMシステムを使用したフルアナトミカルクラウンの作製について』
白石大典 (有)湘南セラミック
近年、CAD/CAMシステムを使ってフルアナトミカルクラウンを作製する症例が多くなってきました。
また小臼歯部のCAD/CAM冠の保険導入もあり、すます需要が多くなることが予想されます。
ワックスアップしたものをダブルスキャンするのではなくバーチャルでフルアナトミカルクラウンを精度良く作製するための、ソフトウェアーの新機能等を紹介し、今後の活用法を考察したいと思います。
『Blu-ray Disc について』
澤畠孝重 JADE
日本のテレビ局がアナログ放送を終了し、デジタル放送を開始してからもうすぐ3年になります。それに伴い、
記録メディアも「DVD」の後継である大容量光ディスク「Blu-ray Disc」へと移行され、徐々に一般家庭にも普及して
きました。
しかし、実際にはまだまだ「Blu-ray Disc」に対しての知識や扱いが分からずに、「Blu-ray Discに録画した動画がPCで
見ることが出来ない。」などといったトラブルも多く聞きます。
今回は、「Blu-ray Disc」の基本的な概要や特徴、利用方法と、最近よく耳にする次世代の高画質テレビ規格(4K)に
ついての発表をしたいと思います。
2014年3月 定例会
2014年3月8日/かわさき保育会館 3階会議室/13:30〜17:00
会員発表/長谷川俊弘、山崎容道、松浦賢治、井ノ内由布子、河尻克己
3月 定例会の内容
『UPS(無停電電源装置)について』
長谷川俊弘 クライム
電気機器の使い過ぎでブレーカーが落ちたり、ゲリラ豪雨や大雪などで停電したりと突然電力の供給がなくなり、
正常なシャットダウン手順をしないとパソコン等に悪影響を与えてしまうということは知ってはいましたが、
何度かこのようなことになっても問題が起きなかったので何も対策をしませんでした。
先日仕事場のデスクトップパソコンを使用中に漏電のため突然電源が落ち、その結果パソコンのハードディスクが
壊れてしまいました。
これを機に何か対策を立てようと調べた結果、UPS(無停電電源装置)という電気の供給が断たれた場合でも
一定時間接続している機器に対し電力を供給する電源装置があると知りましたのでこれについてお話したいと思います。
『プレス用埋没材の支台補強について』
山崎容道 (有)ワイデント
金相場の高騰にも影響されてか、メタルボンドポーセレンや金属冠も控える傾向にあります。
そのような中で、審美的で丈夫なプレス型セラミックスであるe.maxの需要が増えてきています。
トラブルも少なくて導入し易いのですが、インプラントのようにパターン全体が分厚い割に、
支台が細くて長いケースではプレス時に支台部分の埋没材が折れてしまうこともあります。
臨床作業での失敗例も紹介して、どのように対応しているかについて話してみたいと思います。
それについて、皆様からのアドバイスが頂けると助かります。
『デジタル技工の今後を考える』(KaVo CAD/CAM ARCTICAの概要)
松浦賢治 ケン・デンタリックス(株)
KaVo CAD/CAM エベレストを10年ほど前に導入し、新素材であったジルコニアや純チタンの切削等、品質の安定と技工作業の効率を考えていた。つまり、製作者の個性や技量の格差の無い普遍的に通用する歯科技工を模索していた。
現在ではCAD/CAMによる歯科技工がルーティンワークとなり、日常の歯科技工実務に無くてはならない装置となっている事など、いち早く導入したのが正解だった感じている。
生活するうえで、デジタル家電やPC等、どのタイミングで購入するのがベストかなどと思案していると、次の機種が発売されているのと同じように、CAD/CAMにおいても次々と新機種が発表され、追加購入や買い換えのサイクルが読めないのが現状である。
しかし、今後の歯科技工は、昔のように僅かな機械設備で労働集約的に行う事が困難となり、装置型産業となり参入障壁が上がる傾向にあるため、早い時期からの実践を心がけるべきだと考えている。
そこで、CAD/CAMを利用したいくつかの事例を交えながら、デジタル・イノベーションのプロセスの本質について、またそれら装置産業の競争優位性について独自の分析をしたいと思う。
『ネイルを学んで』
井ノ内由布子 (有)プレシジョン・デンタル・セラミック
昨年の10月からネイルの学校に通い始め早5ヶ月が経ちました。
ネイルの材料は歯科で使っているものと同じようなものがあり、また歯科であるメーカーがネイルの方でもみかけます。
そんな材料の紹介やどういうことをやっているのかという近況報告をさせていただきます。
『Windows8によるプレゼンテーションの可能性』
河尻克己 (有)ケイ・ワークス
MicrosoftのOSであるWindows8(以下Win 8)は2012年10月にリリースされ1年半が経過しようとしている。
新OSの登場でiPadのような操作性とPen tablet機能にとても魅力を感じるもののWin 7で不便を感じなかった為、導入には至らなかった。しかし昨年末Win 7機が突如不調となりやむなくWin 8機を購入したがその操作性の違いに戸惑いつつも、少し先のPCの未来を感じさせられた。
ドライバーの互換性やアプリケーションの対応など問題が出る事も多いようだがWin 8によるTablet機能とPowerPoint2013及びAndroid smartphonの連携でプレゼンテーションにおいて何が出来るのかを模索したので発表させて頂く。
2014年2月 特別講演会 「CAD/CAMの現状と将来展望」
2014年2月1日/TKPスター貸会議室 お茶の水駅前 ルーム1/14:00〜17:00
松浦賢治
植田邦義氏:東ソー株式会社 機能性無機材料部次長
外山 剛氏:ローランドDG国内営業部
小川祐史氏:ローランドDGメディカル事業部
早坂圭市氏:ローランドDG開発部
2月 特別講演会の内容
『患者様への治療説明アプリ、マジックデンタMagic denta』
(診察カードを利用したARシステム)
松浦賢治 ケンデンタリックス(株)
ARとは現実の光景に動画や文字などのデジタル情報を重ね合わせて表示し、人類の五感を拡張する
(Augmented Reality=拡張現実)技術です。昨年はウエアラブル端末のグーグル・グラスなど、
かつてSFの世界のものだった情報機器が現実に登場して話題を集めましたが、2014年はこうした技術が
当たり前になって私たちの生活を変えのちに「AR元年」と呼ばれることになるかもしれません。
スマートフォンなどのカメラをあらかじめ登録された画像にかざすと画面上で関連した動画の再生が始まり、
博物館の展示内容をより詳しく解説するといった利用法はすでに一般化しています。
今年元旦からは、日本経済新聞の一面でNIKKEI ARが表示されている等、にわかに注目を集めています。
こういった技術を3年前から何とか歯科医療分野に応用できないだろうかと考え、システム開発を進めてきました。
まだ様々な開発の壁があり完成形ではありませんが、特許申請中となったので、診察カードを利用したMagic dentaの
アプリ開発経緯から現在に至るまで、どのような事を行ってきたか、また今後の可能性を説明します。
『歯科用ジルコニア粉末』
植田 邦義氏:東ソー株式会社 機能性無機材料部次長
ジルコニアはその優れた特性から粉砕用ボール、光ファイバーコネクタ、刃物、時計等に使用され、2000年からは
歯科材料がその用途に加わった。
当社は粉末供給開始以来、品質向上及び品質安定化に取組むとともに、歯科用でより安心してお使い頂ける様、歯科材料より
厳しいISO13356"Implants for surgery -Ceramic materials based on Y-TZP"に適合した粉末を供給している。
今回、一般的なジルコニアの概説に加え、2011年に供給を開始した透光感を向上させた“Zpex”グレード及び
カラーシェード対応について紹介する。
『ローランドDGのデンタル事業への取組み』
外山 剛氏:ローランドDG国内営業部
小川祐史氏:ローランドDGメディカル事業部
早坂圭市氏:ローランドDG開発部
当社がミリングマシンDWXシリーズでデンタル事業へ参入してまだ日は浅く、事業として緒に就いたところですが、
当社の取組みについて現在までの活動を振り返り、国内、海外、開発の3部門からそれぞれの立場でお話しさせて頂きます。
国内担当からは当社事業全体のご紹介と、国内デンタル業界でのこれまでの活動状況と課題をご説明いたします。
海外担当からは地域毎の取組みと市場環境の現状を海外の展示会の情報やユーザー事例を交えご説明いたします。
開発担当からは、デンタル事業参入のきっかけ、市場の声を盛り込んだ製品開発の経緯、日本でのものづくりへの
こだわりなどについてご説明いたします。
2013年12月 定例会
2013年12月7日/かわさき保育会館 3階会議室/14:00〜17:00
会員発表/青木典男、田中良範、井ノ内由布子、高辻威志
12月 定例会の内容
『Googleクラウドシステムを活用して』
青木典男 ペントロン ジャパン(株)
弊社では2013年3月よりメール管理システムをGoogle社のGoogleAppsに移行しました。GoogleAppsは、Googleの提供する
様々なクラウドシステムを独自ドメインで運用できるサービスです。通常、Googleのサービスを利用する際は「name@
gmail.com」のようなgmailアカウントが必要になりますが、GoogleAppsでは「name@j-pentron.com」で運用が可能になります。
Gメールシステム導入により、オフィス、自宅、モバイルで、受信および送信フォルダの同期が可能となり利便性が大きく
向上いたしました。PCクラッシュによるメールデータ消失の可能性がなくなりました。
Gメールの他にも、Googleドライブ、Googleカレンダー、Googleサイト等の利用により、カタログやマニュアルの製品情報
ファイルサーバーの運用や、展示会、研修会の情報共有に活用しております。また、GoogleAppsへの移行に合わせまして、
営業員の全携帯電話をAndroid携帯(イーモバイル社のGP07S)へ変更。Googleappsとの親和性は良好であり、さらにシーム
レスな運用が可能となりました。
以上のような現状の活用状況にいたるまでの経緯と、これから活用していきたい機能も含めましてご紹介できればと
考えております。
『タブレット用excel操作アプリをつかってみて』
田中良範 (有)エフ・イー・エー
営業時間外や休日にお客様から金属のご質問や金額のお問い合わせなどなどお問い合わせを頂くことがしばしばあります。
今まではそれらにお答えできるように価格表などを印刷して持ち歩いておりました。しかし資料の量が多くかなりの重さに
なってしまったので、いまさらではありますが、当社でも営業マンにタブレットを持たせるよになりました。
使ってみるとタブレット上でexcelファイルがとても見難いことがわかりました。
調べてみるとそれようのアプリがあるらしい事がわかりました。
まだ試行錯誤しながらの使用中ですが、いくつかのアプリを試してみての私なりの感想をお話させて頂きたいと思います。
『アルティメットのステイン法』
井ノ内由布子 (有)プレシジョン・デンタル・セラミック
今年の3月の特別講演で、3Mの田中さんから削り出しレジンのお話がありました。
この完全重合されたレジンにどうやって色づけしていくのかという疑問からステインの種類や方法を調べてみました。
そして自分なりに考えた結果をお話させていただきます。
『ジルコニアディスクの種類』
高辻威志 J.ジョークラフト
昨今、小型のCAD/CAMを導入されている歯科技工所が増えています私のラボでもCAD/CAMをジルコニアを削るのを
メインに考えて購入しました。仕事の流れ的にも問題なく使用しています。
そこで今では、ジルコニアだけでなくe-MAXなどのオールセラミックスもあり以前の金属用鋳造機を使う様に、
CAD/CAMやプレス機を使用しています。
そこで使われる材料としても私のラボでは、金属からオールセラミックスに変わりました。
今回は、ジルコニアディスクを金属と見立てて、メーカー、カラーの種類、曲げ強度、堅さなどのお話をさせて頂きます。
2013年11月 特別講演会
2013年11月2日/連合会館 404会議室/14:00〜17:00
上野 学 氏 3Mヘルスケア株式会社 歯科用製品事業部
金井正行 氏 愛歯技工専門学校 教務主任
11月 特別講演会の内容
『デジタル技工による模型の現状』
上野 学 氏 3Mヘルスケア株式会社 歯科用製品事業部
3Mからは、弊社での3D Printerを利用したレジンの歯学模型作成方法と、グローバルを含めた利用状況についてご紹介させていただき、実際のレジン模型を見ていただきながら、その精度について御説明をさせていただきたいと思っております。
また、歯科用のレジン模型作製に使用可能な3D Printerやレジン材料も世界の多様なメーカーから次々に上市されている状況ですので、代表的なメーカーのマシンとレジン材料についても、ご紹介をさせていただきます 。
『クラウンブリッジ用 作業用模型の精度』
~ダウエルピンを植立する従来法と模型台部完成品(貼付模型)の製作法について~
金井正行 氏 愛歯技工専門学校 教務主任
従来よりクラウンブリッジの模型製作にはダウエルピン等を一次模型に植立する分割復位式模型が一般的に用いられている。
しかし、最近では一次模型を完成されている模型台部に接着材等で固定する新製作法が多く見られるようになってきた。
この方式の最大の利点は従来法に比べ作業の省力・短時間化が図れることである。
しかし、その反面精度的には問題点も残されているものもあるようである。
今回、新製作法の中から模型台部の上部プレートが石膏で製作されているタイプと上部プレートとダウエルピン部が
一体樹脂成形されているタイプ、さらに、上部プレートが石膏で下部が樹脂製のタイプなどについて、一次模型分割後の
寸法精度を従来法と比較してみた。
その結果、タイプによって精度が異なり、精度向上への対策等も行ってみた。そして、この製作法の特性を理解した上での
上手な使用方法などを紹介し、臨床等でのトラブルを少しでも軽減できればと考えています。
2013年10月 定例会
2013年10月5日/かわさき保育会館 第5会議室/14:00〜17:00
会員発表/浅川 勝、生田正樹、矢吹陽子、山口芳正、佐々木純
10月 定例会の内容
『無料画像閲覧ソフトの比較』
浅川 勝 デンタルネット
歯科医院から送られてきたデータも含め保存してある画像データも多くなり、目的のデータを短時間で検索するには
管理の仕方とともに閲覧ソフトも重要になっている。
以前、この会で閲覧ソフトの発表をさせて頂いたが、そのソフトは有料で、画像データの共有をパソコン同士で行う場合、
2台、3台分のソフト料金が発生し、バージョンアップもその台数分かかっていました。
その当時の無料画像閲覧ソフトでは機能に満足行きませんでしたが、近年では、無料の画像閲覧ソフトの出来がよく、
私の使用範囲では十分使用できるようなソフトが出てきました。
そこで今回は、使えると思われる無料画像閲覧ソフトを何点か選択し、画像表示・画像の検索・画像の質・画像加工などを
比較してみたいと思います。
2013年9月 定例会
2013年9月7日/かわさき保育会館 第5会議室/14:00〜17:00
会員発表/山崎容道、平野周太郎、白石大典、須藤賢司
9月 定例会の内容
『各無料クラウドの特徴』
山崎容道 (有)ワイデント
皆さんは「クラウド」使っていますか?自分はWclickに入って初めて知りました。iPadなど外に持ち出して使うときに
便利なものくらいに思っていました。今年になってパソコンの調子が良くないので、リカバリーしたさいに、ウインド
ウズ8にしましたが、どうにも使いにくくて、またウインドウズ7にもどしました。
慣れないことでゴチャゴチャ設定してる時にデータがうまく移行出来なかったり、消えてしまったり、どこに有るのか
解らなかったりと時間ばかり過ぎました。
そこで、使用するパソコンが違っても同じデータを利用できるクラウドを少し調べてみましたので、まだ途中ですが
自分なりに伝えられる範囲で無料で使える便利サービスを比較紹介してみたいと思います。
『iPhoneをdocomoで使う』
白石大典 (有)湘南セラミック
Macユーザーの私はスマホを使うなら「iphone」しかないと確信していました。しかし、当時のdocomoにはiphoneの
選択肢はありませんでした。携帯電話のキャリアは19年間docomoを使い続けてきたのでdomomoには強い愛着が
ありました。どうしてもdocomoでiphoneを使いたかった私は、外国(アジア)で販売されているsimフリーのiphoneが
日本で使えるとの情報を得て実行にうつしました。
いざ実行するとたくさんの壁にぶつかり、簡単にはうまくいきませんでした。
そこで今回は、その壁との格闘状況等をお伝えしいたします。
『オールセラミックス用研削材ペルーラダイヤのご紹介&東京デンタルショー2013のご案内』
須藤賢司 TMSデンタル
約一年前に同じ内容で発表させていただきましたが、昨年の東京デンタルショーで発表したペルーラダイヤZシリーズ、
皆様からとても高い評価を頂き続く日本デンタルショー以降、多くのお問い合わせをいただき技工士さんだけでなく
多くの歯科医師の皆様にもご愛用いただける商品になりました。
Zシリーズ発売前よりご愛用いただいているペルーラダイヤですが、この度日本歯技8月号学術のコーナーでペルーラ
ダイヤについての記事が掲載されました。筆者に了解を頂くことができたので、この記事を元にペルーラダイヤの特性を
ご紹介させていだきます。
合わせまして、翌週9月14日・15日は私ども関東甲信地区の歯科用品商組合主催東京デンタルショー2013が開催されます。
こちらについても簡単にご案内させていただきたいと思います。
2013年7月 特別講演会
2013年7月6日/連合会館 201会議室/14:00〜17:00
特別講演/画家 三嶋哲也先生
2013年6月 特別講演会
2013年6月1日/連合会館 501会議室/13:00〜13:30、14:30〜17:00
特別講演/松浦賢治 会員発表/尾留川泰志、今田裕也、澤畠孝重
6月 特別講演・定例会の内容
『SSD(Solid State Drive)とは?』
澤畠孝重 JADE
最近はMacBook Airだけでなく、MacBook Pro RetinaモデルでもSSDが標準搭載となってきています。
さて、いったいSSDとはどういったモノなのでしょうか? ハードディスク搭載のノートパソコンと 比較すると、
パソコン本体がスリムで軽く、アクセススピードが圧倒的に早いことは良く耳にしますが、 それ以外ではどの様な
特徴があるのでしょうか?
また、パソコンをハードディスクからSSDに換装ことにより、どれだけの違いがでるものなのか?
今回の発表では、SSDの利点と欠点等を紹介するのと同時に、実際に数世代前のノート型パソコンを ハードディスク
からSSDへ換装した場合、どの様に変化したのかをお見せしたいと思います。
2013年5月 特別講演会
2013年5月11日/連合会館 501会議室/14:00〜17:00
内容/会員発表 高辻威志・青木典男・平野周太郎・白石大典・杉山雅和
5月 特別講演会の内容 『ドイツ ・ケルン IDS 報告会』
2013年4月 定例会
2013年4月6日/総評会館 501会議室/14:00〜17:00
内容/会員発表 千葉慎太郎・杉山雅和・安孫子貴裕・河尻克己・長谷川篤史
4月定例会の内容
『簡単!ムービーメーカーの利用法』
千葉慎太郎 ウイング千葉・デンタルラボラトリー
昨年、10月8日”入れ歯の日”に行われたイベントで歯型彫刻コンテストの紹介を主目的とするコーナーの進行を
任された時にWindowsムービーメーカーを使用して制作した動画を紹介させていただきます。
初めて手掛ける仕事ゆえ、参考にするものとして頭に浮かんだのが結婚式で流れる動画でした。
もちろん、完成度は及びませんが、写真をつなぎ合わせての動画なので雰囲気はつかめます。
次に、どのソフトで作るか?自分が所有しているのはWindowsムービーメーカーかMaciDVDです。
結局、当日までの期限があり今回は、Windowsムービーメーカーでの制作に決めました。
このソフトを使いながら、動画完成までに感じた”使用感”をまじえながらお話しさせていただきます。
『ネットワークカメラについて考える』
安孫子貴裕 asterisk
昨今、ネットワークカメラを利用した防犯カメラや、監視カメラなどから犯人像を洗い出し、カメラの映像や行動から
犯人逮捕につながったというニュースをよく聞くようになった。現在日本では公共施設にかかわらず、繁華街等の防犯
対策の一環として街頭防犯カメラシステムを導入している地域が増大している。
他にも監視カメラや定点カメラなど、用途や使用も様々に活用され、光ファイバーや無線(wifi)等の普及により、
外出先でも携帯電話やスマ-トフォンでモニタリングできる時代になってきた。
今回、ネットワークカメラの特徴やWebカメラとの違い、また我々の生活にどのように活用できるかなど
提案できたらと思う。
『義歯洗浄ボランティア活動』〜22名 37床の義歯洗浄報告〜
河尻克己 (有)ケイ・ワークス
東日本大震災から間もなく2年が経とうとする2013年2月24日、(社)東京都歯科技工士会の主催で福島県郡山市の
「南一丁目応急仮設住宅」に義歯洗浄ボランティアとして参加させて頂きました。
この活動を始められた木下さん他、多くの神奈川県技の方々の助けを借りながら都技のボランティア活動をなんとか
遂行することが出来ました。
今回はいろいろと新たな試みを行いましたがなかでも義歯の洗浄前と後に記録として義歯の写真撮影を行いましたので
清掃の結果をご覧いただくと共にプライベートの東北旅行で見た震災後2年経過した東北各県の実態をお話し出来ればと
思います。
『Amann Girrbach社Ceramilについて』
長谷川篤史 Organ Dental Lab
近年の歯科におけるデジタル化の波に伴い、技工作業における補綴物製作においても、従来の技工作業が将来的に代わる
也もしれない技術がCAD/CAMにより可能になってきている。
今回紹介するAmannGirrbach ceramillは、スキャナーである、ceramill mapと、ミリングユニットであるceramill motion、
及びデザインソフトウェアであるceramill mindにより構成される。
ceramill mapは、線型照明式のスキャナーになっており、咬合器にマウントした状態でスキャンできる。
ceramill motionはコンパクトな装置に5軸乾式および湿式ミリング技術が組み合わされており、
ジルコニアはもちろん、ワックス、PMMA、ガラスセラミック、半焼結コバルトクロムなどの多くのマテリアルに対応
している。
ceramill mindは、解剖学的クラウン、ブリッジ、インレー/オンレー、カットバックされたワックスアップ、
プレスオーバー、テレスコープ、インプラント、などがデザインでき、バーチャル咬合器により
実際の咬合器artex CRと同等な動きが再現できる。
このような特徴的な機能を持つ歯科用CAD/CAM Amann Girrbach社Ceramilをご紹介したい。
2013年3月 定例会
2013年3月9日/総評会館 501会議室/14:00〜17:00
内容/会員発表 高橋 均・橘田 修・五十嵐裕樹・長谷川俊弘・遊亀裕一
3月定例会の内容
『新製品『コバルタンMB』について』
高橋 均 (株)松風
メタルセラミックスレストレーション(陶材焼付鋳造冠)において、近年、貴金属の価格が高騰しているため、
安価なノンプレシャス合金の需要が高まっています。(欧州ではバイオメタルとして使用されています)
また、Wクリックでもいち早くコバルトクロム合金に注目し特別企画が開催されております。
そして、2月21日より弊社においても新製品「コバルタンMB」として販売することになりました。
今回は、そのコバルトクロム合金と関連製品である同日発売のアルゴンキャスターiや
ヴィンテージMPプレスオーバー・ユニレイヤー・オパールアクアをご紹介させていただきます。
『義歯清掃ボランティア活動への参加報告』
橘田 修 (有)ケイ・ワークス
2011年3月11日発生の東北地方大震災の復興は、時間とともにメデイアの取り上げる回数も減り、
都心部の私たちには少し遠い話になって来ているのではないでしょうか。
私は2月3日に行われた、神奈川県技工士会主催の被災地における義歯清掃ボランティア活動に参加してきましたので、
その報告をさせていただきます。
本会の昨年5月の特別講演会における木下さんのお話を聞いて、是非参加したいと思っておりましたが、
その機会を得ることができました。
初めて訪れた仮設住宅を見て感じたことは、復興はまだ始まっていないのではということでした。
私が感じた2日間をお話しできれば思います。
『弊社で取り組んでいるお客様への提案型営業のいくつかの事例』
五十嵐裕樹 相田化学工業(株)
前回の発表でもご案内させていただきましたが、弊社・相田化学工業(株)は自社の取り組みとして
TASK(タスク)という活動を行っております。
その活動はお客様への支援活動や新たな提案を行うなど顧客満足度を重視した物となっています。
相田化学工業(株)独自のお客様サポートをいくつかの事例を基に発表いたします。
『歯科技工士も歯周チャートを学ぼう』
遊亀裕一 (有)山手デンタルアート
歯科医師から修復物製作の依頼がある際に、歯周チャートを用いて修復治療が必要となった理由や経緯の説明を受ける
ことがあります。それは、そのうえで修復物製作上の注意や技工指示を受けると、どのような修復物を製作すると良いか
理解が深まるためです。
たとえば、歯周病による歯の動揺がある場合、歯周チャートを用いて修復物の連結や咬合に対する注意を受けると、
患者自身による清掃性の確保された連結形態や、過重負担を最小にする咬合接触点の位置設定などに役立ちます。
また、修復歯が排膿を起こしていた場合は、炎症があったハイリスクの歯と捉え、より清掃のしやすい修復物の製作を
心掛けるようになります。
そこで今回の発表では、臨床例を提示しながら歯科技工士も歯周チャートを学ぶ必要性を述べたいと思います。
2013年2月 特別講演
2013年2月2日/情報オアシス淡路町スペース/14:00〜17:00
内容/特別講演 小屋順平氏・星野浩一郎氏・湯川 敬氏・田中良道氏
2月特別講演の内容
『最小で最大の効果を...CEREC in Labを用いた、新しいラボの形』
デジタルクラウン青山:小屋順平氏
近年、歯科技工業界においても急速にデジタル化の波が押し寄せ、インプラント・ジルコニアフレーム等、CAD/CAMを
使用しないで、技工をおこなうことも困難になりつつあります。今後はさらに光学印象などとの連携等、歯科技工のデジ
タル化が進むと予想されます。
そのような中、当社は昨年5月にCAD/CAM専門ラボとして開設しました。通常であれば技工所の開設に必要であった、
鋳造機・ファーネス等の設備は設置せず、セレック専門技工所にすることにより、納期の短縮や効率化を図るとともに、
機材費とテナント費用の削減を考えました。
数あるCAD/CAMシステムからなぜセレックなのか、セレックだからできること、できないこと、使用できるマテリアル等、
今後の展望をふま えて一緒に考えていきたいと思います。
『CERECin Lab デモンストレーション』
シロナデンタルシステムズ(株):星野浩一郎氏
開発から一貫して口腔内光学印象にこだわってきたCERECシステムが、2003年に歯科技工所向け「CEREC inLab」を登場
させ、現在のinLabファミリーへと進化した。inLabシステム登場により、使用するソフトウェアもチェアサイドで使用する
「CERECソフトウェア」、ラボサイドで使用する「inLabソフトウェア」の2種となり、その後別々の進化をたどっている。
当初inLabソフトウェアはフレームワーク製作を主としていたが、現在ではCERECソフトウェアで可能な機能とラボサイド
で必要となるさまざまな機能を含んだオールインワンのソフトウェアとなった。
当日は、スキャンからデザインのデモンストレーションをご覧になって頂き、inLabソフトウェアの実際を見て頂ければと
思います。
『ジーシー CAD/CAMシステム『Aadva』の現状と将来の展望』
(株)ジーシー:湯川 敬氏
ジーシー社は1993年から「次世代オーラルデバイスエンジニアリングシステム」のプロジェクトに参加し、CAD/CAM
システムの開発を開始、1999年に「デンタルCAD/CAM GN-1」を発売しました。その後、システム・材料の改良を経て、
Aadva(アドバ)ブランドを立ち上げ、CAD/CAMシステムの販売・サービスの拡充を行っております。
2010年には3shape社のデンタルスキャナD710を採用し、ジーシー社が蓄積したCAD/CAM技術を統合して、
「Aadvaスキャン」の発売を開始しました。
今回は現在の「Aadva CAD/CAMシステム」の紹介と、将来の展望についてお話しさせ ていただきます。
2012年12月 定例会
2012年12月01日/総評会館 501会議室/14:00〜17:00
内容/会員発表 佐々木純・橘田 修・長谷川篤史・中林 理・今田裕也
12月定例会の内容
『無料ソフトを用いた3D歯型モデリング』
佐々木純 アプローズ
近年のCAD/CAM機器の発展に伴い、CAD用ソフトも目覚ましい進化を遂げています。
立体物を形成するためのソフトですから、当然ながら3Dとしての機能の周知と操作の習熟が必要となりますが、
機材購入前に3D環境に慣れるための1つの方法として3Dソフト「Sculptris」の使い方を簡単に紹介させて頂きます。
無料でダウンロード可能なため、気軽に3Dソフトの修練を積むことが出来ます。
3Dソフトの世界観(操作性、機能、画面感覚)は、使用経験がない方にとっては極めて独特なものに思われがちですが
慣れさえすれば直感的な操作も可能になります。
是非、3Dモデリングに挑戦して、デジタルカービングでお気に入りの歯牙形態を探求してみませんか。
『咬合器の有効利用を目指した改造』
橘田 修 (有)ケイ・ワークス
私たちは普段の臨床で咬合器を使わない日は無いが、種類もメーカーも多岐にわたり、また症例ごとに使い分けることも
多く、すべての症例を一つの咬合器でまかなうことは難しいのが現状である。これにより技工所の棚は今日使うことの無い
数多くの咬合器で占領されることになる。また、長期間にわたる症例の場合、診療室との間で何度となく咬合器のやり取り
をすることになり、煩雑であり、破損の恐れもあり、コスト高にもつながる。
このことから咬合器の有効利用を目的に、ある市販の咬合器を改造して使っているが、症例においては有効な利用法である
と思えるので、これをご紹介したい。
『臼歯部咬合面のマテリアルを考える』
長谷川篤史 Organ Dental Lab
ジルコニア・EMAXなどのセラミックから、ハイブリットレジンやPMMAなどのレジン系のマテリアルなど多くの
新素材が最近目覚しく開発されている。ではどのマテリアルが良いのか? 数年前までは、「エナメル質と同等な強度を
持ったマテリアル」というコンセプトのマテリアルが数々のメーカーから開発され市場に出ていた。
しかし最近ではジルコニアに代表されるような驚くべき強度を持ったセラミックなどが開発されている。もちろん術者側
からすれば、補綴物が破損しないほうが良いに決まっているが、実際での口腔内への影響はまだまだ未知ではないだろうか。
とにもかくにも、このような様々なマテリアルが開発される事で、術者に選択権があることは喜ばしい事である。
今回、マテリアルをどのように選択すればよいのか皆さんと考えてみたいと思う。
『IODアタッチメントの維持力の比較』
今田裕也 協和デンタルラボラトリー
団塊の世代が退職する年代を迎え、経済的問題から、インプラントオーバーデンチャー(以下IOD)を選択するケースは、
今後益々増えてくると思われます。IODにすることで、今まで十分に食事ができなかった患者さんが満足出来るということは、
技工士にとっても嬉しいことだと思います。
ただ、実際に患者さんの立場に立ってみた時、ただ噛めるだけでは無く、日々のメンテナンスも重要だと感じます。
そこで今回は技工士サイドで確かめられる事として、IODの着脱に大きく関係するアタッチメントの維持力を
様々なケースで測定し、その比較を発表したいと思います。
2012年11月 定例会
2012年11月10日/総評会館 501会議室/14:00〜17:00
内容/会員報告 河尻克己・高辻威志・井ノ内由布子
11月定例会の内容
『7月Wクリック被災地訪問の報告』
河尻克己 (有)ケイ.ワークス
高辻威志 J.ジョークラフト
井ノ内由布子 (有)プレシジョン デンタル セラミック
7月7日、8日にかけて一泊二日で宮城県松島を訪れ、被災地在住の歯科技工士である神山氏と杉澤氏をお招きして、
被災直後の様子やボランティア活動と現状の問題点などスライドを交えて語っていただいた特別講演会の内容を、
お二人の講演データをお借りして報告いたします。
また同時に、現地で撮影した写真を交えて被災地の様子も簡単にご覧いただきます。
2012年10月 定例会
2012年10月6日/総評会館 502会議室/14:00〜17:00
内容/会員発表 尾留川泰志・高辻威志・平野周太郎・遊亀裕一・山崎容道
10月定例会の内容
『歯科技工士も意識しよう」〜炎症と力のコントロール〜
遊亀裕一 (有)山手デンタルアート
歯科技工士も修復物による歯周組織への影響を知ることは重要です。
例えば、いくら歯周組織が健全であっても歯へ加重負担があると血行障害が生じ、酸素の代謝障害から歯槽骨の吸収や
歯の動揺が起きます。あるいは、正常な咬合状態で あっても清掃性の悪さから歯周組織に炎症があると同じ症状が現れます。
歯科医院において、清掃指導やスケーリング、そして咬合調整により炎症や動揺などの症状を 軽くすることはできますが
症例によっては歯周炎と咬合性外傷を合併していることもあるため、 全ての患者さんにそれらの対処では不十分です。
そのため、歯周治療や修復治療が必要となり、 我々歯科技工士には炎症と力のコントロールを意識した技工が求められます。
そこで今回は、それらに関する技工を臨床例と共に述べ、明日からの皆様のお役に立ちたいと考えています。
2012年9月 定例会
2012年9月1日/総評会館 402会議室/14:00〜17:00
内容/会員発表 河尻克己・高橋 均・須藤賢司・生田正樹・神崎亮太
9月定例会の内容
『排列時短!ベラシアSA(キュービックパック)』
高橋 均 (株)松風
近年、歯科を取り巻く環境も、より短時間で質の良い医療を提供しなければならない厳しい時代となっています。
人工歯においても臨床的に扱いやすい硬質レジン歯が数多く市販されているなかで、特に保険適応歯は、その特性や
品質に加え価格も大きな選択肢の一つに上げられています。
そのような中、特別なテクニックも必要としないので学生からベテランの歯科医、歯科技工士まで幅広くご使用いただけ
るように開発したのが「ベラシアSA」です。排列した状態で、削合調整することなく両側性平衡咬合(バランスドオクルー
ジョン)になる人工歯です。
今回は、この「ベラシアSA」と5月末に発売しておりますレジン用表面滑沢「レジングレーズ」を紹介させて頂きます。
『近況報告(小児口腔育成やマウスピースによる矯正について他)』
生田正樹 サンエス石膏(株)
大阪営業部より、福岡営業所へ転勤し、約5ヶ月が経過しました。 転勤によって、環境が大きく変わり、忙しい毎日ですが、
症例発表の順番が やってきましたので、近況報告として大阪でお世話になっていた小児口腔育成 とマウスピース矯正に
ついて少しだけお話させていただきたいと考えております。詳しくは報告できませんが、よろしくお願いいたします。
『第三者目線で(勝手に)考える“よいラボ”の特徴』
神崎亮太 医歯薬出版(株)
「論文執筆をお願いする」という大義名分を理由に垣根なくラボや歯科医院にお邪魔できるのは、歯科雑誌編集者の
ある意味での特権かもしれません。あくまでも第三者目線に過ぎませんが、「よいラボだな」と感じたり、スタッフが
長続きしているように見受けられるラボには、何かちょっとした共通点があるような……。
プラス/現在小誌では販売部数をなんとか伸ばすための方策として、歯科技工士資格を持たない編集部がより専門的な
意味で有意義な誌面内容を企画立案するための方法について、検討を始めています。このことについても、先生がたに
ご意見お尋ねさせていただければと願っております。
2012年6月 定例会
2012年6月2日/総評会館 501会議室/14:00〜17:00
内容/会員発表 井ノ内由布子・田中良範・白石大典・松浦賢治・山口芳正
6月定例会の内容
『メタルボンド用合金パラジウム系メタルについて』
田中良範 (有)エフ・イー・エー
貴金属の高騰により、ここ5年でメタルボンド用合金のグラム単価はハイプレシャスで2,000円前後プレシャスで
1,700前後セミプレシャスでも1,300円前後の値上げになり、ユーザー様のニーズもプレシャス中心からセミプレシャスや
パラジウム系メタル中心に変わっています。
多くの方が使用メタルを変える際トラブルの事を気にされ、特にパラジウム系に変える際はかなり悩む様に感じます。
しかし実際お使い頂くと『思っていたより使いやすい』と言われる事が多いです。
以前は陶材が黄変してしまう為パラジウム系と言えばノンシルバーでしたが、現在は陶材が黄変防止された為
シルバー含有のメタルが主流になっており、以前に比べ扱い安くなっていると思います。
今回はパラジウム系メタルについて各クラスとの比較・長所・短所・注意点を交えながら発表させて頂きます。
今更メタルの話で大変恐縮ですが、宜しくお願い致します。
『CAD/CAMシステムによるフルカントゥアクラウンと
フルジルコニアクラウンの効果的カラーリングについて』
白石大典 (有)湘南セラミック
近年、CAD/CAMシステムを応用した補綴物は著しく多くなってきました。
この勢いは今後ますます加速していくことが予想され、臨床で多く使われるようになると思われます。
また、今後、口腔内スキャナーの普及と共にこの勢いはさらに加速していくことも予想されます。
ジルコニア技工においては、コーピングが適合よく作製でき、前装材の厚みを考慮し均等にカットバックすることが
できれば良い時代は終わりました。現在はフルカントゥアクラウンが精度良く作製できることが必要となってきました。
ワックスアップしたクラウンをダブルスキャンするのではなく、CADソフト上でフルカントゥアーのクラウンを
作製する手法と、この機能を一番活かせるフルジルコニアクラウンのカラーリングについて紹介します。
『Straumann® CARES® CS2を活用した技工フローと今後』
松浦賢治 ケン・デンタリックス(株)
近年、一般産業界における製造業を取り巻く環境はめまぐるしい変化を続けており、CAD/CAMツールや工具、
工作機械はもちろん、ものづくりの基盤である人の技術についても、大きな技術革新の動きがあります。
レコードやカメラから始まったとされているデジタル化は、今や携帯電話からPCまで、私たちの生活に
なくてはならない物として浸透しています。
一方、歯科医療においてもCAD/CAMを利用した補綴物や、CTを利用したシミュレーションガイドが急速に発達して
います。CAD/CAMにおいては、生態適合の良い素材(ジルコニアやチタン・コバルトクロム)で製作でき、従来の
鋳造用金合金より製作コストが明確になりました。
つまり、鋳造用合金ではケースごとに金属使用量が違うため、イニシャルコストに不確定要素が多いのが現状でした。
また、ガイドサージェリーに使用される光造形型のタイプでは、口腔内での不適合による誤差で、埋入予定位置や深度が
ずれるというトラブルがありました。
一方、ゴニックスでは、術前のシュミレーションはもとより、口腔内で確実に適合するガイドを製作する事が可能となり、
最終補綴物を鑑みた安全性の高い手術が担保されるようになりました。
以上の事から、Straumann®CARES®CS2を利用したいくつかの事例を交えながら、デジタル・イノベーションのプロセスの
本質について、またそれら装置の競争優位性について独自の分析をしたいと思います。
『コバルトクロム合金と陶材の焼付き強度』
山口芳正 (有)フェスタデンタルテクノロジー
昨今の金価格の高騰によって、陶材焼付け用金合金はコバルトクロム合金にシフトしているようです。
当会での例会で取り上げた時も皆の関心の高く実際、各社売り上げを伸ばしていると聞きます。
しかしながら、従来から安心して使用してきた金をベースとする焼き付け用合金と比較して、重さや価格を抑えられる
ものの焼き付き強度に由来した破折など予後への心配が残ります。
そこで、自社独自の方法で理工学的見地から最大限の強度を得られるような術式、材料の組み合わせを見出すための
テストを始めました。
本日の発表では、実験を始めてまだ日が浅く、試験片の数は膨大となることから結論には至っておらず、
今回はその経緯と方法、および実験結果をより理解するために、日本でも1993年から採用されたSI単位についても
述べさせて頂きます。
2012年5月 特別講演
2012年5月19日/総評会館 401会議室/14:00〜17:00
内容/特別講演 木下勝喜氏、千葉慎太郎
5月特別講演の内容
『歯科技工士のボランティア活動』〜東日本大震災で学んだこととこれからの課題〜
木下勝喜氏 (株)ウェイド代表取締役
平成23年3月11日金曜日 午後2時46分18秒 日本国内観測史上最大のマグニチュード9を越える
未曾有の大震災が東北地方に甚大な被害を齎しました。ご家族やお友達、お知り合いが被災され不自由な生活を
余儀なくされている方々にはお見舞いを申し上げます。そして尊い命を奪われた方々に心よりご冥福をお祈り致します。
神奈川県歯科技工士会 常務理事に就任し、何か被災者の方々のお役に立てる事ができないだろうかと復興支援委員会を
昨年5月に設立してから被災地を訪れるまでどのような活動をしてきたのか。
ソーシャルネットワークシステム(SNS)をどのように利用して活動に結びつけたのか。
実際に被災地に3度訪れ体験した歯科技工士としての災害ボランティア活動を被災地で聞いた現実を交えてお伝え
したいと思います。また今後の歯科技工士の災害復興ボランティア活動の課題と可能性についても皆様と共に
考えたいと思います。
『震災から一年、身近にあった被害状況の今』
千葉慎太郎 ウィング千葉・デンタルラボラトリー
昨年の東日本大震災は、地震とそれによって発生した津波で大きな被害をもたらし、更に、福島第一原子力発電所の
被災による事故が発生し世界中の人々が知るところとなりました。
私の出身地である宮城県は被災地の中心でした。気仙沼、石巻、松島、塩釜、仙台の沿岸部に押し寄せた津波の様子は、
TVで何度も放映されて記憶に新しいのではないでしょうか。御遺族の方々には心よりご冥福をお祈り致します。
私の町は同じ県内でも津波の被害は無く、あまり話題にならなかった内陸地域です。しかし、帰郷した際に両親や
同級生から見聞きした当時の様子は、今までに経験の無い事ばかりでした。
特に、ライフラインの電気・水道が復旧するまでの日々は、寒さとの戦いだったと言います。
一軒家・老人・一人暮らしと過疎を絵に描いたようなこの町では、避難所は設置されず、水や食料の配給は
支所(旧役場)まで行かなければならず、唯一の交通手段のクルマは震災後ガソリンがスタンドから消えてしまい、
受け取りに行けない、買い物に行けない自宅難民と言われる住民が多数発生した状況でした。
今回は、昨年3月の地震発生時やそれからの出来事、あれから一年が過ぎた現在の町復興の様子を写真と共に
報告したいと思います。
2012年4月 定例会
2012年4月7日/総評会館 502会議室/14:00〜17:00
内容/会員発表 浅川 勝・青木典男・千葉慎太郎・佐々木大樹・杉山雅和
4月定例会の内容
『義歯刻印のはたす役割』
千葉慎太郎 ウィング千葉・デンタルラボラトリー
皆さんは“義歯刻印”と聞けば、義歯に患者の名前を何らかの方法で入れる事とすぐに思い描けると思います。
現在、この全国的なボランティア活動は、一般の方々にも知られてきました。特に、進む高齢化社会において
介護を必要とされる病院や施設からの依頼が多く、とても重要な役目と果たします。
ある病院での事、調理室に片づけられた食べ残しの中から下顎義歯が見つかり、解決はしたものの、持ち主が
判るまで職員達は大変な労力と時間を要しました。特に、老人性痴呆の場合は、私も立ち会いで現場を見ているが、
Drが呼びかけても、口を開く事をしない(開けない)のです。無理強いをすれば、口に差し込んだ指を噛まれる事も
あるそうです。この事件も、名前が刻印されていれば.....です。
分らない他人の暗証番号をアナログで探し当てる行為に似ています。
現段階では後付け法ですが、もし、義歯製造を担う我々が、製造段階で刻印をしていれば、患者にとって、
我々にとってどのような効果が得られるのかを、私が今年の2月26日に参加したボランティアの写真をお見せしながら
解説したいと思います。
『アメリカ視察の報告』
杉山雅和 (有)アートセラミック
昨年、IDS視察に行き世界の動向など感じたままを報告させて頂きました。
今年は 2月23日~3月1日までアメリカ視察に行ってきました。シカゴではミッドウインター 展示会・ラボデイを
視察し、ロスアンジェルスではUCLA大学歯学部、ロマリンダ大学にて講演を聴講し、大学内や病院内を視察させて
いただきました。またラボは World LabとUltimate Style,G&H Dental Arts,Incの3社を視察させていただきました。
そこで今回の発表はアメリカ視察をまた感じたままに報告させて頂き、ヨーロッパやアメリカの歯科界の動向を見据え、
日本においての今後を皆さんと一緒に考えて いきたいと思います。
2012年3月 定例会
2012年3月3日/総評会館 502会議室/14:00〜17:00
内容/会員発表 山口周行・長谷川俊弘・安孫子貴祐・澤畠孝重
3月定例会の内容
『新しいネットワークのかたち』
山口周行 (有)シュウデンタルラボ
未曾有の大災害となった東日本大震災からもうすぐ1年が経過しようとしていますが、今なお現地で苦しむ人々のことを
思うと心が痛みます。震災直後には命の確保およびライフラインの復旧が優先的に行われ、時間の経過とともに生活基盤
の安定や衣食住のクオリティー向上が求められ、現在は少しづつ次なるステップの「復興」に向けて様々な模索が続いて
いるようです。現地に赴いての医療や労働活動に加え、この1年の折々でデジタルツールを利用した新しいスタイルの
ボランティアもその過程毎に全国各地で生まれ、沢山の効果を発揮してきたことが様々なメディアを通して伝えられて
きました。
今回はそうした方々の活動の記録を紹介しつつ、そこからボランティア素人の私が感じた想いを述べさせていただき、
加えて今後発生が危惧される多くの震災に私達が直面した時、この度の災害から得た教訓をその時どう活かせるのかも
一緒に考えてみたいと思います。
『Twitter(ツイッター)を始めてみよう!」~基礎編~
長谷川俊弘 クライム
首都圏でも高い確率で直下型の地震が起き、いつ災害に遭うかわかりません。
大規模な災害が起きると真っ先に心配なのが家族や知人の安否であり、自分の状況も伝えたいと思います。
しかし、携帯電話の通話やメールは集中してしまい、つながらないか、つながりにくい状況が続くことになります。
そんな電話やメールが使えない環境でも、インターネット経由のサービスは使える可能性があります。
災害時における情報ツールの1つとして「Twitter(ツイッター)」を使用してみました。
今回「Twitter(ツイッター)」の使用方法や災害時の情報収集法などお話ししたいと思います。
『iPhone、iPad、iPodtouch等のデジタルデバイスを使用した震災や災害に備えた対策』
安孫子貴祐 アスタリスク
311大震災以降、地震や災害に対して考え方が大きく変わった方が多くいるのではないだろうか。いつ起こるか
分からない大震災に備え、各々必要最低限の非常食や 備蓄等の準備をしている方が周りに増えてきたと感じて
おります。いざ大きな震災が 起こると、交通機関はマヒし電気等のインフラは断絶、携帯電話の通話やメールが
使えなくなるという状況化で、どのように自分や家族の安否を確認、情報を収集すれ ば良いのか?
あらかじめの用意や準備をすることにより、震災時に慌てること なく行動することができるのではないかと思って
おります。今回、Apple社製のスマートフォン(iPhone)や、いつも身近に持ち歩いているデバイス機器(iPadや
iPodtouch等)を中心に、災害時に使えるアプリや役立つサイト、 お役立ちグッズのご紹介を通し、いざというときの
為の災害に役立てるご提案を したいと思います。
『東日本大震災から学ぶ 〜自宅や会社での備え〜』
澤畠孝重 JADE
昨年、3月11日に発生した東日本大震災は国内観測史上最大規模のマグニチュード9.0を観測し、東北から関東の
太平洋沿岸は大津波に襲われました。その被害規模が大きいことから、いまだに 復興への道は険しい状況のようです。
Wクリックでは、少しでも被災者のサポートが出来ればと「Wクリック東日本震災支援会」を起ち上げ、私も実行委員
の1人として活動してきました。その活動の中で被災された方々の話を聞き、いかに日頃の予防や備えが重要なのかを
感じています。東京近郊においても、大震災に伴う放射能の問題や富士山噴火の可能性、今後30年以内に首都直下地震
が70%の確率で発生すると予測されており、近い将来には私達も被災する可能性が十分 にあります。
今回の発表では、普段から知っておいた方がよい情報サイトや、自宅や会社で備えておいた方 がよい防災グッズ・
避難セット、歯科技工士ならではの震災対策等を紹介したいと思います。
『ガイガーカウンター、放射線量計測器の評価』
山口芳正会員から提供された放射性物質(トリウム)を
計測したところ、α線でも数値が上がりました。
室内の数値よりも窓の外の方が数値が高い結果が出ました。
安孫子会員、澤畠会員、日本製
山口周行会員 ロシア製
須藤賛助会員 中国製
Wクリック分科会『twitterを使おう』
講師:Wクリック復興支援委員会
(山口(周)、安孫子、澤畠、長谷川(俊))
出席者/白石、杉山、佐々木、橘田、中林、山口(芳)
井ノ内、山崎、尾留川、須藤、高辻
2012年2月 総会・定例会
2012年2月4日/(株)大江戸コンサルタント 大会議室/14:00〜17:00
内容/賛助会員発表 神崎亮太・渡邊・高橋 均・青木典男
/復興支援委員会経過報告 山口周行
2月定例会の内容
『『歯科技工』への論文ご執筆のお願い』
神崎亮太 医歯薬出版(株)
小誌はおかげさまをもちまして3月号で通巻400号という一つの節目を迎えます。そして、500号、1000号へ向かって
今後も同じように発刊を続け、歯科界、歯科技工界に微力を捧げさせていただくためには、歯科技工士の先生がたに
これまで以上に積極的に論文をご執筆いただくことの必要性を痛感しております。
ベテランご執筆者である一部の先生方には釈迦に説法になってはしまいますが、改めて論文のご執筆手順等について
編集部からの簡単なご説明とお願いを致したいと思います。
『東日本大震災支援復興委員会からの経過報告』
山口周行実行委員長
震災復興委員会としてのこれまでの活動報告。
デンタルあげたるもらっだるの運用状況とFACEBOOKの活用について。
会員全員の登録が望まれる。
今後の展開について。
2011年12月 定例会
2011年12月3日/総評会館 401会議室/13:30〜17:00
内容/会員発表 今田裕也・佐々木大樹・長谷川篤史・山崎容道・井ノ内由布子
12月定例会の内容
『デンチャーステインについて考える』
今田裕也 協和デンタルラボラトリー
技工を続けて早7年になります。コマーシャルラボという事もあり、患者さん一人一人の口腔内環境、そして術後経過が
不透明な部分はあります。臨床上、患者さんの術後の観察となると、義歯の増歯、修理の際、ドクターから依頼された
技工物を見れるくらいです。
そんなとき目立つのは、デンチャーの汚れです。汚れが溜まり見るからに不衛生なデンチャーもあります。
患者さんのQOLを高めるはずの私たちの仕事が、逆に口腔内環境を悪くし、健康を害している可能性 も考えられます。
そこで、今回はデンチャーステインをもう一度考え、患者さんにラボサイドからできる事を実験もふまえ発表させて
頂きたいと思います。
『K7によるスプリント製作の簡便法』
山崎容道 (有)ワイデント
昨年、熱可塑性樹脂によるスプリント製作の現状について報告させて頂きました。弾力性、耐久性などの利点を
活かして舌側を覆わず違和感の少ない形態が可能になりました。
しかし、適合性が安定し難く機械材料の設備投資もかかるので何か良い作製方法がないかを模索していました。
そのような時期にドクターが求めているスプリントの要件を勉強会で聞くことが出来ました。
その要件とは
・今よりもっと単純に咬合をチェック可能な形態にすると修正も楽になる
・その顎位が正しくて効果が現れるのかを判断する試用の物でもあるため安価な物を要求していることだと
気付かされました。
そこで光重合樹脂を用いて必要最小限で咬合安定を得られる違和感の少ないスプリントを簡便に製作するように
なりました。今回はその製作法とドクターからの反応はどう変化したのかを報告させて頂きます。
2011年11月 定例会
2011年11月12日/医歯薬出版(株) 会議室/13:30〜17:00
内容/会員発表 長谷川俊弘・高辻威志・石橋直哉
賛助会員広報 (株)松風、ペントロン・ジャパン(株)
11月定例会の内容
『創刊40年目の廃刊…!? ─商業出版社における歯科技工出版ビジネスの将来性』
石橋直哉 医歯薬出版(株)
「今年上半期に休刊に追い込まれた月刊誌は100点以上」──こんな(月刊誌編集者にとっては)衝撃的な数字を
見つけました。私も先日ある著名な歯科技工士の先生から「出版社も楽じゃないだろうし、新しい技法などが出尽くした
今の時代に、歯科技工雑誌は毎月出す必要はないんじゃないか」と言われて凹みましたが、この言葉に限らず、
広告収入の減少傾向が定着し、将来的な歯科技工士数の減少も予測されるなかで、歯科技工誌を出版し続けることが
「ビジネスとしてふさわしいのかどうか」という議論が弊社でも佳境を迎えています。
当日は少々のお時間を頂戴し、歯科技工誌はこれからも必要なのか、必要とされるとすればどのような商業サービス
形態になるのか等について、ご指導・ご意見を伺えれば幸いです。
2011年10月 定例会
2011年10月1日/総評会館 401会議室/13:30〜17:00
内容/会員発表 浅川 勝・田中良範・平野周太郎・荻野真巧
10月定例会の内容
『ジルコニアによる臼歯部人工歯の製作』
荻野真巧 (有)アペックス
口腔内で長期安定した機能を営む義歯を製作するためには人工歯の素材から考える必要がある。
現在硬質レジン歯、陶歯、金属歯が義歯用人工歯として使用されているが、一番多く使われているのは
硬質レジン歯であろう。しかし、人工歯の素材としては咬耗し易く長期使用を考えれば本来選ばれるべきでは
ないはずだが操作性、審美性及び修理のし易さなどから多用されている。
当ラボも硬質レジン歯を使用した義歯を作ることが多いが、長期安定を考えた歯科医師からの指示により
陶歯及び金属歯を応用した義歯もまた多く製作している。しかしながら症例によっては陶歯の指示であっても
スペース不足やクラスプ等の維持装置により硬質レジン歯を使用せざるを得ない事もよくある。
そこで上記の問題を解決し強度も審美性も兼ねたジルコニア人工歯を使用したパーシャルデンチャーの製作法
についてお話ししたいと思います。
2011年9月 定例会
2011年9月3日/貸教室・貸会議室 内海 101会議室/13:30〜17:00
内容/会員発表 佐々木純・高橋 均・尾留川泰志・中林 理・青木典男
9月定例会の内容
『USTREAMの使用法と活用のヒントを探る』
佐々木純 アプローズ
パソコンを使用して、日本国内はもとより全世界に向けて生放送できるのがUSTREAM(ユーストリーム)です。
必要な器材はパソコンとWEBカメラ(ビデオカメラ)のみで、これさえあれば誰でも生中継で好きな映像を放映する
ことが可能で、どなたでもパソコンでその映像を視聴することが出来ます。
東日本大震災の際にも、NHKやTBSなどがUSTREAMで連日放送されていました。仕事場にテレビの無い環境でも
生中継の映像や情報がパソコンから得られたのでとても助かりました。
以前から、「WクリックでもUSTREAMを活用できる方法があるのでは?」と思っていましたが、震災をきっかけに
生放送の実際にトライしてみました。
まだまだ初心者ですので基本的な操作法の解説だけになってしまいますが、映像の画質や音声をご自身のパソコンで
ご覧いただき、Wクリックでの活用法の可能性を皆さんと一緒に探ってみたいと思います。
『サーモフォーミングによるオーラルアプライアンス製作システム紹介』
高橋 均 (株)松風
近年、ホームホワイトニングの浸透状況や、格闘技やスポーツにおけるマウスガードの装着義務化が広がっていることも
あり着実に需要が高まっている。オーラルアプライアンスとは、口腔内に装着して使用する装置の全てを指すが、特に
スポーツマウスガードや,ブリーチングトレーなど、サーモフォーミングにて製作した物を指して使われる言葉である。
弊社では、関連器材として成型器「モデルキャプチャー」と成型シート「キャプチャーシート」を販売し5年が経過しており、
さらに充実したサーモフォーミング関連製品の開発に取り組んできた。
今回は、サーモフォーミング(熱成型)によるオーラルアプライアンス(口腔内装置)関連材料をご紹介します。
<新製品>
・成型シート2種(キャプチャーシート プロ、キャプチャーシート ハード)
・石こう(ヒドロギプス FS)
・分離材(アットバニッシュ TF)
・成型器(モデルキャプチャーTRY)
『今、電気をかんがえる』
中林 理 ケン・デンタリックス(株)
去る、3月11日、未曾有の大震災によって多くの尊い命が、犠牲となりました。さらに、それに伴う福島原発事故により、
放射能汚染、電力不足など様々な被害が発生し、今もなお、その脅威にさらされています。
首都圏に住む私たちも、計画停電によって、その影響を大きく受けることとなりました。
しかしながら、それをきっかけに、世の中に節電の意識が芽生えはじめることとなりました。
そこで、本プレゼンテーションでは、それまで当たり前に使っていた電気について、改めて考え理解を深めるとともに、
技工のみならず、もはや人が生活していくうえで欠かすことのできない電気と今後、どのように向き合っていくべきかを
考えていきたいとおもいます。
『睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは』
青木典男 ペントロン・ジャパン(株)
昨今、マスメディアによるSAS(睡眠時無呼吸症候群)に間する報道を目にする機会も多く、ブームともいえる健康志向と
医療に対する関心の高まりが国民のSASに関する意識も急速に増加しています。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは、「7時間の睡眠中に30回以上の無呼吸(10秒以上の無呼吸)をきたす疾患群」と定義
されてます。睡眠中に舌(シタ)や軟口蓋(上あご奥の柔らかい粘膜)が弛緩し、一時的に気道が閉塞されるため、呼吸
が停止する病気です。
呼吸停止により脳が酸素不足を感知して、呼吸を回復するため、一時的な覚醒(目覚め)を即すので、窒息することは
ありませんが、この呼吸状態を一晩何度も繰り返すことで睡眠不足による昼間の強い眠気や心筋梗塞、脳梗塞などさま
ざまな病気を誘発することがわかってます。今回、治療の現状と歯科における新しい有効な口腔内装置を紹介します。
2011年7月 定例会
2011年7月2日/貸教室・貸会議室 内海 101会議室/14:00〜17:00
内容/会員発表 澤畠孝重・安孫子貴祐・須藤賢司・河尻克己
7月定例会の内容
『Wクリックらしい「復旧支援サイト」をめざして』
澤畠孝重 JADE
東日本大震災から3ヶ月が経過しました。あまりにも広い範囲での震災のため、なかなか復旧作業が進んでいないのが
現状のようです。そんな中、スタディグループ Wクリックでも受難された方々への復興支援をすることが会員会議で
決定し、実行委員により支援の方向と内容が検討されています。
現在、1,歯科技工同業者の復旧・復興を支援する。2,インターネット上に支援・情報を提供&授受できるサイトを作る。
ということになっています。
しかし、物資授受のサイトは、お互いに相手側の情報が見えないと不安であり、参加し難いサイトになってしまいます。
そこで、実名・メルアド・技工士学校卒業校・卒業年度を登録してもらってから物資授受のサイトに投稿できるような
方法を考えています。
1つは掲示板を利用する方法、もう1つはfacebookを利用する方法です。それぞれメリット・デメリットがありますが、
今回は掲示板を使用する方法を紹介したいと思います。
『SNS(ソーシャルネットワーキングサイト)を考える-使用法と活用法』
安孫子貴祐 asterisk
SNS−ソーシャル・ネットワーキング・サイト(以下SNS)という言葉を、一度は耳にした人は多いと思います。
ここ数年で会員数は上昇し、いまやSNSとブログは世界のネット人口の約67%が利用していると言われるほど急成長
しています。
そもそもSNSとは、Social Networking Site(またはService)の頭文字をとったもので、ネット上での人と人とのつながりを
促進・サポートするサイト(サービス)のことをいいます。
ただ、SNS(TwitterやFacebook、mixiやMyspace等)に対して興味はあるが、実際どのように使用し活用したら良いかなど、
多種多様にあるSNSの利用方法を聞かれることもありました。
東日本震災以降、SNSの存在や意味が新たに注目されてきている今、Wクリックの支援活動でもこれらのSNSを利用し
「311歯科支援・情報サイト〜クリック・サポート」(仮)を立ち上げることとなりました。
これらの活動内容等をおり交ぜながら、復興や支援に対してSNSを活用し、いま自分達(Wクリック)にできることを
お話させていただきます。
『模型表面処理剤の現場的実験と評価』
河尻克己 ケーナイン ファンクション デンタルラボ
石膏模型の保護を目的とする表面処理剤は市場に大変多く存在しています。
一般ホビー用途の製品を使われている方もいらっしゃるかと思いますが多種多様な製品の中から皆様はどの様な基準で
選択されているのでしょうか。
今までルーチンで使用していた製品が突然の販売中止や仕様変更により慌てて次の製品を探し出す事しきりです。
そんな時頼りになるのが信頼できるSGの仲間の口コミでしょうか。
しかし、いざ使ってみると手技や環境が異なるため
個人的な要件を満たさず無駄な出費となる事も多いように思います。
本発表では今まで個人的に購入し使用してきた材料を元に極めて現場的な試験を行い主観的な評価を行った内容をお話し
させていただきます。
個人で多くの製品を購入し評価することは経済的にも時間的にも大変困難です。主題の素材に限らず皆様がお使いの
“一押し”を共有する手法を模索するのが本発表のゴールと考えております。
2011年6月 定例会
2011年6月4日/総評会館 501会議室/14:00〜17:00
内容/会員発表 松浦賢治・遊亀裕一・千葉慎太郎・白石大典・山口周行
6月定例会の内容
『Wクリックの発表とは,内容の選択について』
松浦賢治 ケン・デンタリックス(株)
発表を行う際に大前提は、受講者に伝えたいことを発表テーマに掲げることになります。つまり、話したいことがあってこその発表になります。当たり前のことですが、伝えるべきメッセージもなしにいい話はできません。その他、基本に考える内容としては会員相互の情報共有を行い、役立つ情報を提供することにあると思います。また、心がけたい点としては“分かりやすい”“聞きやすい”“見やすい”などがあげられると思います。しかしながら、経験者でも思うように発表できないこともあると思います。ましてや、経験の少ない発表者であればなおさら難しいと思います。学会発表ではシビアに求められることでも、スタディーグループでの発表には経験値やスキルを理解し、発表が稚拙であっても暖かい心で会員相互がアドバイスを行うことが重要であると考えます。
(今後の歯科技工の展望と労働集約型から装置産業へのシフト)
KaVo CAD/CAM エベレストを使用し、早いもので7年が経過しました。導入当初は日本で一号機だったこともありCADのエラーやCAMのエラーなど、対処法が分からず思った通りにフレームが製作できませんでした。一時は半年程臨床で製作することを断念していた時期もあり大変苦労しました。最近ではそういった問題もなくなり、NobelBiocare ProceraForte / Jenion /Straumann CS2 / DentalWing 5Dなど、5台のスキャナーをそれぞれの用途に合わせて使用しています。クラインブリッジのみならず、義歯のクラスプやプレート、インプラントの上部構造まで設計でき、データを立体造形するプリンターでパターレジンに置き換えれば、かなり省力化になります。現に宝飾業界では3Dデータをプリンターで製作し、品質を維持しながら製作時間短縮を行っています。今後,予想される技工士人口は確実に尻つぼみになっていきます。その状況を打破するには、手作業を機械化していくことが重要であると考えています。そこで現在、弊社で行っている取り組みを紹介したいと思います。
『発表内容の構成、抄録の書き方』
遊亀裕一 (有)山手デンタルアート
スタディグループにおける発表では、会員が新しい技術や機材の提案、あるいは新規性のある知見や研究・実験などの
報告を行います。そして、そこから生まれる質疑応答やディスカッションは、会員相互の情報交換にも繋がります。
このような場面において発表内容が大切になりますが、その内容を的確に聴講者へ伝えるには、発表内容の構成が重要に
なります。例えば、なにかを実験した場合の構成は基本的に以下のように示すことが出来ます。
1 表紙(タイトル、名前)
2 背景・目的
3 実験(実験方法、実験内容)
4 結果(実験結果、解析等)
5 考察
6 結論
これらの発表構成は内容によって変わりますが、起承転結の流れに基づくものが良いでしょう。
今回は昨年12月にお話しした「抄録の書き方」と合わせ聴講者に分かりやすい発表はどのような構成にしたら良いのか
お話しさせていただき、皆様のお役に立ちたいと考えています。
『クオリティの高い写真の条件』
千葉慎太郎 ウィング千葉・デンタルラボラトリー
最近の歯科雑誌を見ていると、写真の高いクオリティに驚きと尊敬の念が湧いてきます。
それは、見せたい歯牙(補綴)を中心として、それを際立たせる様に全てがバランス良くかみ合っていて
大きさや撮影角度に統一性があるのです。更に、印象、または治療開始から完成までのストーリーになっています。
少し前までの、使用前・用後では、読者を納得させるには、少し物足りないと誰もが思うほどになっています。
現在、私が写真を撮影するのは、シェードテイク時だけです。過去幾度もの撮影経験から、その目的をはずす事は
ありませんが、クオリティとしては全体の統一性に配慮がなされていないために、完成写真までを撮影できたとしても、
知り合い同士の場でディスカッションには使えますが、そこまでです。
では、最近のクオリティが高い写真とはどのような条件を満たしていると考えられるのか、
具体例を示しながらお話したいと思います。
『プレゼンソフトの効果的な使用法』
白石大典 (有)湘南セラミック
近年のプレゼンテーション作製用ソフトは誰でも簡単に作製できるように工夫され、とても身近なものに
感じられるようになりました。多様なエフェクト効果やアニメーションをうまく使ったプレゼンはとても魅力的で
観る者を惹き付けます。しかし、簡単に使えるようになった多様な機能をうまく使わないと、その効果がプ レゼンを
台無しにしてしまっていることもあります。
人を惹き付け伝えたいことを的確に伝えることができるプレゼンをつくるために、サイズや縦横比の設定、
ノート機能の効果的な使い方、フォントの大きさ配色などを代表的なプレゼンソフト、PowerPointとKeynoteを例に
使用方法を皆様と一緒に検討できればと思います。
『聴き手に優しいプレゼンテーションを制作するために』
山口周行 (有)シュウデンタルラボ
私達が卒業したての4半世紀前では35mmスライドでの2投影プレゼンが主流でしたが、最近では PCによる手法に
完全に代わったことを誰もが感じています。
PCによる手法は、動画で多くの情報を伝えられる、写真を加工・トリミングしやすい、発表直前まで写真やスライドの
組み換えができる、必要資料を添付しやすいなど多くのメリットがありますが、逆に35mmスライドによる手法は
1枚につき30秒、2投影でワンショット1分間という大体の時間配分が可能、字幕スライドは製作法が難しかったことも
あり文字数が限られていた、ビデオ機器を使わない限り動画という手法がなくプレゼン自体がシンプルだった、など
作り手だけに限らず聴き手の立場にとっても全体構成を把握するという点で解りやすいプレゼン方法だったようにも
思います。
聴き手に優しい心に残るプレゼンテーションをどのように行うか、その手法を皆さんと一緒に考えたいと思います。
2011年5月 特別講演(IDS参加報告)
2011年5月14日/総評会館 402会議室/14:00〜17:00
内容/IDSに参加した会員による発表報告
橘田 修・山口芳正・生田正樹・杉山雅一
5月定例会の内容
『IDS、およびリングヴァイラー氏のラボ見学の報告』
橘田 修 (有)ケイ・ワークス
今回は、3月22日からドイツ・ケルンで開催のIDS(インターナショナルデンタルショー)の見学と、
大畠さんの厚意により実現した、ディーター・リングヴァイラー氏のラボ見学の報告をします。
以前から日本の歯科医療は、国民皆保険制度や薬事申請の複雑さから良くも悪くも独自の進化をしてきたと
言われますが、はたして世界の傾向はどのようなものなのかを知りたくて渡独してきました。
歯科、とりわけ技工関係はデジタル化が進んできていますが、その代表ともいえるCAD/CAMは2年前に見学
したときと比較して、小型化、高性能化がより進み、普及に伴う低価格化から小規模のラボでも導入可能なもの
まで出てきていていました。
また、ディーターのラボ見学では見学のみならずケースプレゼンテーションもしていただき、日常の仕事を
垣間見ること事が出来ました。IDSと、ラボ見学、合わせて報告させてもらいます。
『WクリックIDS視察ツアー』
山口芳正 (有)フェスタデンタルテクノロジー
何時ぞやのWクリック例会の懇親会で、IDSに皆で行きたいですね。と、発してしまったがために、
ツアコンを仰せ付かり色々準備をして参りました。仕事や講演等で都合が合わず、また先の震災や原発事故の
影響で非常に厳しい折、最終的に7名のツアーとなりました。(別行動を合わせるとWクリック関係で12名)
長時間の移動、広い会場で疲れはしましたが楽しく有意義に過ごせ、なによりも皆が無事に帰国できて企画は
大成功でした。(少しだけ問題あり)今回は、IDSの内容については前回と比較した自分なりに思うところを
述べさて頂きますが、迫り来るデジタル化への圧力を肌で感じていただくため次回以降に参加される方の参考の
ためにツアー内容事態に重きをおいてお話したいと思います。
2011年2月 総会・特別講演
2011年2月5日/株式会社 豊通マシナリー/14:00〜17:00
内容/「センサブルデンタルラボシステムの臨床事例紹介、導入コスト面について」
12月定例会
2010年12月4日/貸教室・貸会議室 内海 101会議室/14:00〜17:00
内容/会員発表 原俊太郎・平野周太郎・澤畠孝重・白石大典
11月定例会
2010年11月13日/総評会館 501会議室/14:00〜17:00
内容/会員発表 青木典男・安孫子貴祐・鮎沢 均・千葉慎太郎・山口芳正
11月定例会の内容
『金属床の巣の行方』
鮎沢 均 デンタルワークAYU
Ti床をレントゲン写真を通し巣の有無、発生場所を観察し
Co床のそれと比較検討を行い、
湯の流れ・巣の発生のメカ
ニズムを考える。
10月特別講演
2010年10月2日/アップルストア銀座 セミナールーム/15:00〜17:00
内容/『お薦めのiPad用アプリとその活用法』アップルストア銀座店 保坂 景氏
9月定例会
2010年9月4日/総評会館 501会議室/14:00〜17:00
内容/会員発表 高辻威志・橘田 修・中林 理・河尻克己・山口周行
9月定例会の内容
『生活するパーシャルデンチャ−とそのデザイン』
山口周行 シュウデンタルラボ
日常臨床は私たちが考える以上に多種多様ですが、クラウンブリッジのように補う欠損が硬組織に限定されれば
材料の違いこそあれそう大きな差がないのに対し、パーシャルデンチャーの場合には欠損形態が多岐にわたり、
その上対合の状態も考慮に入れると様々な設計や維持装置が選択されます。
患者さんひとりひとりのパーソナリティーに一番見合ったものをその中から適宜選択し、実際に製作できるだけの
引き出しをいかに多く持てるかが大事ですが、それらの良好な術後のために私たちはできる限りの予測をし、
なおかつそれでも臨床では予期せぬ多くの問題が発生することも多く存在します。
今回は「パーシャルデンチャーの着脱」という患者さんサイドに委ねられた作業に焦点を絞り、残存する支台歯を
守るための一試行をご紹介いたします。
7月 特別講演会・15周年記念パーティ
2010年7月3日/アップルストア銀座/13:30〜17:00
内容/15周年記念品を会員へ贈呈
「iPadの基本操作とWi-Fi設定、各種アプリについて」
アップルストア銀座店 保坂氏
「グループウェアの紹介」 サイボウズ(株)マーケティング 大月氏
6月定例会
2010年6月5日/総評会館 401会議室/14:00〜17:00
内容/会員発表 高橋 均・長谷川俊弘・田中良範・今田裕也・山崎容道
6月定例会の内容
『新マテリアル ヴィンテージMPについて』
高橋 均 (株)松風
現在、国内外を問わず審美修復物に対する審美性はますます重要視され多様なマテリアルが開発されております。
弊社では、「松風ユニボンド」の発売以来、皆様が容易に自然感あるメタルセラミックス修復物が再現できる
システムとして製品を進化させてまいりました。
また近年では、中核となる「ヴィンテージ」シリーズにおいてアルミナスやジルコニアフレーム用のオールセラ
ミックス陶材の発売に至っております。そして、昨年11月にはメタルセラミックス用陶材の集大成として、
「ヴィンテージMP」が発売となりました。
今回は、「ヴィンテージMP」を含め他新製品の紹介をさせて頂きます。
5月定例会
2010年5月15日/ストローマン・ジャパン セミナー室/13:00〜15:30
内容/Straumann® CADCAM『etkon™ システム』見学・説明会 担当/西田亮栄氏
5月定例会の内容
『Straumann CADCAMのご紹介』
西田亮栄 ストローマン・ジャパン株式会社
2010年3月に発売を開始したStraumann CADCAMのご紹介を致します。 スキャナー本体に備わっている機能や適応例、
対応するマテリアル、そしてカスタムアバットメントの製作方法をパワーポイントでご説明致します。
その後、実機でのデモンストレーションを予定しておりますので、皆様がStraumann CADCAMをより身近に感じて
いただけるならばと考えております。
http://www.straumann.jp
4月定例会
2010年4月3日/総評会館 502会議室/14:00〜17:00
内容/会員発表 佐々木純・井ノ内由布子・須藤賢司・浅川 勝・遊亀裕一
3月定例会
2010年3月6日/貸教室・貸会議室 内海 101会議室(水道橋)/14:00〜17:00
内容/会員発表 杉山雅一・荻野真巧・長谷川篤史・松浦賢治
3月定例会の内容
『ミャンマー、ペルー、上海の歯科事情について』
松浦賢治 ケン・デンタリックス(株)
去る、1月26日から30日までミャンマーのヤンゴン市において、30th MYANMAE DENTAL CONFERENCE
並び11th FDI-MDA JOINT EDUCATIONAL MEETING が開催されました。学会に招聘され発表する機会を
与えられたため、歯科医院や歯科技工所の視察もかねて行ってきました。また、一昨年5月にペルーの
リマにて VIII CONGRESSO INTERNATIONAL での発表や昨年10月には上海デンタルショーの視察も
おこないましたので、各国の歯科事情など併せて報告させて頂きます。
http://www.ken-dentalx.com
2月定例会・特別講演
2010年2月6日/貸教室・貸会議室 内海 101会議室(水道橋)/15:00〜17:00
内容/特別講演 『陶材焼付用コバルト・クロム合金(卑金属合金)の紹介』
メーカー4社をお招きし、各社製品のプレゼンテーションをして頂きました。
2月特別講演の内容
『アイクロームMBにつきまして』
株式会社アイディエス 営業部 渡邉淳一氏
金融危機の影響が長引いている昨今、世界的な貴金属相場の高騰に伴い材料費も無視できない情況下にあります。
そこで貴金属相場に影響されにくく貴金属に比べ安価な陶材焼付用コバルトクロム合金「アイクロームMB」を
自社開発(国内生産)いたしました。
講演では、使用された臨床家の声も取り入れ、物性を引き出す為の注意点をまじえた作業工程を紹介し、皆様に
アイクロームMBのご理解を深めていただきたいと思います。
http://www.idscoltd.jp/
『陶材焼付用ノンプレシャスメタル スターロイSについて』
デンツプライ三金株式会社 横田功一氏
昨今の世界的不況と金属材料価格の高騰により、自費治療の低下や歯科診療への出費控えが続き歯科市場全体が
冷え込み厳しい状態が続いています。しかし、審美歯科(白い歯)への願望は若い人のみならず、中高年から
老年代の患者様に及んでいます。
そこで補綴物材料の選択肢として、操作性、安全性、価格の安定性を兼ね備えた陶材焼付ノンプレシャス合金
(歯科用コバルトクロム合金)が近年注目され、今後も増加する傾向にあります。
http://www.dentsply-sankin.com